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番外編
貴方だけに贈る慈愛《マリア視点》
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私は、自分に起きた幸運を振り返り、息を吐きそうになり、慌てて手で口を押さえた。
ダメダメ。ため息を吐いたら幸運が逃げるって、アニエス様がおっしゃってたわ。
しかし、目の回るような1日だった。
私のウェディングドレスは、ベルラインというデザインのドレスになった。
アニエス様が最後までこれと、マーメイドラインを迷われたそうで、是非私にとおすすめして下さったのだ。
シフォンで作られた淡いピンクの花が胸元に飾られ、ふわふわとしたお姫様のようなドレス。
こんなドレスを着られる日が来るなんて、思いもしなかった。
卒業パーティーは、カイさんがドレスを贈ってくれたし、ウェディングドレスはアニエス様がプレゼントして下さった。
私は本当に、幸運に恵まれていると思う。
聖女だと認定されて。でも、貴族の方ばかりが通う学園では、私をよく思わない方も多くいて。
そんな中、アニエス様と出会えた。
アニエス様と出会えたから、私は今こうして、聖女として認められる事ができたし、カイさんという素敵な人とも出会えた。
「どうかした?少し疲れた?」
窓際で外を見ていた私を、カイさんは後ろから抱きしめてくれる。
「いえ。大丈夫です」
「観光は明日からにしようか。式の後、強行軍でここまで来たからね」
今、私とカイさんは、リリウム公爵家の領地に来ている。
アニエス様いわく「新婚旅行は必須!」らしい。
当のアニエス様は、王太子殿下のお仕事の関係で、旅行には行けず、その後すぐにご懐妊が分かったためにご旅行は出来なかったのだそうだ。
その分、楽しんできてねと、私たちを送り出してくれた。
「何を考えてる?」
「いえ。アニエス様も旅行されたかっただろうなって思って」
「マリアは、アニエスお嬢様のことばかりだな。俺のことも考えて?」
「・・・んっ」
後ろから顎を持ち上げられて、唇を塞がれた。
体を捻ってカイさんを見上げているせいか、いつも以上に息が続かない。
へたりと、カイさんにもたれかかると、そのままお姫様抱っこで抱き上げられた。
「かっ、カイさん!」
「うん?もっとする?」
ベッドに腰かけながら、膝の上に私を抱き上げたままのカイさんは、チュッチュッとキスを何度も私におとす。
「ぅううん、ダメ・・・カイさん」
「どうして駄目?やっと君が俺の妻になったのに。ずっと我慢してきたんだ、愛してる、マリア」
「ま、まだ・・・明るいから、駄目・・・」
胸を押すのに、カイさんは全然キスを止めてくれなくて、キスはどんどん深くなっていく。
「んっ、ふうぅぅん・・・」
「可愛いマリア。何も考えなくていいよ。俺だけ見てて・・・」
「やぁぁん・・・」
そのまま、ベッドに押し倒された。
首を振ってイヤイヤとしても、両手を押さえつけられて、ベッドに縫い付けられる。
深くなるキスに意識が飛びそうになり、私はそのままカイさんに翻弄されるのだったー
ダメダメ。ため息を吐いたら幸運が逃げるって、アニエス様がおっしゃってたわ。
しかし、目の回るような1日だった。
私のウェディングドレスは、ベルラインというデザインのドレスになった。
アニエス様が最後までこれと、マーメイドラインを迷われたそうで、是非私にとおすすめして下さったのだ。
シフォンで作られた淡いピンクの花が胸元に飾られ、ふわふわとしたお姫様のようなドレス。
こんなドレスを着られる日が来るなんて、思いもしなかった。
卒業パーティーは、カイさんがドレスを贈ってくれたし、ウェディングドレスはアニエス様がプレゼントして下さった。
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そんな中、アニエス様と出会えた。
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「いえ。大丈夫です」
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今、私とカイさんは、リリウム公爵家の領地に来ている。
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その分、楽しんできてねと、私たちを送り出してくれた。
「何を考えてる?」
「いえ。アニエス様も旅行されたかっただろうなって思って」
「マリアは、アニエスお嬢様のことばかりだな。俺のことも考えて?」
「・・・んっ」
後ろから顎を持ち上げられて、唇を塞がれた。
体を捻ってカイさんを見上げているせいか、いつも以上に息が続かない。
へたりと、カイさんにもたれかかると、そのままお姫様抱っこで抱き上げられた。
「かっ、カイさん!」
「うん?もっとする?」
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「ま、まだ・・・明るいから、駄目・・・」
胸を押すのに、カイさんは全然キスを止めてくれなくて、キスはどんどん深くなっていく。
「んっ、ふうぅぅん・・・」
「可愛いマリア。何も考えなくていいよ。俺だけ見てて・・・」
「やぁぁん・・・」
そのまま、ベッドに押し倒された。
首を振ってイヤイヤとしても、両手を押さえつけられて、ベッドに縫い付けられる。
深くなるキスに意識が飛びそうになり、私はそのままカイさんに翻弄されるのだったー
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