気弱令嬢は死に戻ったら何故か幼女化したので、人生やり直すことにしました

みおな

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「おかあしゃまからのぷれじぇんと?」

 その箱を受け取ると、お父様が床に座り私を膝の上に座らせてくれました。

 目の前に置かれた箱のリボンを解きます。

 中から出てきたのは、真っ白な猫のぬいぐるみでした。

「にゃんこ」

「これは三歳のルディへのプレゼントだ。二歳の時は服を贈ってくれていた」

「おかあしゃま、ぷれじぇんとかった?」

 私は、ルディアがいつ亡くなったのか知りません。

 何故亡くなったのかも。

 準備してあったということは、病気か何かだったのでしょうか?

「ルディのお母様は、ルディが生まれて少ししてから、ルディの誕生日に贈るプレゼントの目録を作っていてな。それに基づいて、父様が買ったんだ。買ったのは父様だが、このプレゼントはお母様からルディへのプレゼントだよ」

「・・・うん。うれちい」

 私はギュッと、猫のぬいぐるみを抱きしめました。

 お父様がルディアのことを愛してくれていたと、ルディアは言っていました。

 そのお父様に、何故ルディアが亡くなったのかを聞くのは駄目な気がして、ずっと聞かずにいました。

 お父様なら、いつか私がもう少し大人になったら話してくれる気がします。

 それに、ルディアが急に目録を作り出したということは、自分がこの先のルディの誕生日を祝えないことを知ったからでしょう。

 なら、私がルディに死に戻ることも知っていたかもしれません。

 なら、この先の誕生日プレゼントの中に、真相を記したものがあるかもしれません。

 そしてきっとそれは、その時まで知る必要がないということ。

「さぁ、ルディ。パーティーのために着替えをしなければな」

「どれちゅ、きゆ」

「ああ。父様とお揃いの服を着ような」

 お父様は棚の鍵を閉めると、私を抱いてお部屋に戻りました。

 そして私を侍女のクラリスに渡します。

「ルディの準備を頼むぞ」

「かしこまりました。さぁ、ルディ様。お着替えしましょうね」

「あい」

 クラリスは私の抱いているぬいぐるみを受け取ると、すぐそばの机の上に置きました。

「猫ちゃんはこちらに置いておきましょうか。お名前は付けましたか?」

「にゃまえ・・・ちろ」

「白ちゃんですか。可愛いお名前ですね」

 いえ、我ながらネーミングセンスが疑われるレベルだと思います。

 でも、三歳の幼児ならこんなものですよね?

「どれちゅ、おとちゃまとおなじていった」

「はい。陛下と同じお色のドレスになります。陛下とルディ様お二人の瞳の色の深紅のドレスですよ」

 ルディは、お父様の髪と瞳の色を継いでいて、全くルディアの色を継いでないんですよね。
 

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