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第四十六話 あなたなら出来る!
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村を出発してから二十分程森を歩くと、少し開けた場所に出た。泉は少し高い崖に囲まれた場所に出来ている。
「ここが精霊の住む泉か……酷いものだな」
「はい……きっと、怒った精霊が暴れた形跡かと」
泉の周りにあったはずの木々はなぎ倒され、地面は深く抉れ、そこに水が溜まっている。おそらく、村の時と同じように水滴を落とし、この惨状にしたのだろう。
「精霊の姿は無いか……まあ、僕は精霊に関与することは出来ないから、当然と言えば当然か。シャーロット、何か感じるかい?」
「はい。先程よりも……とても強い怒りを感じます」
私は当事者じゃないというのに、その強い怒りに当てられて、同じ様な気持ちになってしまいそうなくらい、精霊の怒りは強いものだった。
そんな中、先程聞こえた声と同じと思われるものが、どこからか聞こえてきた。
『性懲りもなく、また我が聖域を汚しに来たのか! 憎き人間どもめ……我が水で滅びよ!』
「シャーロット、危ない!」
ルーク様は、突然目の前に現れた水滴に反応して、私の前に出て魔法を使うと、再び私達を守る障壁を作った。それからまもなく、大きな水滴が障壁にぶつかり、消滅した。
「いきなり攻撃するとはね……警戒しておいてよかった。これで村人を追い払ってたということか……確かにこれでは近づけないな。精霊よ、僕達に敵意はない!」
「本当なんです! 私はあなたとお話をしに来ただけです!」
私の言葉が届いたのか、それともただの攻撃か。湖から突然水柱が吹き上がり、中から人影が見えた。
泉から現れたのは、ローブを着た、青い髪の美しい女性だった。その周りには、三匹の青い海蛇のようなものを付き従えている。
「あなたとその三匹の海蛇が、この泉に住む精霊なのですか?」
『答える義理はない』
「そんな……」
『む? ほう。我らの声が聞こえるどころか、姿まで見えるとは……気味の悪い人間だ。人間、またしても我らの聖域を侵そうというのか?』
興味を持ってもらえたのは良いが、敵意があると勘違いされたままだ。どうやって疑いを晴らせば……。
「なにか言っているのかい?」
「はい。また聖域を侵すのかと聞いております」
「……どういうことだ? 僕達は初めてここに来たし、村の人がそんなことをするとも思えない」
『うるさい人間め。今度こそ殺してやろう』
精霊がスッと手を出すと、海蛇の一匹が、文字通り目にも止まらぬ速さでルーク様に体当たりをし、近くの木に叩きつけた。
あれだけの勢いで体当たりをされたルーク様の体から、鈍い音が聞こえた。とても苦しそうな顔をしていて、明らかに大きな怪我を負わされたのだとわかる。
「ルーク様!!」
「ぼ、僕は大丈夫だ! くそっ、一体何に攻撃されたんだ……!?」
そうか、ルーク様にはあの水蛇の姿が見えてないから、何が攻撃してきたのか、視認できないんだ。こんなの、あまりにも不利すぎる!
『人間にしては頑丈ではないか。だが、ここに足を踏み入れた時点で、貴様らの死は決まっている』
今度は空に向けて手を出すと、泉から何十本もの水流が湧きあがり、辺りを滅茶苦茶に攻撃し始めた。
「な、なんて桁外れの力なの!? これが、精霊の力……!」
ルーク様の真似をして障壁で攻撃を防ぐが、所詮付け焼刃の魔法だ。すぐに障壁にはひびが入り、粉々に砕け散ってしまった。
『その杖は……精霊の力で作られたものか? どうして貴様のような人間が、我が同胞の杖を持っている!』
「こ、これは……お母様が……」
『黙れ! 殺してやるつもりだったが、気が変わった。同胞を手にかけた愚か者め……貴様は我が腕の中で、永遠に苦しませてやろう!』
「っ……! シャーロット、後ろだ!」
「えっ……?」
前からの攻撃に集中しすぎて、後ろからの攻撃に全く意識を割いていなかった。突然飛んできた水の塊に押され、泉の中に吹き飛ばされてしまった。
「……!?」
早く泉から脱出しなければいけないのに、なぜか泉の底へと引っ張られていく。まるで、水が私の足を掴み、引きずり込んでいるかのようだ。
「ごぼっ……ぼっ……!?!?」
なんとか足にまとわりつく何かを取るために、足元に視線を向けると、泉の底が見えた。そこには、明らかに自然に出来たものとは思えないものがあった。
……これは……祠? もしかして、この祠には精霊が祀られていたのだろうか?
でも、祠は壊れてしまっている。近くに大きな岩が転がっているのを見るに、崖の上から落ちてきた岩で、壊れてしまったのね。
大雨が降った影響で、崖崩れが発生し、崖から落ちてきた大きな岩が、運悪く祠にぶつかったと考えるのが自然そうだ。
……そうか! 自然現象が原因なのに、祠を壊したのが人間による攻撃だと勘違いしてしまったんだ! それで、一度ならず、二度も人間が聖域を犯しに来たと思っているのね!
あれだけ怒り狂っているのも、この祠が壊されたことで悲しみ、人間が裏切ったのだと勘違いしているとしたら……全てが納得がいく! 早くこのことを、ルーク様や精霊に伝えないと!
「がぼっ……」
ま、不味い……ただでさえ突然水の中に引きずり込まれたせいで、事前に準備が出来ていなかったうえに、水の中の水流が酷いことになってきたのもあり、体を好き勝手に振られ、息が続かなくなってきた。
なんとかして、この祠を直して岩も取り除いて、祠も直せば、きっと精霊は落ち着きを取り戻してくれる。そうすれば、人間は何も悪いことをしていないとわかってもらえる。
でも……息が苦しくて、だんだんと意識がぼやけてきた。
苦しい。苦しい。こんな苦しいなら、もうすべてを諦めて楽になりたい。そうすれば、どれだけ幸せだろう……そんな悪い考えが頭に浮かび始めると、それを否定するように、杖が光りだした。
『シャーロット、シャーロット……!』
「……?」
誰……私に呼び掛けるのは……また、精霊……? いや、違う……あの精霊とは、声が違う……とても優しくて、暖かい声……。
『あなたなら出来るわ。だって、あなたは私の―― 大丈夫、私があなたを守るから!』
私を励ます声と共に、杖はさらに大きく光りだす。その光は、まるで私のことを優しく抱きしめるかの様に、私の体に広がった。
「これは……い、息が出来るようになってますわ……!」
呼吸も出来るし、話すことも出来るようになっている。そう、地上といる時と何ら変わらないように、行動できるようになっていた。
「これなら……!」
私は大きく深呼吸をして息と気持ちを整えてから、杖を介して地脈の力を少しだけ手に入れると、それを使って岩を破壊した。
とりあえず、これで問題の一つが解決したわ。せっかく祠が直っても、この岩があったら何の意味が無いもの。
「あとは祠だけど……」
小さな祠とはいえ、私は職人ではないから、これがどういった作りなのか全くわからなくて、迂闊に手が出せない。
何とか上に帰ろうにも、外は酷いことになっているみたいで、水面の水流が酷いことになっている。いくらこの状態とはいえ、あそこに飛び込んだらどうなることか……。
「ルーク様……」
きっと、外は酷い状況になっているだろう。ルーク様なら、きっと大丈夫だろうとは思えるけど……心配で心配で仕方がない。
「ルーク様を早く助けるためにも……村や自然を守るためにも……私が何とかしませんと!」
大切な人を、そして大切な人が守りたいと思っているものを私も守りたい。
その気持ちに応えるように、杖は輝きを増していき……そのまま、私の意識は光の中に消えていった。
「ここが精霊の住む泉か……酷いものだな」
「はい……きっと、怒った精霊が暴れた形跡かと」
泉の周りにあったはずの木々はなぎ倒され、地面は深く抉れ、そこに水が溜まっている。おそらく、村の時と同じように水滴を落とし、この惨状にしたのだろう。
「精霊の姿は無いか……まあ、僕は精霊に関与することは出来ないから、当然と言えば当然か。シャーロット、何か感じるかい?」
「はい。先程よりも……とても強い怒りを感じます」
私は当事者じゃないというのに、その強い怒りに当てられて、同じ様な気持ちになってしまいそうなくらい、精霊の怒りは強いものだった。
そんな中、先程聞こえた声と同じと思われるものが、どこからか聞こえてきた。
『性懲りもなく、また我が聖域を汚しに来たのか! 憎き人間どもめ……我が水で滅びよ!』
「シャーロット、危ない!」
ルーク様は、突然目の前に現れた水滴に反応して、私の前に出て魔法を使うと、再び私達を守る障壁を作った。それからまもなく、大きな水滴が障壁にぶつかり、消滅した。
「いきなり攻撃するとはね……警戒しておいてよかった。これで村人を追い払ってたということか……確かにこれでは近づけないな。精霊よ、僕達に敵意はない!」
「本当なんです! 私はあなたとお話をしに来ただけです!」
私の言葉が届いたのか、それともただの攻撃か。湖から突然水柱が吹き上がり、中から人影が見えた。
泉から現れたのは、ローブを着た、青い髪の美しい女性だった。その周りには、三匹の青い海蛇のようなものを付き従えている。
「あなたとその三匹の海蛇が、この泉に住む精霊なのですか?」
『答える義理はない』
「そんな……」
『む? ほう。我らの声が聞こえるどころか、姿まで見えるとは……気味の悪い人間だ。人間、またしても我らの聖域を侵そうというのか?』
興味を持ってもらえたのは良いが、敵意があると勘違いされたままだ。どうやって疑いを晴らせば……。
「なにか言っているのかい?」
「はい。また聖域を侵すのかと聞いております」
「……どういうことだ? 僕達は初めてここに来たし、村の人がそんなことをするとも思えない」
『うるさい人間め。今度こそ殺してやろう』
精霊がスッと手を出すと、海蛇の一匹が、文字通り目にも止まらぬ速さでルーク様に体当たりをし、近くの木に叩きつけた。
あれだけの勢いで体当たりをされたルーク様の体から、鈍い音が聞こえた。とても苦しそうな顔をしていて、明らかに大きな怪我を負わされたのだとわかる。
「ルーク様!!」
「ぼ、僕は大丈夫だ! くそっ、一体何に攻撃されたんだ……!?」
そうか、ルーク様にはあの水蛇の姿が見えてないから、何が攻撃してきたのか、視認できないんだ。こんなの、あまりにも不利すぎる!
『人間にしては頑丈ではないか。だが、ここに足を踏み入れた時点で、貴様らの死は決まっている』
今度は空に向けて手を出すと、泉から何十本もの水流が湧きあがり、辺りを滅茶苦茶に攻撃し始めた。
「な、なんて桁外れの力なの!? これが、精霊の力……!」
ルーク様の真似をして障壁で攻撃を防ぐが、所詮付け焼刃の魔法だ。すぐに障壁にはひびが入り、粉々に砕け散ってしまった。
『その杖は……精霊の力で作られたものか? どうして貴様のような人間が、我が同胞の杖を持っている!』
「こ、これは……お母様が……」
『黙れ! 殺してやるつもりだったが、気が変わった。同胞を手にかけた愚か者め……貴様は我が腕の中で、永遠に苦しませてやろう!』
「っ……! シャーロット、後ろだ!」
「えっ……?」
前からの攻撃に集中しすぎて、後ろからの攻撃に全く意識を割いていなかった。突然飛んできた水の塊に押され、泉の中に吹き飛ばされてしまった。
「……!?」
早く泉から脱出しなければいけないのに、なぜか泉の底へと引っ張られていく。まるで、水が私の足を掴み、引きずり込んでいるかのようだ。
「ごぼっ……ぼっ……!?!?」
なんとか足にまとわりつく何かを取るために、足元に視線を向けると、泉の底が見えた。そこには、明らかに自然に出来たものとは思えないものがあった。
……これは……祠? もしかして、この祠には精霊が祀られていたのだろうか?
でも、祠は壊れてしまっている。近くに大きな岩が転がっているのを見るに、崖の上から落ちてきた岩で、壊れてしまったのね。
大雨が降った影響で、崖崩れが発生し、崖から落ちてきた大きな岩が、運悪く祠にぶつかったと考えるのが自然そうだ。
……そうか! 自然現象が原因なのに、祠を壊したのが人間による攻撃だと勘違いしてしまったんだ! それで、一度ならず、二度も人間が聖域を犯しに来たと思っているのね!
あれだけ怒り狂っているのも、この祠が壊されたことで悲しみ、人間が裏切ったのだと勘違いしているとしたら……全てが納得がいく! 早くこのことを、ルーク様や精霊に伝えないと!
「がぼっ……」
ま、不味い……ただでさえ突然水の中に引きずり込まれたせいで、事前に準備が出来ていなかったうえに、水の中の水流が酷いことになってきたのもあり、体を好き勝手に振られ、息が続かなくなってきた。
なんとかして、この祠を直して岩も取り除いて、祠も直せば、きっと精霊は落ち着きを取り戻してくれる。そうすれば、人間は何も悪いことをしていないとわかってもらえる。
でも……息が苦しくて、だんだんと意識がぼやけてきた。
苦しい。苦しい。こんな苦しいなら、もうすべてを諦めて楽になりたい。そうすれば、どれだけ幸せだろう……そんな悪い考えが頭に浮かび始めると、それを否定するように、杖が光りだした。
『シャーロット、シャーロット……!』
「……?」
誰……私に呼び掛けるのは……また、精霊……? いや、違う……あの精霊とは、声が違う……とても優しくて、暖かい声……。
『あなたなら出来るわ。だって、あなたは私の―― 大丈夫、私があなたを守るから!』
私を励ます声と共に、杖はさらに大きく光りだす。その光は、まるで私のことを優しく抱きしめるかの様に、私の体に広がった。
「これは……い、息が出来るようになってますわ……!」
呼吸も出来るし、話すことも出来るようになっている。そう、地上といる時と何ら変わらないように、行動できるようになっていた。
「これなら……!」
私は大きく深呼吸をして息と気持ちを整えてから、杖を介して地脈の力を少しだけ手に入れると、それを使って岩を破壊した。
とりあえず、これで問題の一つが解決したわ。せっかく祠が直っても、この岩があったら何の意味が無いもの。
「あとは祠だけど……」
小さな祠とはいえ、私は職人ではないから、これがどういった作りなのか全くわからなくて、迂闊に手が出せない。
何とか上に帰ろうにも、外は酷いことになっているみたいで、水面の水流が酷いことになっている。いくらこの状態とはいえ、あそこに飛び込んだらどうなることか……。
「ルーク様……」
きっと、外は酷い状況になっているだろう。ルーク様なら、きっと大丈夫だろうとは思えるけど……心配で心配で仕方がない。
「ルーク様を早く助けるためにも……村や自然を守るためにも……私が何とかしませんと!」
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