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一応、諭してみます
「あの、聖女様。私は別に、王太子殿下との婚約に固執はしておりません。ですので、国王陛下が王命で婚約の解消をお命じになるのなら、それに従いますわ。ですから、聖女様はマナーやこの国の知識を身につけられて下さい。いくら聖女様といえど、淑女のマナーが出来ていないと王太子妃にはなれません。知識がなければ、他国と王太子妃として交流できませんから、社交も出来ません。聖女様がマナーを身に付けられたら、陛下も婚約を王命で出すことができます」
とにかく、淑女教育と一般知識の勉強をしていただかないことには、私が婚約者でなくなったとしても、聖女様には可能性がありません。
しかし、聖女様は不満そうでした。
「私は聖女なのよ?マナーだとか知識だとか、そんなのがなくたって!」
「ええ、聖女様としてなら問題ありません。いえ、全くないわけではないですが、それでも王太子妃よりは問題ないと言えます。王太子妃というのは、王太子殿下の妻というだけではありません。もちろん、閨をして後継を作るという役目もありますが、一番の役目は他国との社交であり、国内の貴族夫人や令嬢の指標となることです」
「はぁ?社交なんて別に王太子妃がしなくても・・・」
「なら、王太子殿下の隣に他の方が立って、社交をされることをお許しになられると?他国にはその方が王太子妃だと認識されますよ?」
元の世界がどうだったのかは存じ上げませんが、聖女様がこの世界で王太子殿下の隣に立ちたいとおっしゃるのなら、淑女教育と王太子妃教育は必須です。
教育を受けることがあまりお好きではないようですし、王太子妃教育は決して簡単な物ではありません。
ですが、王太子殿下のことが本当にお好きなのなら、少々時間がかかるとしても頑張るしかないのではないでしょうか。
聖女様が、頑張ろうとなさるのでしたら、私もお手伝いをいたしますのに。
王太子殿下には・・・今の殿下には申し訳ありませんが、私は殿下がどれだけ聖女様を愛しておられたのか知っているのです。
人を殺したいほどの愛情なんて、そう簡単に消えるものでしょうか。
「聖女様。レンブラン様のおっしゃる通りです。今の聖女様を王太子殿下の婚約者にすると、国王陛下が王命を出されたとしたら、王太子殿下は王族の籍を捨てて平民になると断言されました。聖女様が王太子殿下を望まれるのなら、教育を受ける以外に道はありません」
不満そうな聖女様を、教育係の侯爵夫人も説得してくださいます。
ご理解いただけるといいのですが。
とにかく、淑女教育と一般知識の勉強をしていただかないことには、私が婚約者でなくなったとしても、聖女様には可能性がありません。
しかし、聖女様は不満そうでした。
「私は聖女なのよ?マナーだとか知識だとか、そんなのがなくたって!」
「ええ、聖女様としてなら問題ありません。いえ、全くないわけではないですが、それでも王太子妃よりは問題ないと言えます。王太子妃というのは、王太子殿下の妻というだけではありません。もちろん、閨をして後継を作るという役目もありますが、一番の役目は他国との社交であり、国内の貴族夫人や令嬢の指標となることです」
「はぁ?社交なんて別に王太子妃がしなくても・・・」
「なら、王太子殿下の隣に他の方が立って、社交をされることをお許しになられると?他国にはその方が王太子妃だと認識されますよ?」
元の世界がどうだったのかは存じ上げませんが、聖女様がこの世界で王太子殿下の隣に立ちたいとおっしゃるのなら、淑女教育と王太子妃教育は必須です。
教育を受けることがあまりお好きではないようですし、王太子妃教育は決して簡単な物ではありません。
ですが、王太子殿下のことが本当にお好きなのなら、少々時間がかかるとしても頑張るしかないのではないでしょうか。
聖女様が、頑張ろうとなさるのでしたら、私もお手伝いをいたしますのに。
王太子殿下には・・・今の殿下には申し訳ありませんが、私は殿下がどれだけ聖女様を愛しておられたのか知っているのです。
人を殺したいほどの愛情なんて、そう簡単に消えるものでしょうか。
「聖女様。レンブラン様のおっしゃる通りです。今の聖女様を王太子殿下の婚約者にすると、国王陛下が王命を出されたとしたら、王太子殿下は王族の籍を捨てて平民になると断言されました。聖女様が王太子殿下を望まれるのなら、教育を受ける以外に道はありません」
不満そうな聖女様を、教育係の侯爵夫人も説得してくださいます。
ご理解いただけるといいのですが。
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