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第二十七話 繋がり合った気持ち
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「……あれ、今……私……」
何の抵抗もなく、自然と出た言葉。それは、自分で言っておいて、自分で驚いてしまうものだった。
「どうかなさいましたか?」
「あのね、今……ラルフにありがとうって、これからも一緒にいたいって思ったら、心がとても暖かくなって、ちょっとソワソワして、でもそれが心地よくて……気づいたら、好きって気持ちが言葉として溢れてたの」
私はラルフの方に向き直してから、自分の気持ちを素直に伝えると、ラルフは赤と黄色に輝く美しい目を、丸くして驚いていた。
この胸の奥にある、暖かい気持ち……そして、ラルフへの大好きって言葉……ああ、そっか……なんだ、そういうことだったんだね。やっとわかった。
「今までは、理屈で恋心とはなにかって考えて、学ぼうと思ってた。でも、そんなの必要なかったんだ。自分で言って、初めてわかった。私のこの気持ちは、ラルフへの愛だったんだ」
今までずっとラルフへ感じていたドキドキとか、カッコいいって胸がときめくことはあった。でも、それは読んでいた本と完全に合致していなかったから、これは恋心じゃないんだと、硬い考えを捨てられなかった。
でも、違うんだ。恋に答えなんてない。私の胸の中にあるラルフへの想いが、私だけの恋心で、百点満点の答えなんだ。
はぁ~……なんでこんな簡単なことに気がつかなかったんだろう。どれだけラルフを待たせて、苦しめちゃったんだよ。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「あははっ……ごめんねラルフ。私、本当にバカだよね。こんな簡単なことに全然気づけないなんて……」
「謝らないでください。本当に……嬉しい。どれほどこの時を待ちわびていたか……」
ラルフは、少しだけ目を潤ませながら、私を強く抱きしめる。私もそれを受け入れ、そのまま背中に手を回して、強く抱きしめた。
ラルフの熱や吐息、柔らかさ……全てが好きって思っちゃう。もっと欲しいと思っちゃう。恋心を自覚する前は、絶対に恥ずかしいと思うようなことをしてるのに、今はそれができる。
これ、自分では気がついていなかっただけで、私って思ってたよりも、ラルフにべた惚れしていたのかもしれない。
だって……もう二度とラルフと離れたくないって思ってるもん。
「ラルフ、散々待たせてごめんね。返事……してもいい? 凄くヘタクソで、途中で何を言ってるか、わからなくなっちゃうかもだけど……させてほしい」
「はい、もちろんです」
色とりどりの花火を背景にしながら行う、人生で初めての、そして多分二度としないであろう愛の告白。それはとても胸がドキドキして、ギュッと締めつけられてるみたいで……今にも倒れそうなくらいだ。
「私、あなたのことが大好き。世界中の誰よりも、あなたが大好き! 今まであなたが私を守ってくれたように、これからは私もあなたを守りたい! だから……あなたの人生を私にちょうだい。私も、私の人生をあなたにあげるから!」
精一杯の愛の告白——捉え方によっては、結婚して人生を分け合うって聞こえるけど、それでもいい。気持ちに気づいたからか、結婚なんてドンとこい! ってなっちゃってる。
「ずっと自分の気持ちに気づけないで、遠回りにも程があることをしておいて、何を偉そうにって思われちゃうかもしれないけど、これが私の素直な気持ちだよ」
「……ふう、これは重大な失敗してしまいました」
「え、失敗……?」
「はい。プレゼントがネックレスではなくて指輪なら、このままあなたの薬指に嵌められましたから」
それって……結婚指輪ってことだよね……ラルフと結婚したら、毎日がきっと幸せな日々だろうなぁ。考えただけで、顔がにやけちゃう。
「……えへへ、色々落ち付いたら、一緒に見に行こうよ! 私達の時間は、たっぷりあるんだからさっ!」
「ええ、その通りですね。二人でたくさん色んなことをしましょう」
「そうだね! また釣りとか、町をお散歩してもいいし、朝市に行ってもいいし……それからたくさんお弁当を持って、ピクニックをしたり……湖で泳ぐのもいいかも!」
ダメだ、考えれば考える程、やりたいことが山積みだよ! これだと、時間がいくらあっても足りないって!
「ご安心を。もし全部できなくても、また我々は来世で会えますから」
「えぇ!? もうそこまで考えているの!?」
「半分冗談ですが、半分本気です」
「本気が混ざってたんだ!? もう、ラルフったら……いくらなんでも先を見すぎだよ!」
「ふふっ……いつか必ず、一緒に行きましょう」
「うんっ!」
ラルフと二人で見つめ合って笑っていると、今日の花火で一番大きな花火が打ちあがった。それはまるで、私達を祝福してくれているようだった。
「今のが最後の花火でございます」
「最後に相応しい、特大の花火だったね。終わっちゃったのは寂しいけど……ラルフがいれば全然大丈夫だよ」
「私も同じ気持ちです。結婚旅行は、花火が発祥の地に行くのもよさそうですね」
「それ、凄く素敵な提案だね!」
キラキラと輝く未来を想像できるなんて、本当に幸せだ。こんな幸せがずっと続きますように……そう願いを込めて、私はラルフにキュッと抱きついた。
「私、本当は甘えん坊なのかな? 自分の気持ちがわかったら、恥ずかしいと思うよりも、ラルフにくっつきたくて仕方がなくて……あれ、ラルフの胸の音、凄いね」
「気づかれてしまいましたか。告白していただいた時から、緊張と嬉しさでいっぱいいっぱいでして」
「ラルフでも、そんなことがあるんだね!」
ラルフがドキドキしているなんて、なんか可愛らしい。私の母性が顔を出そうとしているよ。
「ねえ、せっかく恋人になれたんだし、一緒に恋人らしいことがしたいな、なんて……」
もじもじしながらも、何とか伝えようとしたけど、ラルフにはイマイチ伝わっていないのか、小首を傾げていた。
「シエル様?」
「……えっと……も、もう! 察してよ~!」
「冗談ですよ。私は、ちゃんと理解していますから」
「あっ……んっ」
ラルフは私の両肩に手を乗せると、ゆっくりと顔を近づけて行く。私も同じ様にゆっくりと顔を近づけ、そして目を閉じる。
すると……ふにゅんっと、柔らかい感触が唇に当たった。もしかしたら、またラルフの指かもと思って少しだけ目を開けてみたら、そこにはラルフの顔があった。
まるで、子供がおままごとでやるような、本当にソフトなキス。でも、それが私にはとても幸せだった。今にも天に昇っていきそうになるくらいに。
「うん……んっ……ラル、フ……」
更に体に力を入れて、ラルフを逃がさないようにしてキスを続行する。ラルフも私を求めるようになっていき、気づいたら思いきり抱き締め合いながら、唇を重ねていた。
「んちゅ……はぁ……」
数分は続いたであろうキスから解放された私は、体から力が抜けてしまっていた。
キスって、こんなに激しくて、フワフワして、気持ちよくて、心が温かくなるんだね。凄すぎて体に力が全然入らない。
「大丈夫ですか?」
「うん、体に力が……ごめん、部屋に運んでくれないかな?」
「おや、随分と早いお誘いですね」
「そういうのじゃないから!」
「冗談ですよ。一割くらいですが」
「九割は本気だったんだ!?」
私はお姫様抱っこをされて、自分の部屋に運ばれた。
その途中で、ナディア様やクリスティア様達にお会いして、私達が結ばれたことを察してくれた。後日、改めて報告しないといけないね。
「着きましたよ」
「うん、ありがとう」
私は自室に入ると、先に待ってくれていた使用人の手を借りてネグリジェに着替えた。
あとは、このまま休むだけ……そう思っていたんだけど、ラルフは部屋に再び入ってきて、他の人を部屋の外に出した。
「どうかしたの? ま、まさかさっきの言葉を本気にしちゃったの!? あの、私の貧相な体にガッカリしないでね!?」
「そういうのは、ちゃんと結婚をした後にしましょう。今は、お休みのご挨拶をしにきただけですから」
あ、挨拶か~! 私ってば早とちりばっかりして……自分のバカっぷりに呆れる。
「おやすみなさい、愛しきシエル様。またすぐにお会いできることを、心待ちにしております」
「あっ……」
ラルフは私の唇を奪ってから、ゆっくりと部屋を後にした。
ああもう、別れ際にあんなことをするなんてずるいよ! 嬉しさと恥ずかしさと今後の期待で、頭がパンクしそう!
はぁ、今日はもう寝られないだろうなぁ……そう覚悟しながら、私は僅かな抵抗として、目をギュッと瞑った。
当然眠ることなどできなかった私は、自然と妄想をし始めた。
「………………ら、ラルフぅ……そんな所を触っちゃダメだよぉ……あっ…………って! こんな妄想をしていたら、余計に寝られないよ!」
甘えん坊だけじゃなく、結構自分がその……そういうことに興味があることも、わかってしまったのかもしれない。それはあまり知らない方が良かったかも……。
と、とにかく! 今日は頑張って少しでも休まなきゃ!
何の抵抗もなく、自然と出た言葉。それは、自分で言っておいて、自分で驚いてしまうものだった。
「どうかなさいましたか?」
「あのね、今……ラルフにありがとうって、これからも一緒にいたいって思ったら、心がとても暖かくなって、ちょっとソワソワして、でもそれが心地よくて……気づいたら、好きって気持ちが言葉として溢れてたの」
私はラルフの方に向き直してから、自分の気持ちを素直に伝えると、ラルフは赤と黄色に輝く美しい目を、丸くして驚いていた。
この胸の奥にある、暖かい気持ち……そして、ラルフへの大好きって言葉……ああ、そっか……なんだ、そういうことだったんだね。やっとわかった。
「今までは、理屈で恋心とはなにかって考えて、学ぼうと思ってた。でも、そんなの必要なかったんだ。自分で言って、初めてわかった。私のこの気持ちは、ラルフへの愛だったんだ」
今までずっとラルフへ感じていたドキドキとか、カッコいいって胸がときめくことはあった。でも、それは読んでいた本と完全に合致していなかったから、これは恋心じゃないんだと、硬い考えを捨てられなかった。
でも、違うんだ。恋に答えなんてない。私の胸の中にあるラルフへの想いが、私だけの恋心で、百点満点の答えなんだ。
はぁ~……なんでこんな簡単なことに気がつかなかったんだろう。どれだけラルフを待たせて、苦しめちゃったんだよ。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「あははっ……ごめんねラルフ。私、本当にバカだよね。こんな簡単なことに全然気づけないなんて……」
「謝らないでください。本当に……嬉しい。どれほどこの時を待ちわびていたか……」
ラルフは、少しだけ目を潤ませながら、私を強く抱きしめる。私もそれを受け入れ、そのまま背中に手を回して、強く抱きしめた。
ラルフの熱や吐息、柔らかさ……全てが好きって思っちゃう。もっと欲しいと思っちゃう。恋心を自覚する前は、絶対に恥ずかしいと思うようなことをしてるのに、今はそれができる。
これ、自分では気がついていなかっただけで、私って思ってたよりも、ラルフにべた惚れしていたのかもしれない。
だって……もう二度とラルフと離れたくないって思ってるもん。
「ラルフ、散々待たせてごめんね。返事……してもいい? 凄くヘタクソで、途中で何を言ってるか、わからなくなっちゃうかもだけど……させてほしい」
「はい、もちろんです」
色とりどりの花火を背景にしながら行う、人生で初めての、そして多分二度としないであろう愛の告白。それはとても胸がドキドキして、ギュッと締めつけられてるみたいで……今にも倒れそうなくらいだ。
「私、あなたのことが大好き。世界中の誰よりも、あなたが大好き! 今まであなたが私を守ってくれたように、これからは私もあなたを守りたい! だから……あなたの人生を私にちょうだい。私も、私の人生をあなたにあげるから!」
精一杯の愛の告白——捉え方によっては、結婚して人生を分け合うって聞こえるけど、それでもいい。気持ちに気づいたからか、結婚なんてドンとこい! ってなっちゃってる。
「ずっと自分の気持ちに気づけないで、遠回りにも程があることをしておいて、何を偉そうにって思われちゃうかもしれないけど、これが私の素直な気持ちだよ」
「……ふう、これは重大な失敗してしまいました」
「え、失敗……?」
「はい。プレゼントがネックレスではなくて指輪なら、このままあなたの薬指に嵌められましたから」
それって……結婚指輪ってことだよね……ラルフと結婚したら、毎日がきっと幸せな日々だろうなぁ。考えただけで、顔がにやけちゃう。
「……えへへ、色々落ち付いたら、一緒に見に行こうよ! 私達の時間は、たっぷりあるんだからさっ!」
「ええ、その通りですね。二人でたくさん色んなことをしましょう」
「そうだね! また釣りとか、町をお散歩してもいいし、朝市に行ってもいいし……それからたくさんお弁当を持って、ピクニックをしたり……湖で泳ぐのもいいかも!」
ダメだ、考えれば考える程、やりたいことが山積みだよ! これだと、時間がいくらあっても足りないって!
「ご安心を。もし全部できなくても、また我々は来世で会えますから」
「えぇ!? もうそこまで考えているの!?」
「半分冗談ですが、半分本気です」
「本気が混ざってたんだ!? もう、ラルフったら……いくらなんでも先を見すぎだよ!」
「ふふっ……いつか必ず、一緒に行きましょう」
「うんっ!」
ラルフと二人で見つめ合って笑っていると、今日の花火で一番大きな花火が打ちあがった。それはまるで、私達を祝福してくれているようだった。
「今のが最後の花火でございます」
「最後に相応しい、特大の花火だったね。終わっちゃったのは寂しいけど……ラルフがいれば全然大丈夫だよ」
「私も同じ気持ちです。結婚旅行は、花火が発祥の地に行くのもよさそうですね」
「それ、凄く素敵な提案だね!」
キラキラと輝く未来を想像できるなんて、本当に幸せだ。こんな幸せがずっと続きますように……そう願いを込めて、私はラルフにキュッと抱きついた。
「私、本当は甘えん坊なのかな? 自分の気持ちがわかったら、恥ずかしいと思うよりも、ラルフにくっつきたくて仕方がなくて……あれ、ラルフの胸の音、凄いね」
「気づかれてしまいましたか。告白していただいた時から、緊張と嬉しさでいっぱいいっぱいでして」
「ラルフでも、そんなことがあるんだね!」
ラルフがドキドキしているなんて、なんか可愛らしい。私の母性が顔を出そうとしているよ。
「ねえ、せっかく恋人になれたんだし、一緒に恋人らしいことがしたいな、なんて……」
もじもじしながらも、何とか伝えようとしたけど、ラルフにはイマイチ伝わっていないのか、小首を傾げていた。
「シエル様?」
「……えっと……も、もう! 察してよ~!」
「冗談ですよ。私は、ちゃんと理解していますから」
「あっ……んっ」
ラルフは私の両肩に手を乗せると、ゆっくりと顔を近づけて行く。私も同じ様にゆっくりと顔を近づけ、そして目を閉じる。
すると……ふにゅんっと、柔らかい感触が唇に当たった。もしかしたら、またラルフの指かもと思って少しだけ目を開けてみたら、そこにはラルフの顔があった。
まるで、子供がおままごとでやるような、本当にソフトなキス。でも、それが私にはとても幸せだった。今にも天に昇っていきそうになるくらいに。
「うん……んっ……ラル、フ……」
更に体に力を入れて、ラルフを逃がさないようにしてキスを続行する。ラルフも私を求めるようになっていき、気づいたら思いきり抱き締め合いながら、唇を重ねていた。
「んちゅ……はぁ……」
数分は続いたであろうキスから解放された私は、体から力が抜けてしまっていた。
キスって、こんなに激しくて、フワフワして、気持ちよくて、心が温かくなるんだね。凄すぎて体に力が全然入らない。
「大丈夫ですか?」
「うん、体に力が……ごめん、部屋に運んでくれないかな?」
「おや、随分と早いお誘いですね」
「そういうのじゃないから!」
「冗談ですよ。一割くらいですが」
「九割は本気だったんだ!?」
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その途中で、ナディア様やクリスティア様達にお会いして、私達が結ばれたことを察してくれた。後日、改めて報告しないといけないね。
「着きましたよ」
「うん、ありがとう」
私は自室に入ると、先に待ってくれていた使用人の手を借りてネグリジェに着替えた。
あとは、このまま休むだけ……そう思っていたんだけど、ラルフは部屋に再び入ってきて、他の人を部屋の外に出した。
「どうかしたの? ま、まさかさっきの言葉を本気にしちゃったの!? あの、私の貧相な体にガッカリしないでね!?」
「そういうのは、ちゃんと結婚をした後にしましょう。今は、お休みのご挨拶をしにきただけですから」
あ、挨拶か~! 私ってば早とちりばっかりして……自分のバカっぷりに呆れる。
「おやすみなさい、愛しきシエル様。またすぐにお会いできることを、心待ちにしております」
「あっ……」
ラルフは私の唇を奪ってから、ゆっくりと部屋を後にした。
ああもう、別れ際にあんなことをするなんてずるいよ! 嬉しさと恥ずかしさと今後の期待で、頭がパンクしそう!
はぁ、今日はもう寝られないだろうなぁ……そう覚悟しながら、私は僅かな抵抗として、目をギュッと瞑った。
当然眠ることなどできなかった私は、自然と妄想をし始めた。
「………………ら、ラルフぅ……そんな所を触っちゃダメだよぉ……あっ…………って! こんな妄想をしていたら、余計に寝られないよ!」
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