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第六十八話 襲撃
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「……なんだ、これは?」
ルーク様と楽しくおしゃべりをしていたら、突然窓から外をみながら、真剣そうな雰囲気になった。
『……なんだろ、凄く嫌な気配がするね』
『ええ。どす黒い、嫌な感じ……』
精霊の二人も、いつも見たことがないような真剣な面持ちだ。日頃から、よく言えば楽しく、悪く言えばふざけている二人がこんなに真剣なのだから、よほどのことだろう。
もしかして、さっきの嫌な予感は、これだというの?
「ここからかなり離れているけど、なにか大きな魔力を感じたんだ」
「魔力? 私には何も感じませんでしたが……」
『なら、私が教えてあげるよ。手、繋いで』
言われた通り、女の子の精霊の小さな手を潰さないように、そっと握る。すると、あらゆるものを呑み込んでしまうような、とても嫌な気配を感じた。
「なに、これ……」
「この魔力の感じ……なるほど、そういうことか!」
「ルーク様?」
「このままここにいれば、僕達は永遠の別れをすることになる」
「ど、どういうことですか!?」
「先日の試験の時、君は正体不明の生物に襲われただろう?」
それって、ルーク様が助けに来てくれた時のことだろうか? 確かに、あれは真っ黒で生き物なのかすら怪しかった。
「それと同じ魔力が、とんでもない規模になって発生している」
『えっぐ……なにこの気配の数。ていうか、僕達のところにまっすぐ来てるんだけど……』
ちょ、ちょっと待って。あれは確か、王家が長年封印していた禁術だって言ってたわよね……? それが、一度ならず二度までも私を襲いに来たってこと!?
「これもハリー様の仕業なのですか!?」
「だろうね。直接僕達を消しに来たのだろう。早くここから逃げないと」
ルーク様は、空間の裂け目を開いて逃げ道を用意する――が、裂け目を通ろうとしたら、目に見えない何かに弾かれてしまった。
「ど、どういうことですか? 見えない壁みたいなものに阻まれてしまいますわ!」
「やはり、そう簡単には逃がしてくれないか……これは、ハリーの妨害だろうね。僕が裂け目で逃げられないようにしているんだ」
『こんなの、だめ、絶対! 王様、報告!』
「知らせたいのは山々だけど、連絡手段がない。それに、ハリーのことだから、父上に気づかれないようにしているだろうし……なにより、もう父上にそこまで判断する体力があるかどうか……」
「そんなに具合が悪いのですか?」
「ここ数日は特に酷いね……絶対安静なんだ」
元々苦しそうに咳き込んでいたから、体調が芳しくないのは知っていたが、まさかそこまで酷くなっていただなんて……人の心配をしている状況ではないとはいえ、知っている人が苦しんでいると、心配になる。
「父上に関しては、おそらく大丈夫だと思う。僕のつてを使って、腕利きの医者に、遠方から内密に来てもらってるからね」
「内密……?」
『お話し中に悪いけど、友達の精霊から連絡が来たわ。嫌な気配の正体は、真っ黒な人型。数は数えきれないほどいて、森のあらゆるものを呑みこみながら進軍しているって。他の精霊達が戦っているみたいだけど、もう何人も呑み込まれたって……』
「そんな……なんてこと……」
「シャーロット、どうしたんだ? なにかわかったのかい?」
私は、女の子の精霊から聞いたことをそのままルーク様に伝えると、忌々しそうに舌打ちをした。
「この自然も、精霊も、何も関係がないのに……ハリーめ、自分が王になるために、ここまでするのか!?」
『あとさー……これ言っていいのかわかんないけど、魔法が発生する時に、そこにいた人が全員呑み込まれたみたいだよ』
「ルーク様、精霊様が、魔法が発動する際にいた人間が、全員犠牲になったと……」
「生贄は、この禁術には必要不可欠だからね。生贄にされた人数や、生贄の魔法の力、そして想いの強さで魔法の強さは決まるんだが、何人くらいいたかわかるかな?」
生贄……つくづく最低な魔法だ。禁術に指定されて封印されていたのも頷ける。
『ちょっと待ってくれよ……パッと見た感じ、二十人はいたって。その中の半分は縛られてるボロボロの人、後は武装している人だったって』
おそらく、そのボロボロの人は無理やり連れてこられた生贄で、武装した人は、はここまで連れてきた兵士ね。
『その中で、二人は随分と綺麗な格好をしていたって。そいつらが魔法を使ったみたい。若い女と、中年の男……女の方は、マーガレットって呼ばれてたって。もちろんそいつらも呑み込まれたみたい。ちなみに、マーガレットって女はなんとか抵抗を続けたけど、両手足を斬られて動けなくされて、結局って感じらしいよ……』
「えっ……ま、マーガレット……?」
男の子の精霊の話を疑うつもりはないが、それでも自分の家族が生贄にされたというのは、驚きを隠せなかった。
それでも、ルーク様には伝えないといけない。そう思い、聞いたことをそのままルーク様に伝えた。
「なんてことを……」
「生贄にされた人って、助けられたりは……」
「出来ないんだ。生贄にされた人は、永遠の闇の中に封印され、永遠の苦痛を味わうことになる」
「…………」
マーガレットもお父様も、心の底から嫌いだった。だから、こんな最後になって清々しないといけないのに……正直、喜びよりも、なんて哀れな最後なのだろうと思ってしまった。
「生贄にされた人達はとても気の毒だが、人のことを気にしていられる状況じゃない。このままでは、僕達も彼らの仲間になってしまう」
「どうやって止めればいいのですか?」
「一番手っ取り早い方法は、術者を倒すことだが……今回は既に術者は死亡している。そうなると、暴走している魔法陣を破壊するしかない」
「暴走、ですか?」
「コントロールをする術者がいないんだ。制御できずに暴走するのは当然だろう?」
言われてみれば、その通りだ。術者がいなくなって邪魔する者が不在になったことを喜ぶべきか、相手が人間じゃないから、説得で止めることが出来なくなったことを憂うべきか、難しいところね。
「まったく、自分が王になるために、こんなことまで……すまない、シャーロット、そして精霊達。僕達のくだらない兄弟喧嘩に、君達を巻き込んでしまって……」
「あなたは何も悪いことをしていませんわ。だから、顔を上げてくださいませ」
『そうよそうよ。悪いのは馬鹿な魔法使いだけよ!』
「精霊様も、悪いのはハリー様だって仰っておりますわ」
「……ごめん……それと、許してくれてありがとう……」
悪いのは、自分の目的のために、非道な事に手を染めたハリー様だ。だから、ルーク様が謝る必要は、これっぽっちもない。
それでも謝ってしまうのが、ルーク様が優しいというか、正義感が強すぎる所以なのよね。
『とにかく、魔法陣と黒いのをなんとかすればいいのよね。それじゃあ、私達が他の精霊と協力して、その黒い人間を止めるように伝えてくるわ!』
『あははっ、僕達だけで全部解決しても、恨まないでね~?』
『調子に乗ってると、本当に死ぬわよ!? ちゃんとしなさいよ!』
『……わかってるさ。これ以上、僕達の大切な森も、仲間も……犠牲になんてさせない』
「精霊様……」
いつもヘラヘラしながらイタズラばかりしている彼が、珍しく本気の顔をしている。
自分達が住んでいる場所を荒らされているのだから、当然と言えば当然だが……。
『なーんて、ちょっとシリアスになりすぎちゃったよ! ぱぱっと倒してイタズラしないと! んじゃね~!』
「あっ……お気をつけて!」
「シャーロット、精霊は出発したのかい?」
「はい。珍しく真剣な雰囲気でしたわ」
「それは頼もしいね。それじゃあ黒い人間は彼らとこの子達に頑張ってもらうとしよう」
ルーク様の視線の先には、自分と同じ姿をした人形達が、ずらっと並んでいる。これだけ並んでいると、なかなかに壮観だ。
「この子達には、緊急時に戦えるように設計している。まあ、さすがにそこまでの戦力にはならないけど、囮にはなると思う」
「なるほど。その間に、私達が魔法陣を破壊するというわけですね」
「ご名答。本当は、君には安全な場所に行ってほしいんだが……情けないことに、僕の力だけでは対抗できないかもしれない。それくらい、禁術の力は凄まじいんだ。だから……協力してほしい」
「当然ですわ! 安全なところで待っているだなんて、そんなの耐えられません!」
私に力があろうが無かろうが、避難するなんて選択肢は、私の中にはない。私の愛する人や、友人である精霊達が戦っているのなら、私だって戦うわ!
ルーク様と楽しくおしゃべりをしていたら、突然窓から外をみながら、真剣そうな雰囲気になった。
『……なんだろ、凄く嫌な気配がするね』
『ええ。どす黒い、嫌な感じ……』
精霊の二人も、いつも見たことがないような真剣な面持ちだ。日頃から、よく言えば楽しく、悪く言えばふざけている二人がこんなに真剣なのだから、よほどのことだろう。
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「ここからかなり離れているけど、なにか大きな魔力を感じたんだ」
「魔力? 私には何も感じませんでしたが……」
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「なに、これ……」
「この魔力の感じ……なるほど、そういうことか!」
「ルーク様?」
「このままここにいれば、僕達は永遠の別れをすることになる」
「ど、どういうことですか!?」
「先日の試験の時、君は正体不明の生物に襲われただろう?」
それって、ルーク様が助けに来てくれた時のことだろうか? 確かに、あれは真っ黒で生き物なのかすら怪しかった。
「それと同じ魔力が、とんでもない規模になって発生している」
『えっぐ……なにこの気配の数。ていうか、僕達のところにまっすぐ来てるんだけど……』
ちょ、ちょっと待って。あれは確か、王家が長年封印していた禁術だって言ってたわよね……? それが、一度ならず二度までも私を襲いに来たってこと!?
「これもハリー様の仕業なのですか!?」
「だろうね。直接僕達を消しに来たのだろう。早くここから逃げないと」
ルーク様は、空間の裂け目を開いて逃げ道を用意する――が、裂け目を通ろうとしたら、目に見えない何かに弾かれてしまった。
「ど、どういうことですか? 見えない壁みたいなものに阻まれてしまいますわ!」
「やはり、そう簡単には逃がしてくれないか……これは、ハリーの妨害だろうね。僕が裂け目で逃げられないようにしているんだ」
『こんなの、だめ、絶対! 王様、報告!』
「知らせたいのは山々だけど、連絡手段がない。それに、ハリーのことだから、父上に気づかれないようにしているだろうし……なにより、もう父上にそこまで判断する体力があるかどうか……」
「そんなに具合が悪いのですか?」
「ここ数日は特に酷いね……絶対安静なんだ」
元々苦しそうに咳き込んでいたから、体調が芳しくないのは知っていたが、まさかそこまで酷くなっていただなんて……人の心配をしている状況ではないとはいえ、知っている人が苦しんでいると、心配になる。
「父上に関しては、おそらく大丈夫だと思う。僕のつてを使って、腕利きの医者に、遠方から内密に来てもらってるからね」
「内密……?」
『お話し中に悪いけど、友達の精霊から連絡が来たわ。嫌な気配の正体は、真っ黒な人型。数は数えきれないほどいて、森のあらゆるものを呑みこみながら進軍しているって。他の精霊達が戦っているみたいだけど、もう何人も呑み込まれたって……』
「そんな……なんてこと……」
「シャーロット、どうしたんだ? なにかわかったのかい?」
私は、女の子の精霊から聞いたことをそのままルーク様に伝えると、忌々しそうに舌打ちをした。
「この自然も、精霊も、何も関係がないのに……ハリーめ、自分が王になるために、ここまでするのか!?」
『あとさー……これ言っていいのかわかんないけど、魔法が発生する時に、そこにいた人が全員呑み込まれたみたいだよ』
「ルーク様、精霊様が、魔法が発動する際にいた人間が、全員犠牲になったと……」
「生贄は、この禁術には必要不可欠だからね。生贄にされた人数や、生贄の魔法の力、そして想いの強さで魔法の強さは決まるんだが、何人くらいいたかわかるかな?」
生贄……つくづく最低な魔法だ。禁術に指定されて封印されていたのも頷ける。
『ちょっと待ってくれよ……パッと見た感じ、二十人はいたって。その中の半分は縛られてるボロボロの人、後は武装している人だったって』
おそらく、そのボロボロの人は無理やり連れてこられた生贄で、武装した人は、はここまで連れてきた兵士ね。
『その中で、二人は随分と綺麗な格好をしていたって。そいつらが魔法を使ったみたい。若い女と、中年の男……女の方は、マーガレットって呼ばれてたって。もちろんそいつらも呑み込まれたみたい。ちなみに、マーガレットって女はなんとか抵抗を続けたけど、両手足を斬られて動けなくされて、結局って感じらしいよ……』
「えっ……ま、マーガレット……?」
男の子の精霊の話を疑うつもりはないが、それでも自分の家族が生贄にされたというのは、驚きを隠せなかった。
それでも、ルーク様には伝えないといけない。そう思い、聞いたことをそのままルーク様に伝えた。
「なんてことを……」
「生贄にされた人って、助けられたりは……」
「出来ないんだ。生贄にされた人は、永遠の闇の中に封印され、永遠の苦痛を味わうことになる」
「…………」
マーガレットもお父様も、心の底から嫌いだった。だから、こんな最後になって清々しないといけないのに……正直、喜びよりも、なんて哀れな最後なのだろうと思ってしまった。
「生贄にされた人達はとても気の毒だが、人のことを気にしていられる状況じゃない。このままでは、僕達も彼らの仲間になってしまう」
「どうやって止めればいいのですか?」
「一番手っ取り早い方法は、術者を倒すことだが……今回は既に術者は死亡している。そうなると、暴走している魔法陣を破壊するしかない」
「暴走、ですか?」
「コントロールをする術者がいないんだ。制御できずに暴走するのは当然だろう?」
言われてみれば、その通りだ。術者がいなくなって邪魔する者が不在になったことを喜ぶべきか、相手が人間じゃないから、説得で止めることが出来なくなったことを憂うべきか、難しいところね。
「まったく、自分が王になるために、こんなことまで……すまない、シャーロット、そして精霊達。僕達のくだらない兄弟喧嘩に、君達を巻き込んでしまって……」
「あなたは何も悪いことをしていませんわ。だから、顔を上げてくださいませ」
『そうよそうよ。悪いのは馬鹿な魔法使いだけよ!』
「精霊様も、悪いのはハリー様だって仰っておりますわ」
「……ごめん……それと、許してくれてありがとう……」
悪いのは、自分の目的のために、非道な事に手を染めたハリー様だ。だから、ルーク様が謝る必要は、これっぽっちもない。
それでも謝ってしまうのが、ルーク様が優しいというか、正義感が強すぎる所以なのよね。
『とにかく、魔法陣と黒いのをなんとかすればいいのよね。それじゃあ、私達が他の精霊と協力して、その黒い人間を止めるように伝えてくるわ!』
『あははっ、僕達だけで全部解決しても、恨まないでね~?』
『調子に乗ってると、本当に死ぬわよ!? ちゃんとしなさいよ!』
『……わかってるさ。これ以上、僕達の大切な森も、仲間も……犠牲になんてさせない』
「精霊様……」
いつもヘラヘラしながらイタズラばかりしている彼が、珍しく本気の顔をしている。
自分達が住んでいる場所を荒らされているのだから、当然と言えば当然だが……。
『なーんて、ちょっとシリアスになりすぎちゃったよ! ぱぱっと倒してイタズラしないと! んじゃね~!』
「あっ……お気をつけて!」
「シャーロット、精霊は出発したのかい?」
「はい。珍しく真剣な雰囲気でしたわ」
「それは頼もしいね。それじゃあ黒い人間は彼らとこの子達に頑張ってもらうとしよう」
ルーク様の視線の先には、自分と同じ姿をした人形達が、ずらっと並んでいる。これだけ並んでいると、なかなかに壮観だ。
「この子達には、緊急時に戦えるように設計している。まあ、さすがにそこまでの戦力にはならないけど、囮にはなると思う」
「なるほど。その間に、私達が魔法陣を破壊するというわけですね」
「ご名答。本当は、君には安全な場所に行ってほしいんだが……情けないことに、僕の力だけでは対抗できないかもしれない。それくらい、禁術の力は凄まじいんだ。だから……協力してほしい」
「当然ですわ! 安全なところで待っているだなんて、そんなの耐えられません!」
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