入れ替わり転生〜生まれ変わったら、私を殺した婚約者の最愛になっていました〜

みおな

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私の答えと決断①

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「よく・・・わかりました。お答えいただきありがとうございます」

 私の質問に答えてくれた王太子殿下に、ゆっくりと礼をしました。

 本来なら、皇族であるユエリティ皇女殿下が、他国の王太子殿下とはいえ頭を下げる必要はありません。

 謝罪なら別ですが、今回は話を聞いただけ。

 ですが、私はとして頭を下げました。

 ウェンディは、クーデリア王国の貴族です。

 王太子殿下であるジュリアーノ・クーデリア様に頭を下げるのは、当然のことなのです。

「リティ、礼など・・・」

「いえ。礼をするのは当然です。ジュリアーノ王太子殿下」

「リティ?」

「ジュリアーノ・クーデリア王太子殿下に、ウェンディ・レンブランがご挨拶申し上げます」

 カーテシーと共に告げられた私の言葉に、ジュリアーノ王太子殿下はそのまま固まってしまいました。

 当然、ですね。

 ユエリティ皇女殿下が、王太子殿下の元婚約者であるウェンディの名を知っているわけがありません。

 もちろん調べれば分かるでしょうが、今までユエリティ皇女殿下がその名を口にしたことはありません。

 常に婚約者様、元婚約者様と呼んでいたのです。

 その上私は今、ウェンディの名でご挨拶をしたのです。

 王太子殿下が混乱されても無理はないと思います。

 ですが王太子殿下にお約束した通り、私はここで答えを出さなければなりません。

 ウェンディの体も、そう長くは保たないでしょう。

 ここで・・・

 全てを明らかにして、王太子殿下には後悔していただかなければなりません。

 そして、その後悔が女神様の望むものでなかったとしたなら、私はウェンディ・レンブランとして死んでしまうのでしょう。

 一度死んだ身の上です。

 家族やおじ様たちを悲しませるのは嫌ですが、私が生き戻ったことは私の出来ることの範疇を超えています。

 それは、神様の領域なのです。

 ですから、私は私の思うことできることを、それこそ後悔しないようにやるつもりです。

「リティ・・・な、なにを・・・」

「ジュリアーノ王太子殿下。私は、ユエリティ皇女殿下ではありません。正確に言うならば、ユエリティ皇女殿下のお体の中にウェンディの精神が宿っています」

「ば、馬鹿な。そんなことがあるわけが」

「そうですね。私も当事者でなければ、信じられません。証拠、証拠として何をお話すればいいでしょうか。ウェンディと婚約した時のこと?殿下は王妃様の薔薇を一輪ウェンディにくださいましたね。これからよろしくとおっしゃって」

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