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第一章
揚げ焼き鶏
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あんな絞り方で油ができるとは全く思ってなかったけど、駄目なら駄目でコーンスープにと思ってたから、出来上がった誤算は嬉しい誤算なわけだけど。
それを
そして飛来鶏とかいう鶏の肉は油をかけてジューとあげると、すごくいい匂いが漂ってきた。豚とも牛とも全然違う匂いで、確かに思わず生唾を飲んじゃうくらいだ。ガロが我慢できなさそうにするのもなんとなくわかる。
今日は衣をつけてないしそんなに量のない油をかけえるだけだから揚げ焼きみたいになっちゃうけど、片栗粉は今はないけど、ジャガイモは買ってきてもらったから作ろうと思えば作れたんだけどね。
今日はまずこの揚げ焼き鶏を食べて、ちゃんと美味しければ、みんな大好き唐揚げをあしたは作るつもりだ。僕もめちゃくちゃ大好き。ガロもすきだといいな。
油を搾ったコーンを入れた鍋の方もしっかり黄色に染まって、味見してみたけどちょっと薄味だけどコーンスープになってくれた。元の世界で飲んでたような粉末の奴と比べたら味とは程遠いけど、素朴な感じなのも意外とおいしい。
味の足しに入れてるのが牛乳とバターだけだから多分パンチ不足なんだろうな。やっぱこういうのにはコンソメは必要か。自分で作るとなると相当手間なはずだけど、不思議とすぐできるこの世界理論でパパッとできちゃうかもしれないか?
そういうのを試すのは明日でいいかな。今日はまずは油の試食だし。鶏のほうの揚げ焼きも出来上がったので、小さく切った部分を味見。下味は塩胡椒だけだけど、結構おいしいもんだな。でもやっぱり揚げる系なら醤油がほしいところだ。もっとおいしくなるだろう。
ないものねだりはしょうがない。調理油もないんだから醤油もないのは当然として、大豆系もガロはしらないらしい。豆自体はあるそうだから探せばあるのかもだけど、今回の買い物では買ってきてくれてないから、なかったってことなんだろう。
「おまたせー、できたよ。」
「おぅ、ずっといい音といい匂いがしてきてさすがに辛抱できねぇわ。いただくぜ?」
僕がガロの前に料理を置くとほぼ同時に揚げ焼き鶏にかぶりついてしまった。僕が座る迄いつもは待つのにと思いつつも、よっぽど楽しみだったんだろう。これから揚げの場合はもっとやばいかも?
「う、うめぇ。こういうの確かに店でも食ったことあるんだが、それ以上にうめぇわ。」
「え?こういう感じの料理食べたことあるの?」
「あぁ、鶏の皮が少し歯ごたえがある感じは似てるな。調理油だっけか?それをつかってるのかもしれねぇな。」
「そっか、じゃあもしかしたら醤油とかも他の街ならあったりするのかな?」
まぁそういうのを探すのはだいぶ先になるかもしれないなと思いながら、僕も席に座ってさっそく鶏にかぶりついてみる。鶏の皮部分はサクサクというほどではないけどちょっとカリッとしてて確かに歯ごたえがある。味見の時は皮の部分食べてなかったけど、皮もおいしく食べれてるのはいいことだ。
コーンスープも味見と変わらない味でいい感じ。パンを浸して食べるとなおおいしい。それを見たガロもそのままパンを食べてたけど、マネするようにつけて食べた。
「なるほど、柔らくてもスープにつけて食うんだな。かなりうまい。」
「このスープだと固いのを入れることもあるよ?クルトンって言って小さく硬くするんだ。カリカリでおいしいよ。明日はそれも作ってみる?」
「おう、たのむ。やわらかいのもうまいが、食感があるのもやっぱ捨てがたいからな。」
あ、そうか、もしかしたら柔らかいパンがなかったのは食感重視されてたからかもしれないのか。固いパンは固いパンでその食感で満腹感が増すだろうし、何よりガロのような肉食の牙には僕のパンは柔らかすぎる可能性もある。
「はぁ、やっぱキオが言うだけあってうまかったわ。買ってきたかいがある。」
「明日はから揚げにするつもりだからもっとおいしいかもよ?油はこんなもんじゃないくらい多く必要だけど。」
「おう、あの絞るやつだろ?それくらいなら手伝うぜ。」
「助かるよ、ありがとう。」
僕だと絞る力が足りないから頼ることになっちゃうけど、ほのかに尻尾が揺れたから多分頼っちゃっていいんだろうな。
「んじゃ、腹も膨れたし、早速行くか。」
「ん?行くってどこか出かけるの?」
「あ?違うだろ?風呂に行くんだよ、一緒にな。」
「あっ・・・」
ニヤリとした後にお風呂のほうにと顔を向けた。そのしぐさを見た瞬間、僕は全身鳥肌が立つ。恐怖でじゃない、多分これは期待でだとおもう。だってその証拠に、自分の下のところがぐっと熱くなっちゃったんだから。
「え、えっと、その・・・」
「また狼種の姿になるのか確かめないといけないからな、そのために昼にも薬を飲んだだろ?ほら、夕飯分だ、飲んでおけ。」
「あ、うん。」
恥ずかしくてドキドキしちゃうけど、渡された薬は飲む。そして誘われるままにお風呂場にと向かう。昨日の夜と同じことが始まるんだと思うと、向かう足はむしろふわふわと軽い感じだ。
「そういえば、もう準備ってできちゃってるの?」
「あぁ、昨日のままだからな。すぐに始めちまうぞ?いいな?」
「う、うん。」
朝から言われてたことなのに、心の準備とかできてないのは情けないんだろうか?でも僕は昨日が初めてのことなんだから、全然慣れるわけないよね。今だってガロの目の前で服を脱ぐのさえまだ戸惑っちゃうくらいなんだから。
それを
そして飛来鶏とかいう鶏の肉は油をかけてジューとあげると、すごくいい匂いが漂ってきた。豚とも牛とも全然違う匂いで、確かに思わず生唾を飲んじゃうくらいだ。ガロが我慢できなさそうにするのもなんとなくわかる。
今日は衣をつけてないしそんなに量のない油をかけえるだけだから揚げ焼きみたいになっちゃうけど、片栗粉は今はないけど、ジャガイモは買ってきてもらったから作ろうと思えば作れたんだけどね。
今日はまずこの揚げ焼き鶏を食べて、ちゃんと美味しければ、みんな大好き唐揚げをあしたは作るつもりだ。僕もめちゃくちゃ大好き。ガロもすきだといいな。
油を搾ったコーンを入れた鍋の方もしっかり黄色に染まって、味見してみたけどちょっと薄味だけどコーンスープになってくれた。元の世界で飲んでたような粉末の奴と比べたら味とは程遠いけど、素朴な感じなのも意外とおいしい。
味の足しに入れてるのが牛乳とバターだけだから多分パンチ不足なんだろうな。やっぱこういうのにはコンソメは必要か。自分で作るとなると相当手間なはずだけど、不思議とすぐできるこの世界理論でパパッとできちゃうかもしれないか?
そういうのを試すのは明日でいいかな。今日はまずは油の試食だし。鶏のほうの揚げ焼きも出来上がったので、小さく切った部分を味見。下味は塩胡椒だけだけど、結構おいしいもんだな。でもやっぱり揚げる系なら醤油がほしいところだ。もっとおいしくなるだろう。
ないものねだりはしょうがない。調理油もないんだから醤油もないのは当然として、大豆系もガロはしらないらしい。豆自体はあるそうだから探せばあるのかもだけど、今回の買い物では買ってきてくれてないから、なかったってことなんだろう。
「おまたせー、できたよ。」
「おぅ、ずっといい音といい匂いがしてきてさすがに辛抱できねぇわ。いただくぜ?」
僕がガロの前に料理を置くとほぼ同時に揚げ焼き鶏にかぶりついてしまった。僕が座る迄いつもは待つのにと思いつつも、よっぽど楽しみだったんだろう。これから揚げの場合はもっとやばいかも?
「う、うめぇ。こういうの確かに店でも食ったことあるんだが、それ以上にうめぇわ。」
「え?こういう感じの料理食べたことあるの?」
「あぁ、鶏の皮が少し歯ごたえがある感じは似てるな。調理油だっけか?それをつかってるのかもしれねぇな。」
「そっか、じゃあもしかしたら醤油とかも他の街ならあったりするのかな?」
まぁそういうのを探すのはだいぶ先になるかもしれないなと思いながら、僕も席に座ってさっそく鶏にかぶりついてみる。鶏の皮部分はサクサクというほどではないけどちょっとカリッとしてて確かに歯ごたえがある。味見の時は皮の部分食べてなかったけど、皮もおいしく食べれてるのはいいことだ。
コーンスープも味見と変わらない味でいい感じ。パンを浸して食べるとなおおいしい。それを見たガロもそのままパンを食べてたけど、マネするようにつけて食べた。
「なるほど、柔らくてもスープにつけて食うんだな。かなりうまい。」
「このスープだと固いのを入れることもあるよ?クルトンって言って小さく硬くするんだ。カリカリでおいしいよ。明日はそれも作ってみる?」
「おう、たのむ。やわらかいのもうまいが、食感があるのもやっぱ捨てがたいからな。」
あ、そうか、もしかしたら柔らかいパンがなかったのは食感重視されてたからかもしれないのか。固いパンは固いパンでその食感で満腹感が増すだろうし、何よりガロのような肉食の牙には僕のパンは柔らかすぎる可能性もある。
「はぁ、やっぱキオが言うだけあってうまかったわ。買ってきたかいがある。」
「明日はから揚げにするつもりだからもっとおいしいかもよ?油はこんなもんじゃないくらい多く必要だけど。」
「おう、あの絞るやつだろ?それくらいなら手伝うぜ。」
「助かるよ、ありがとう。」
僕だと絞る力が足りないから頼ることになっちゃうけど、ほのかに尻尾が揺れたから多分頼っちゃっていいんだろうな。
「んじゃ、腹も膨れたし、早速行くか。」
「ん?行くってどこか出かけるの?」
「あ?違うだろ?風呂に行くんだよ、一緒にな。」
「あっ・・・」
ニヤリとした後にお風呂のほうにと顔を向けた。そのしぐさを見た瞬間、僕は全身鳥肌が立つ。恐怖でじゃない、多分これは期待でだとおもう。だってその証拠に、自分の下のところがぐっと熱くなっちゃったんだから。
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