婚約者に騙されて巡礼をした元貧乏の聖女、婚約破棄をされて城を追放されたので、巡礼先で出会った美しい兄弟の所に行ったら幸せな生活が始まりました

ゆうき

文字の大きさ
55 / 58

第五十五話 夢の世界

しおりを挟む
「シエル……無事、か……?」
「え……あ、あ……」

 深々と胸に剣が突き刺さっているにも関わらず、ジーク様は私に手を伸ばしながら、身を案じてくれました。

 一方の私は……目の前で起きた現実を受け入れられず、ただ声にならない声を絞り出す事しか出来ません。

「俺は……だい、じょうぶ……だ……から……そんな、顔……」

 息が絶え絶えになり、目も虚ろになっていて大丈夫と言われても、私には到底信じられませんでした。

 こんなの嘘ですよね? ついさっきまで、皆様で楽しくお話していたのに……どうしてこんな事に……?

「お前は……早く逃げろ……俺が、なんとかお前と……ココと……兄上が避難する時間を……稼……ぐっ……」
「ジーク様!!」

 突き刺さっていた剣が抜かれて支えが無くなったジーク様は、力なく地面に倒れこみました。

 ど、どうしよう……は、早く治療をしないといけないのに……動揺しすぎて魔力が定まらない……早く、早くして……じゃないと……皆様が助からない……!

「す、すぐに治療を……」
「いい……もう、間に合わないのは……自分でわかる……」
「ジーク様……い、いや……いやぁ……」
「逃げたら……俺の事は忘れて……もっと良い男と……しあわ、せ……に……」

 その言葉を最後に、ジーク様はピクリとも動かなくなりました。胸から血が止めどなく溢れ、息をしているかすら定かではありません。

 そんな中……私には悪魔のように聞こえる笑い声と共に、アンドレ様がギロリと私を見てきました。

「さあ……後はてめえだけだ……シエル」
「ひっ……あ、いや……」
「怖いか? 悲しいか? それとも憎いか? だが、これは全て……てめえのせいだ! オレ様の許可も無く……勝手に幸せになろうとした末路が……この惨事だ!」

 私……私のせいで……ジーク様は……クリス様は……ココ様は……お屋敷の方々は……犠牲、に……?

「だが安心しろ……すぐにこいつらと同じところに送ってやるからよ……クククッ……聖女ではなくて、ベルモンド家に滅亡と破滅を運んできた死神となったてめえを……歓迎するかは知らねえけどよぉ!! ギャハハハハハ!!」

 アンドレ様は、耳をつんざくような高笑いを上げながら、ジーク様の持っていた剣を拾い、振り上げました。

 嫌だ……こんなの嫌だ! 私なんてどうなってもいいから……私が巻き込んでしまった人達を助けたいのに……!

「私は死神なんかじゃない……私を守り、救ってくれた人達に恩を返し、皆様も幸せに……!」
「なれるわけねぇだろ!!」

 ……その言葉を最後に、私の意識は闇に沈みました……。


 ****


 気がついたら、辺りは暗闇に包まれていました。音も無ければ、人の気配も無い。ただただ漆黒の世界……。

 私、あのまま死んじゃったのでしょうか? もっと痛くて、苦しんで死ぬかと思っていたのに……こんなにあっさりとしているんですね。

 ぐすっ……私、結局まともな恩返しも出来なかったどころか、大切な人を巻き込んで死んじゃうなんて……本当にこれでは死神じゃないですか。

 やっぱり私なんて……巡礼が終わったら、そのまま死んじゃえばよかったんだ。そうすれば……天国でお母さんと一緒に暮らして……ベルモンド家の方々や、ココ様を……愛する人を巻き込まなかったのに……。

「ごめんなさい……ごめんなさい……私、皆様を救いたかったのに……何も出来なかった……!」

 私の涙が、漆黒の空間にぽたりと落ちると、そこから広がるように、辺りが一気に明るくなりました。

 きゅ、急に明るくなったから、眩しくて目がちょっと痛いです。って……死んじゃったのに目が痛いだなんて、おかしな話ですね……あはは……。

「ここ、なんなのでしょう……? なんだか雲の上を歩いているみたいです」

 一面に広がる地面は、柔らかさこそないものの、空を自由に浮かんでいる雲そのものでした。

 ここは天国なんでしょうか? でも、周りには誰もいません……私一人でこんな所にいても……全然嬉しくありません……。

「ぐすっ……」
「……シエル」
「……?」

 無限に続いているかのような雲の上で、一人膝を抱えて泣いていると、私を呼ぶ声が聞こえてきました。その声に釣られて顔を上げると……そこにいたのは……。

「えっ……? お、お母さん……!?」

 そう、そこにいたのは……私がずっと会いたかったお母さんの姿でした。私が巡礼の旅に出てから、全く変わっていません。

「あれ……雰囲気が違う……似てるけど……お母さんじゃない……」

 お母さんはなんていうか、もっと優しい雰囲気で……いつもつらくても笑顔を絶やさない人でした。でも、目の前の人はとても冷たい雰囲気で……同じなのは外見だけにしか見えません。

「あなたは、誰ですか? お母さんじゃないですよね?」
「我は……汝の願いを聞き届けに来た」

 やっぱりお母さんじゃなかったですね。でも……願いを叶えるって、どういう事でしょうか?

「混乱しておるようだな」
「は、はい……お母さんじゃなければ、あなたは誰ですか?」
「先程も問われたが、名乗る事は出来ない。悠久の時の中で、魔法に刻まれた我の意志から、名は零れ落ちてしまった」
「えっと……?」
「そうだな……純白の聖女と言えば、伝わるやもしれぬ」
「じゅ、純白の聖女!?」

 純白の聖女――その名前は覚えがあります。私が回復術師の勉強をしている時に、本にその名前がありました。あらゆる傷を癒す魔法を使い、戦争に参加したり、初めての巡礼をして、国や民の為に尽力を尽くした人の名前です。

 でも、そんな人がどうしてこんな所にいるのでしょう? それに、どうして私の願いを叶えると仰ったのでしょう?

「その、どうして純白の聖女様は私に……?」
「汝は我の子孫だからだ」
「……はい?」
「理解できぬか? 我と汝は血縁関係にある」
「……えぇぇぇぇ!?!?」

 わ、私なんかが……後世にも伝えられている純白の聖女様の血縁!? あまりにも突然すぎる話で、全然ついていける気配がありません!

「我は役目を終えた後、表舞台から姿を消し、愛する夫と結婚をした。そして、子を授かった。その子に我の回復の魔法を継承し……子が更に子を産んだ際に継承をして、汝の代にまで至った」
「で、でも私……ただのスラムの子ですよ?」
「我の子孫が、貧困層にならないという制約は無い。我の知る限りでは、漁師や農民の子孫もいれば、貴族の子孫もいたと記録されている」

 な、なるほど……? それなら、血が繋がっていればスラムの人間とかでも関係ないのですね。

 ……あ! もしかして、私が純白の聖女様の本を見た時に凄く惹かれたのは……無意識に自分のご先祖様だってわかったから!?

「我の役目は、子孫達が強い想いを抱いた際に、力を貸すというものだ。故に、我は純白の聖女に作られた」
「つ、作られた?」
「具体的に言うなら、我は純白の聖女の意思だ。継承する魔法に、純白の聖女の意思を埋め込んだ結果生まれたのが、我だ」
「よ、よくわかりませんが……ご本人ではないという事ですね」
「左様」

 つまり……純白の聖女様のお子様に魔法を継承する際に、自分の意思を刻み込んで……その魔法がそのままずっと継承され続けたって認識……で合ってるでしょうか? あんまり自信はありません……。

「過程に関しては、さほど重要ではない。あくまで説明の為に必要なものに過ぎない」
「た、確かに……それで、助けてくれると仰ってましたが……」
「うむ。先程も伝えたが、我は汝の強い想いによって目覚めた。己の事など一切顧みず、汝の大切な人を助けたいという……な。その想いを成就させたい」
「ほ、本当ですか!?」
「子供達や国、民を救う為に我は存在している。さあ、手を取るがいい、愛しき子よ」

 純白の聖女様は、とても細くて綺麗な手を私に伸ばしました。その手をゆっくりと
掴むと、彼女は私は優しく立ち上がらせてくれました。

 ……不思議です。触れた手は氷のように冷たいのに、私の心も体も暖かく感じています。きっと本能的に、この方は私の家族だと認識したのでしょう。

 えへへ……こんな形ではありますが、私のひいひいひいひい……どれくらいかわかりませんが、お婆ちゃんに出会えたって事ですもんね!

「シエル。我は汝の中でずっと見ていた。我からすれば短き時だが、汝にとっては長く、苦しい人生だっただろう。よく母の為に頑張った。民の為……国の為に頑張った」
「聖女様……」
「ありがとう、シエル。我の意志を継いでくれて……」
「あっ……」

 私の手をそのまま引っ張った純白の聖女様は、私の体を優しく包み込んでくれました。その感覚は、幼い頃にお母さんにくっついていた時と似ていて……嬉しくて、悲しくて……感情がぐちゃぐちゃになって、涙となって溢れました。

「ひっぐ……あ、ありがとうございます……私、ずっとつらくて……やっと旅が終わったのに、お母さんが亡くなって……悲しくて……!」
「ああ、わかっておる。汝の中で、その悲しさは十分伝わった。だが、今の汝にはかけがえのない者達がいる。彼らを助けるのだろう? 共に幸せになるのだろう?」
「……はいっ! 私は……皆様に恩を返して……そして、愛する人やそのご家族、そして大切な友達と一緒に、幸せになるんです!!」

 私の強い想いに呼応するように、辺りの景色は眩しくなっていき――私は再び意識を失ってしまいました。


 ****


「ギャハハハハハ!! これでオレ様の復讐は達成された! もう思い残すことはね
ぇ……が、想像以上に殺しは楽しいじゃねえか……そうだ、この命が尽きる前に、一人でも多く地獄に道連れにしてやるのも一興か?」
「……そんな事、させません!」

 いつの間にかジーク様の隣で倒れていた私は、目覚め際に聞こえてきた酷い言葉を遮るように、声を上げながら立ち上がりました。私の体を纏うように、白いオーラがが出ているのがちょっと気になりますね……。

 えっと、体はどこも痛くありませんが、服が大きく破れています……やっぱり斬られたんですね。でも傷はありません。

 私の魔法は自分には使えないはずだったんですが、純白の聖女様が目覚めたおかげで、自分にも使えるようになったのでしょうか?

「……なっ……!? なぜ生きている!? 確かに急所を斬ったはず……生きていられるはずがねぇ!」
「私の魔法は……想いは、あなたの狭まった視野で見てもわかりません! お願い、私の中に眠る偉大なる聖女様の力……私の大切な人達を癒して……呼び戻して!」

 私の願いに呼応して、体の光が部屋一杯に広がりました。眩しいけど、とても暖かい光……ですが、アンドレ様にはそれがお気に召さなかったようで、一人でイライラしています。

「ぐっ……ここは……?」
「ジーク様!? ご無事ですか!?」
「あ、ああ……おかしい、もう助からないと思っていたのに……」
「よかった……!!」

 私はあまりにも嬉しくて、ジーク様の胸に飛び込んでしまいました。結構な衝撃だったと思うんですが……それでもジーク様は嫌な顔を一つせず、私の頭と背中に手を回してくれました。

「さっきは突き放すような事を言ってすまなかった……」
「ううん、いいんです……ジーク様の優しさは伝わりましたから……」
「シエル……」
「そうだ、クリス様とココ様は!?」

 急いでお二人の確認をしようとする為に立ち上がると、お二人共怪我なんてまるでなかったかのように、ケロッとしていました。

 これが、純白の聖女様の本当の力……? 私がやっても、重い症状はすぐに治せないので、巡礼の時に、間に合わない患者様もいたのですが……一瞬で治してしまうだなんて。

「みんな、無事のようだね。本当によかった」
「シエルさん! 怪我はないですか!」
「はい、なんとか……ある人が助けてくれたんです」
「ククッ……全くふざけた野郎どもだ……まさか復活するとはな。それに、オレ様をコケにした挙句、のけ者にするとは……」
『シエル。今こそ力を開放する時。汝の想いを魔力として……解き放て!!』
「はいっ!! 今までずっと守られてばかりだし、この力も聖女様からの借りものですが……それでも、私は私の意志で、皆様を助けたいんです!!」

 私の体から溢れる光は止まる事を知らず、ついには屋敷の近辺にまで広がっていきました。こうすれば、屋敷の別の部屋にいる方や、外で倒れている方を助けられます!

「んだよ……オレ様は王族だぞ!?  何故こうまでして逆らう!?」
「ふざけるな、貴様はもう王族ではない!!」
「黙れ駄犬が! それを決めるのは、選ばれた人間だけだ!」

 こんな状況になっても、王族の血が抜けきれていないその姿を見て、少しだけ黒い考えが浮かびました。

 こいつさえいなかったら、と……。

『なるほど、汝もそう思うか。奇遇だな……我も同じ結論だ。代われシエル。ここからは我がやる」
「え、代わるって……?」
『我が魔法の根源は、治癒の魔法にあらず。愛しき子や民や国にとって、成長と繁栄の妨げになる者を排除・消滅するのが、我の魔法。その消滅の中に、怪我や病が含まれていたにすぎない。これから魔法を使った際に、汝の心に深い傷を残すやもしれぬ。それは我の望まぬ事だ』

 訳も分からないうちに、私は強い睡魔に襲われて、そのまま眠りについてしまいました……。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

結婚して3年経っても子供ができないという理由で離縁されたエマは、前世の記憶を思い出して幸せになる。周りが勝手に復讐してくれました。

山田 バルス
恋愛
 結婚三年目の春、エマは伯爵家の夫アンドレオから突然、側室を迎える話を告げられる。子をなせなかったことを理由に、彼女は僅かな補償のみで離縁された。妻として過ごした三年間は「無価値だった」と突きつけられ、エマは貴族社会から静かに切り捨てられる。  また実家の父母の墓参りに行くと、当主になっていた兄に離縁金を奪われてしまう。  大ピンチのエマには、秘密があった。なんと彼女は幼少期に前世の記憶を思い出していたのだ。  かつて観光地で石を磨き、アクセサリーを作り、人に喜ばれる仕事をしていた人生。何も持たない今だからこそ、もう一度「自分の手で生きる」ことを選び、あの人が住む商業国家スペイラ帝国へ向かう決意をする。  国境への道中、盗賊に襲われるが、護衛兵ロドリゲスの活躍で難を逃れる。彼の誠実な態度に、エマは「守られる価値のある存在」として扱われたことに胸を打たれた。  スペイラ帝国では身分に縛られず働ける。エマは前世の技術を活かし、石を磨いてアクセサリーを作る小さな露店を始める。石に意味を込めた腕輪やペンダントは人々の心を掴み、体験教室も開かれるようになる。伯爵夫人だった頃よりも、今の方がずっと「生きている」と実感していた。  ある朝、ロドリゲスが市場を訪れ、エマの作ったタイガーアイの腕輪を購入する。ところがその夜、彼は驚いた様子で戻り、腕輪が力を一・五倍に高める魔道具だと判明したと告げる。エマ自身は無意識だったが、彼女の作るアクセサリーには確かな力が宿っていた。  後日二人は食事に出かけ、エマは自分が貴族の妻として離縁された過去を打ち明ける。ロドリゲスは強く憤り、「最悪な貴族だ」と彼女と一緒になって怒ってくれた。その気持ちが、エマにとって何よりの救いだった。彼は次に防御力を高める腕輪を依頼し、冒険者ギルドで正式な鑑定を受けるよう勧める。  翌日、冒険者ギルドで鑑定を行った結果、エマの腕輪は高い防御効果を持つことが判明。さらに彼女自身を鑑定すると、なんと「付与特化型聖女」であることが明らかになる。聖女が付与した魔道具は現実の力として強く発現するのだ。  価値がないと切り捨てられた人生は、ここでは確かな力となった。スペイラ帝国で、聖女エマの新しい人生が、静かに、そして輝かしく始まる。

だから聖女はいなくなった

澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」 レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。 彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。 だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。 キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。 ※7万字程度の中編です。

【完結】転生したら断罪イベントの真っ最中。聖女の嘘を暴いたら、王太子が真っ青になりました

丸顔ちゃん。
恋愛
王太子は私――エリシアに婚約破棄を宣言し、 隣では甘ったるい声の“聖女”が「こわかったんですぅ♡」と泣き真似をしている。 だが私は知っている。 原作では、この聖女こそが禁術で王太子の魔力を吸い取り、 私に冤罪を着せて処刑へ追い込んだ張本人だ。 優しい家族を守るためにも、同じ結末は絶対に許さない。 私は転生者としての知識を武器に、 聖女の嘘と禁術の証拠を次々に暴き、 王太子の依存と愚かさを白日の下に晒す。 「婚約は……こちらから願い下げです」 土下座する王太子も、泣き叫ぶ聖女も、もう関係ない。 私は新しい未来を選ぶ。

短編)どうぞ、勝手に滅んでください。

黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。 あらすじ) 大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。 政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。 けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。 やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。 ーーー ※カクヨム、なろうにも掲載しています

婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです

秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。 そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。 いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが── 他サイト様でも掲載しております。

【完結】婚約破棄して泥を投げつけた元婚約者が「無能」と笑う中、光り輝く幼なじみの王子に掠め取られました。

ムラサメ
恋愛
​「お前のような無能、我が家には不要だ。今すぐ消えろ!」 ​婚約者・エドワードのために身を粉にして尽くしてきたフィオナは、卒業パーティーの夜、雨の中に放り出される。 泥にまみれ、絶望に沈む彼女の前に現れたのは、かつての幼なじみであり、今や国中から愛される「黄金の王子」シリルだった。 ​「やっと見つけた。……ねえ、フィオナ。あんなゴミに君を傷つけさせるなんて、僕の落ち度だね」 ​汚れを厭わずフィオナを抱き上げたシリルは、彼女を自分の屋敷へと連れ帰る。 「自分には価値がない」と思い込むフィオナを、シリルは異常なまでの執着と甘い言葉で、とろけるように溺愛し始めて――。 ​一方で、フィオナを捨てたエドワードは気づいていなかった。 自分の手柄だと思っていた仕事も、領地の繁栄も、すべてはフィオナの才能によるものだったということに。 ボロボロになっていく元婚約者。美しく着飾られ、シリルの腕の中で幸せに微笑むフィオナ。 ​「僕の星を捨てた報い、たっぷりと受けてもらうよ?」 ​圧倒的な光を放つ幼なじみによる、最高に華やかな逆転劇がいま始まる!

処理中です...