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望まぬ再会発心の傷痕行き
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まさか、こんな場所で二人と会うとは思いませんでした。
「うん?副支配人。誰だね、そちらの方々は」
前から歩いて来る人たちの姿を見た途端、お兄様の腕の中で私はビクリと体を震わせました。
お兄様に不審に思われてしまう、そう理解っているのに、体の震えを抑えることができません。
「支配人、こちらは魔国の魔王陛下でいらっしゃいます。お求めのものがあるとのことで、ご案内するところです」
「何?魔王陛下だと?ご挨拶申し上げる。モンクスフード王国王太子ウッドと、婚約者の聖女フローラだ」
「フローラと申します」
「魔国サフィラスの魔王ジルベールだ」
あら?お兄様のご機嫌が悪いわ。
まぁ、ここがモンクスフード王国だとはいえ、ウッド様のご挨拶は礼を欠いているわ。
相手は魔王陛下。
つまりは、国のトップ。ウッド様は王太子とはいえ、まだ次期国王候補でしかない。
しっかりとボウ・アンド・スクレープでご挨拶するべきなのです。
フローラ様も、お兄様のお美しい顔にうっとりとされていますけど、一応は男爵令嬢なのですから、カーテシーくらいできますわよね?
お二人の常識のなさに、体の震えが止まりました。
でも、お兄様にはバレていますわよね。後で追及されそうです。
「ジルベール様とおっしゃるんですね!お名前も素敵!」
「聖女様。他国の王族のお名前を、許可なく勝手に口になさってはいけません。失礼いたしました、魔王陛下。副支配人、さ、早くご案内しなさい」
さすが最高級店の支配人。
礼儀をわきまえてますわ。
しかし、ウッド様はヴァイオレットがいた頃よりも酷くなられている気がします。
今も、不満を満面に出して、支配人に文句を言っていますもの。
背後から聞こえる声に、ため息が出そうになります。
フローラ様もフローラ様で、どうしていけないんですかぁ?なんておっしゃっていますけど。
駄目に決まっているでしょう。
国王陛下も王妃殿下も叱っていないのかしら?
放置ですの?あの態度、国と国の諍いになりますわよ。
「アレが王太子とその婚約者とは、呆れる」
「も、申し訳ございません。ご不快にさせてしまい」
まぁ普通は、王族があんな態度をとるとは思いませんものね。
「お兄様」
「分かっている。副支配人、別にこの店をどうこうするつもりはない。それよりも、品を頼む。妹が不快な相手と会ったことで、体調が悪そうだからな」
「はっ、はい。すぐに。お嬢様に何かお飲み物でもお持ちしましょうか?」
「そうだな。なら、果実水を頼む」
お兄様は、私を抱いたまま貴賓室らしき部屋に入られました。
不快な相手って・・・
その通りですけどお兄様、副支配人がかわいそうですわ。
「うん?副支配人。誰だね、そちらの方々は」
前から歩いて来る人たちの姿を見た途端、お兄様の腕の中で私はビクリと体を震わせました。
お兄様に不審に思われてしまう、そう理解っているのに、体の震えを抑えることができません。
「支配人、こちらは魔国の魔王陛下でいらっしゃいます。お求めのものがあるとのことで、ご案内するところです」
「何?魔王陛下だと?ご挨拶申し上げる。モンクスフード王国王太子ウッドと、婚約者の聖女フローラだ」
「フローラと申します」
「魔国サフィラスの魔王ジルベールだ」
あら?お兄様のご機嫌が悪いわ。
まぁ、ここがモンクスフード王国だとはいえ、ウッド様のご挨拶は礼を欠いているわ。
相手は魔王陛下。
つまりは、国のトップ。ウッド様は王太子とはいえ、まだ次期国王候補でしかない。
しっかりとボウ・アンド・スクレープでご挨拶するべきなのです。
フローラ様も、お兄様のお美しい顔にうっとりとされていますけど、一応は男爵令嬢なのですから、カーテシーくらいできますわよね?
お二人の常識のなさに、体の震えが止まりました。
でも、お兄様にはバレていますわよね。後で追及されそうです。
「ジルベール様とおっしゃるんですね!お名前も素敵!」
「聖女様。他国の王族のお名前を、許可なく勝手に口になさってはいけません。失礼いたしました、魔王陛下。副支配人、さ、早くご案内しなさい」
さすが最高級店の支配人。
礼儀をわきまえてますわ。
しかし、ウッド様はヴァイオレットがいた頃よりも酷くなられている気がします。
今も、不満を満面に出して、支配人に文句を言っていますもの。
背後から聞こえる声に、ため息が出そうになります。
フローラ様もフローラ様で、どうしていけないんですかぁ?なんておっしゃっていますけど。
駄目に決まっているでしょう。
国王陛下も王妃殿下も叱っていないのかしら?
放置ですの?あの態度、国と国の諍いになりますわよ。
「アレが王太子とその婚約者とは、呆れる」
「も、申し訳ございません。ご不快にさせてしまい」
まぁ普通は、王族があんな態度をとるとは思いませんものね。
「お兄様」
「分かっている。副支配人、別にこの店をどうこうするつもりはない。それよりも、品を頼む。妹が不快な相手と会ったことで、体調が悪そうだからな」
「はっ、はい。すぐに。お嬢様に何かお飲み物でもお持ちしましょうか?」
「そうだな。なら、果実水を頼む」
お兄様は、私を抱いたまま貴賓室らしき部屋に入られました。
不快な相手って・・・
その通りですけどお兄様、副支配人がかわいそうですわ。
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