124 / 215
私は負けないわ
しおりを挟む
私に絡んできたモブナノ侯爵令嬢を、ハデス様が冷ややかに見つめる。
ハデス様の言葉に、モブナノ様と取り巻き?のご令嬢たちは少し怯んだようだった。
「わ、私は別に・・・」
「別に、なに?王太子殿下のお祝いの席で、不適切な発言は控えるべきじゃないかな?良識ある貴族なら、ね」
「・・・ッ」
ハデス様って意外と貴族らしい方でしたのね。
言い回しが、少し嫌味があるというか。
「ウェルズ公爵令息様は、社交界にあまりおいでにならないからご存じないのかしら。そちらのリビエラ伯爵令嬢ジュエル様は、真実の愛のお相手に負けてローゼン王国から出て行ったのですわよ」
「ええ。その通りですわ、モブナノ様。私はマクラーレン王国の兄の実家にお世話になっておりました。それで、それがどうかしましたか?」
ハデス様の嫌味にも負けず、言い返してきたモブナノ様だけど、私がそれで泣き出すとでも思っているのかしら?
もしくはそれをハデス様が知らないと?
ああ。騙されているのよとでも、言いたいのかしら。
でも、残念。
私はこれでも、五年間も王太子妃教育を受けてきたのよ?
王妃様や教育係の先生方は、とても厳しかったわ。
伯爵家の娘ということで、特に厳しくされていたと思う。
それを乗り越えてきた私が、ご令嬢の嫌味くらい笑って去なすことが出来ないとでも思っているのかしら。
「まぁ!なんて図々しい態度かしら。お聞きになりまして?ウェルズ様。お相手はよく選ばれた方がよろしいと思いますわ」
「ああ。だからジュエル嬢を選んだ。彼女だから、マクラーレン王国の国王陛下たちも、エレメンタル帝国の皇帝陛下も、ジュエル嬢を気に入ったんだ」
「何を騒いでいるんだ、ハデス!しかもリビエラ伯爵令嬢と婚約とはどういうことだ!」
あら?
ウェルズ公爵夫妻と弟さんまでやって来たわ。
皆様、理解っているのかしら?
ここは王宮で、今は王太子殿下と王太子妃殿下のご成婚パーティーだということを。
王族のお祝いの席で騒ぎを起こすなんて、本当に高位貴族なの?
周囲の方々もチラチラとコチラを見ているわ。
うちのお父様たちは・・・ああ、お姉様が来ようとするのを、ルークお兄様とお母様が必死に抑えているわね。
胎教に良くないから、そのまま抑えていて下さいね。
しかし、ハデス様のご両親は公爵様だから、私が意見するわけにもいかないし、困ったわね。
「ウェルズ公爵、すまないが、父上がご子息のハデス卿とリビエラ伯爵令嬢に話があるそうなんだ。モブナノ侯爵令嬢もいいね?」
そこへ声をかけて来てくださったのは、王太子殿下だった。
後ろに侍従の方が控えている。
どうやら声をかけられないのをみかねたみたい。
ハデス様の言葉に、モブナノ様と取り巻き?のご令嬢たちは少し怯んだようだった。
「わ、私は別に・・・」
「別に、なに?王太子殿下のお祝いの席で、不適切な発言は控えるべきじゃないかな?良識ある貴族なら、ね」
「・・・ッ」
ハデス様って意外と貴族らしい方でしたのね。
言い回しが、少し嫌味があるというか。
「ウェルズ公爵令息様は、社交界にあまりおいでにならないからご存じないのかしら。そちらのリビエラ伯爵令嬢ジュエル様は、真実の愛のお相手に負けてローゼン王国から出て行ったのですわよ」
「ええ。その通りですわ、モブナノ様。私はマクラーレン王国の兄の実家にお世話になっておりました。それで、それがどうかしましたか?」
ハデス様の嫌味にも負けず、言い返してきたモブナノ様だけど、私がそれで泣き出すとでも思っているのかしら?
もしくはそれをハデス様が知らないと?
ああ。騙されているのよとでも、言いたいのかしら。
でも、残念。
私はこれでも、五年間も王太子妃教育を受けてきたのよ?
王妃様や教育係の先生方は、とても厳しかったわ。
伯爵家の娘ということで、特に厳しくされていたと思う。
それを乗り越えてきた私が、ご令嬢の嫌味くらい笑って去なすことが出来ないとでも思っているのかしら。
「まぁ!なんて図々しい態度かしら。お聞きになりまして?ウェルズ様。お相手はよく選ばれた方がよろしいと思いますわ」
「ああ。だからジュエル嬢を選んだ。彼女だから、マクラーレン王国の国王陛下たちも、エレメンタル帝国の皇帝陛下も、ジュエル嬢を気に入ったんだ」
「何を騒いでいるんだ、ハデス!しかもリビエラ伯爵令嬢と婚約とはどういうことだ!」
あら?
ウェルズ公爵夫妻と弟さんまでやって来たわ。
皆様、理解っているのかしら?
ここは王宮で、今は王太子殿下と王太子妃殿下のご成婚パーティーだということを。
王族のお祝いの席で騒ぎを起こすなんて、本当に高位貴族なの?
周囲の方々もチラチラとコチラを見ているわ。
うちのお父様たちは・・・ああ、お姉様が来ようとするのを、ルークお兄様とお母様が必死に抑えているわね。
胎教に良くないから、そのまま抑えていて下さいね。
しかし、ハデス様のご両親は公爵様だから、私が意見するわけにもいかないし、困ったわね。
「ウェルズ公爵、すまないが、父上がご子息のハデス卿とリビエラ伯爵令嬢に話があるそうなんだ。モブナノ侯爵令嬢もいいね?」
そこへ声をかけて来てくださったのは、王太子殿下だった。
後ろに侍従の方が控えている。
どうやら声をかけられないのをみかねたみたい。
1,738
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の代償
nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」
ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。
エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。
【完結】ご期待に、お応えいたします
楽歩
恋愛
王太子妃教育を予定より早く修了した公爵令嬢フェリシアは、残りの学園生活を友人のオリヴィア、ライラと穏やかに過ごせると喜んでいた。ところが、その友人から思いもよらぬ噂を耳にする。
ーー私たちは、学院内で“悪役令嬢”と呼ばれているらしいーー
ヒロインをいじめる高慢で意地悪な令嬢。オリヴィアは婚約者に近づく男爵令嬢を、ライラは突然侯爵家に迎えられた庶子の妹を、そしてフェリシアは平民出身の“精霊姫”をそれぞれ思い浮かべる。
小説の筋書きのような、婚約破棄や破滅の結末を思い浮かべながらも、三人は皮肉を交えて笑い合う。
そんな役どころに仕立て上げられていたなんて。しかも、当の“ヒロイン”たちはそれを承知のうえで、あくまで“純真”に振る舞っているというのだから、たちが悪い。
けれど、そう望むのなら――さあ、ご期待にお応えして、見事に演じきって見せますわ。
【完結】愛してました、たぶん
たろ
恋愛
「愛してる」
「わたしも貴方を愛しているわ」
・・・・・
「もう少し我慢してくれ。シャノンとは別れるつもりだ」
「いつまで待っていればいいの?」
二人は、人影の少ない庭園のベンチで抱き合いながら、激しいキスをしていた。
木陰から隠れて覗いていたのは男の妻であるシャノン。
抱き合っていた女性アイリスは、シャノンの幼馴染で幼少期からお互いの家を行き来するぐらい仲の良い親友だった。
夫のラウルとシャノンは、政略結婚ではあったが、穏やかに新婚生活を過ごしていたつもりだった。
そんな二人が夜会の最中に、人気の少ない庭園で抱き合っていたのだ。
大切な二人を失って邸を出て行くことにしたシャノンはみんなに支えられてなんとか頑張って生きていく予定。
「愛してる」
「わたしも貴方を愛しているわ」
・・・・・
「もう少し我慢してくれ。シャノンとは別れるつもりだ」
「いつまで待っていればいいの?」
二人は、人影の少ない庭園のベンチで抱き合いながら、激しいキスをしていた。
木陰から隠れて覗いていたのは男の妻であるシャノン。
抱き合っていた女性アイリスは、シャノンの幼馴染で幼少期からお互いの家を行き来するぐらい仲の良い親友だった。
夫のラウルとシャノンは、政略結婚ではあったが、穏やかに新婚生活を過ごしていたつもりだった。
そんな二人が夜会の最中に、人気の少ない庭園で抱き合っていたのだ。
大切な二人を失って邸を出て行くことにしたシャノンはみんなに支えられてなんとか頑張って生きていく予定。
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
婚約者の私を見捨てたあなた、もう二度と関わらないので安心して下さい
神崎 ルナ
恋愛
第三王女ロクサーヌには婚約者がいた。騎士団でも有望株のナイシス・ガラット侯爵令息。その美貌もあって人気がある彼との婚約が決められたのは幼いとき。彼には他に優先する幼なじみがいたが、政略結婚だからある程度は仕方ない、と思っていた。だが、王宮が魔導師に襲われ、魔術により天井の一部がロクサーヌへ落ちてきたとき、彼が真っ先に助けに行ったのは幼馴染だという女性だった。その後もロクサーヌのことは見えていないのか、完全にスルーして彼女を抱きかかえて去って行くナイシス。
嘘でしょう。
その後ロクサーヌは一月、目が覚めなかった。
そして目覚めたとき、おとなしやかと言われていたロクサーヌの姿はどこにもなかった。
「ガラット侯爵令息とは婚約破棄? 当然でしょう。それとね私、力が欲しいの」
もう誰かが護ってくれるなんて思わない。
ロクサーヌは力をつけてひとりで生きていこうと誓った。
だがそこへクスコ辺境伯がロクサーヌへ求婚する。
「ぜひ辺境へ来て欲しい」
※時代考証がゆるゆるですm(__)m ご注意くださいm(__)m
総合・恋愛ランキング1位(2025.8.4)hotランキング1位(2025.8.5)になりましたΣ(・ω・ノ)ノ ありがとうございます<(_ _)>
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】王妃を廃した、その後は……
かずきりり
恋愛
私にはもう何もない。何もかもなくなってしまった。
地位や名誉……権力でさえ。
否、最初からそんなものを欲していたわけではないのに……。
望んだものは、ただ一つ。
――あの人からの愛。
ただ、それだけだったというのに……。
「ラウラ! お前を廃妃とする!」
国王陛下であるホセに、いきなり告げられた言葉。
隣には妹のパウラ。
お腹には子どもが居ると言う。
何一つ持たず王城から追い出された私は……
静かな海へと身を沈める。
唯一愛したパウラを王妃の座に座らせたホセは……
そしてパウラは……
最期に笑うのは……?
それとも……救いは誰の手にもないのか
***************************
こちらの作品はカクヨムにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる