転生先は魔王の妹?〜蕩けるほど愛される〜

みおな

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魔国宰相の困惑《レイ視点》

「は?」

 魔国宰相として、時には魔王陛下にも厳しい言葉をかけることがあった。
 その私の口から出たのは、情けないほど間抜けな声だった。

「珍しいな、レイが聞き返すとは」

「いえ、陛下。ラーミア様のお体に別の人間の精神が入っていると聞こえましたが、聞き間違いですよね?」

「なんだ。聞こえてるじゃないか」

 聞こえているなら聞き返すなよ、みたいに言わないで欲しい。
 思わず、ジト目で陛下を睨んでしまう。

「ジルベルト陛下。理解るように話して下さい」

「理解るも何も、それしか分からん。10年間眠り続けたラーミアが目覚めたと思ったら、その瞳の色が菫色だった」

「は?元からあの色ではないのですか?」

 私はいずれ陛下にお仕えするつもりではいたが、さすがにラーミア様との接点はなかった。

「ラーミアの瞳は青だ。澄んだ水のような色だった」

「陛下はラーミア様をお嫌いでしたよね?見間違いとかは・・・?」

 ないだろうなとは思いながらも、尋ねてみる。2年ほどしか見てないはずだ。しかも、陛下はラーミア様をとことん嫌っていた。

「いくらなんでもその程度は覚えている。むしろ、あの瞳の色が父上の子供でないという証だったからな。それに、ラーミアの中の・・・シャーミアが言っていたからな」

「シャーミア・・・様ですか?」

「オベウス王国のシャロン公爵家の娘だそうだ。シャーミア自身は菫色の髪と瞳だったらしい」

 オベウス王国とは、ここティターニア王国から遠く離れた人間の国だ。

 しかし何故、人間の娘の精神が?
それに、そのシャーミアとかいう令嬢はどうなったのだ?

「そのシャーミア様はどうなったのですか?まさか、昏睡状態とか?」

「シャーミアが言うには・・・死んでいるだろうということだ」

「ご病気ですか?」

「・・・本人が言うには、首を刎ねられたらしい」

「は?」

 再び、間抜けな声が出た。
この短時間に、これほどまでに困惑させられることがあるとは思わなかった。

 今、首を刎ねられたと言われたよな?まさか、公爵令嬢と言っていたが、罪人なのか?

「理由をお聞きしても?」

「シャーミア本人が言うには、婚約者が他の女に懸想した挙句に、その女を娶るためにシャーミアを殺したらしい」

「なんですか!それは!」

「シャーミアは淡々としていたよ。気がついたら近衛に押さえつけられていて、最後に婚約者の首を刎ねよと言う声が聞こえたから、おそらく刎ねられたのだろうと。首が転がったところは残念ながら見れてないから、ひょっとしたら生きているかもしれないが、などと言っていた」

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