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本当は、本当の気持ちは《チェリー視点》
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「チェリー。ずっと黙っててごめん。僕は自分の立場も、自分の行動が起こす結末も、それから君の立場も未来も何も分かっていなかった。本当に迷惑をかけた。ごめん」
王族の人が、平民の私に頭を下げるなんて駄目だって分かってる。
でも、殿下が真摯に謝ってくれていることが伝わってきて、私は首を横に振るしか出来なかった。
「わた、しも、考えが甘かったんです。薄々はみんなが貴族の偉い人だと感じていたのに、身分なんて関係ないって思っていました。でも、ここで侍女見習いとして色々教わって、私のしていることは、とても危険なことだって気付けました」
貴族の人たちにとって、私たち平民の一家を消すことなんて容易いこと。
私はそれに気づいてなかった。
人の悪意の醜さも、恐ろしさも、気づいてなかったの。
「チェリーが悪いんじゃない。本当なら、僕やジェライト、レビンが教えるべきだったんだ。なのに僕たちは、兄上に叱責されるまで、それに気づかないフリをしていた。本当にごめん」
「もう、謝らないで下さい。私は平民。ラクトく・・・殿下は王族なのですから」
「・・・チェリーにラクトくんと呼ばれるのが好きだった。うちは兄上があの通り優秀だからね。僕は、自分が後を継がなくて良いことに胡座をかいていた。好きな子と一緒になるんだなんて、呑気に考えていた。平民のチェリーが、貴族に嫁げるとしたら、男爵家か子爵家だということすら考えていなかった。その男爵家でも社交は必要だ。そんなこと何も考えていなかったんだ」
今の私になら、その内容は理解できる。
王太子殿下やラクトウェル殿下に嫁げるのは、公爵家か侯爵家まで。
しかも、とてつもない教育が待っている。
あの完璧なルミナス様でさえ、毎日王宮に通われて、王太子妃教育を受けていらっしゃる。
私はようやく、歩き方や言葉遣いを教わったけど、そんなのは貴族なら幼い子供のうちに教わることだって聞いた。
だから。
もうそんなこと謝らなくて良いの。
夢を、とても幸せな夢をほんの少し見ていただけ。
「学園卒業後は、伯爵位を賜ることになってる。チェリーが・・・もしチェリーが僕と一緒にいても良いと思ってくれるなら、コンフェルト嬢が遠縁の貴族の養女としてくれると・・・もちろん、伯爵夫人としての教育や色々と大変なことが多いと思う。でも、チェリーが頑張ってくれるというなら、僕は・・・」
「・・・そんなの、無理だよ。私、やっと紅茶を淹れられるようになったばかりだよ・・・」
「チェリー。貴族になるとか、もちろん大事なことだけど、チェリーの気持ちが知りたい。僕のこと、好きじゃない?」
その聞き方はズルいよ、ラクト・・・くん。
王族の人が、平民の私に頭を下げるなんて駄目だって分かってる。
でも、殿下が真摯に謝ってくれていることが伝わってきて、私は首を横に振るしか出来なかった。
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私はそれに気づいてなかった。
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「もう、謝らないで下さい。私は平民。ラクトく・・・殿下は王族なのですから」
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今の私になら、その内容は理解できる。
王太子殿下やラクトウェル殿下に嫁げるのは、公爵家か侯爵家まで。
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