私のことはお気になさらず

みおな

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元婚約者とその幼馴染のその後

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 窓からは、綺麗な花々が見えた。

 さっき紹介された庭師の方が、丹精込めて庭を作っているのだろう。

 それは我がブルーム侯爵家でも同じで、まぁ花には縁のないお父様はともかく、お母様のお部屋からの景色は、ブルーム侯爵家一番の景観になるように整えられているもの。

 いつかあのお庭を、ヴィル様とお散歩することはできるかしら?

 元婚約者であるケレス様とは、何度かタービン公爵家のお庭を歩いた。

 そのうち、それもカバヤン伯爵令嬢に取って代わられたけど。

 あの二人のその後について、お父様からお聞きした。

 国王陛下は、あの二人を結婚させるようにと王命を出された。

 リリアが文句を言っていたわ。

 好き同士を結婚させることが、罰になるのかって。

 まぁ、それもそうよね。

 で、その上で、ケレス様はカバヤン伯爵家への婿入りとなる。

 カバヤン伯爵家には、令嬢の下に三歳離れた弟君がいて、彼が後継と決まっているから、婿入りするとケレス様には継ぐ家が

 それに、タービン公爵家にも後継がいなくなる。

 その後継は陛下が、ブラーエ公爵家の次男の方を養子として受け入れるようにとおっしゃられた。

 もちろん、タービン公爵夫妻は反論されたそうだけど、それが出来ないならタービン公爵家は取り潰しとキツく言われて、渋々受け入れたと聞くわ。

 当然のことながら、教育はブラーエ公爵家で行われるし、タービン公爵夫妻は後継の方が十五歳になるまでの繋ぎでしかない。

 八歳の彼が十五歳になるまでに、何かタービン公爵夫妻が問題を起こしたりすれば取り潰し決定だそうよ。

 ブラーエ公爵令息には、侯爵位を与えるのですって。

 公爵と侯爵では学ぶ内容が違うと思うけど、元々がタービン公爵家と我がブルーム侯爵家が大差なかったこともあるし、どうにかなるのかもしれないわ。

 どちらにしろ七年も先のことだわ。

 あの夫妻が何もしなければ。

 で、ケレス様とカバヤン元伯爵令嬢だけど、婚姻は成人する一年後だから、それまでは貴族籍のままいられる。

 でも、王都からは追放で、タービン公爵領に行く命令が出たわ。

 さすがに軟禁まではされないけど、領から一歩出たら牢に入れるとまで言われたそうよ。

 あ。ちなみに婚姻後は国外追放よ。王妃殿下の妹君が嫁がれた東の国へ、ね。

 あの二人が・・・
納得したとは思えないけど、もう会うことがないなら良いかしら?

 そうね。
ある意味、私に護衛は必要ね。

 ヴィル様関係ではなく、あの二人やタービン公爵夫妻のことがあるもの。

 リリアには王家の護衛が付いてるから、危険なのは私よね。

 ま。ケレス様はそういう意味では大丈夫だろうけど、残りの三人は・・・ねぇ?

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