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公爵令嬢のひとり言⑧
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リリアナ王女がブラコンじゃなかった!
私的には衝撃的な事実よ。
だって、ブラコンだったからヒロインに冷たい態度だったんだもの。
しかも五歳の時からランス兄様に片想い?
もう、物語が崩壊してるじゃない。
ん?そういえば私がライアン殿下の婚約者でないことも、ヒロインのアナ様が殿下たちと接点を持たないことも、物語からは逸れてるんだっけ。
もうコレ、あの漫画のストーリーからは外れたんじゃない?
私、悪役令嬢でなくなったと思ってもいいのかしら?
私がライアン殿下の婚約者にならなかったのは私が転生者だからだけど、リリアナ王女やアナ様の気持ちが殿下たちにないのは、どうしてかしら?
まぁ、シシリーに引っかかるような兄より、ランス兄様のほうが魅力的なのは当然よね。
元々ランス兄様も攻略対象だから、見た目は麗しい。
しかも漫画の中ではルーナのことを嫌っていて、顰めっ面が標準装備。攻略が進んで心を許したヒロインにだけ笑顔を見せてたランス兄様。
それが今は、普段から表情豊か。
ヒロインとカイルにだけ心を開いていたランス兄様はここにはいない。
漫画の中では、ランス兄様は両親の死によって、従妹であるルーナを憎んでいた。
ライアン殿下は、傲慢でキツい性格のルーナと、自分にべったりの妹のリリアナに嫌気がさしていた。
宰相の息子は、自分より優秀な婚約者に嫉妬して嫌っていた。
騎士団長の息子は、騎士に向いていないのか才覚がなく、それでも騎士になりたくて父親とぶつかっていた。
神官長の息子は、心の奥底に王座を狙う野心を抱えていた。父親は王弟で、ライアンかリリアナが王太子になるまでは彼にも王位継承権はあるからだ。
そんな攻略対象の、いわゆる心の闇を癒すのが、ヒロインの役目だ。
漫画では最終的にライアンと恋をするけど、他の攻略対象たちは婚約者と婚約破棄してヒロインに寄り添っていた。
ライアンと結ばれるのに嫉妬するでなく、ヒロインが幸せになるだけで、そばにいるだけで幸せだとか言っていた。
馬鹿・・・よね?
家のための婚約を破棄して、聖女をいじめたからと婚約者を断罪して、ライアンの治世が平穏無事だとでも?
ヒロインをいじめたルーナはともかく、他のご令嬢たちは直接何もしていなかった。
彼女たちは、侯爵家や伯爵家のご令嬢だ。
漫画の中のフィオレンサ公爵家は、現在のように特別な存在ではなく、高位貴族の力は均衡していた。
その均衡している高位貴族の大事なご令嬢を、軒並み裏切ったのだ。
「幸せになりました。めでたしめでたし、で終わるわけないじゃない」
私的には衝撃的な事実よ。
だって、ブラコンだったからヒロインに冷たい態度だったんだもの。
しかも五歳の時からランス兄様に片想い?
もう、物語が崩壊してるじゃない。
ん?そういえば私がライアン殿下の婚約者でないことも、ヒロインのアナ様が殿下たちと接点を持たないことも、物語からは逸れてるんだっけ。
もうコレ、あの漫画のストーリーからは外れたんじゃない?
私、悪役令嬢でなくなったと思ってもいいのかしら?
私がライアン殿下の婚約者にならなかったのは私が転生者だからだけど、リリアナ王女やアナ様の気持ちが殿下たちにないのは、どうしてかしら?
まぁ、シシリーに引っかかるような兄より、ランス兄様のほうが魅力的なのは当然よね。
元々ランス兄様も攻略対象だから、見た目は麗しい。
しかも漫画の中ではルーナのことを嫌っていて、顰めっ面が標準装備。攻略が進んで心を許したヒロインにだけ笑顔を見せてたランス兄様。
それが今は、普段から表情豊か。
ヒロインとカイルにだけ心を開いていたランス兄様はここにはいない。
漫画の中では、ランス兄様は両親の死によって、従妹であるルーナを憎んでいた。
ライアン殿下は、傲慢でキツい性格のルーナと、自分にべったりの妹のリリアナに嫌気がさしていた。
宰相の息子は、自分より優秀な婚約者に嫉妬して嫌っていた。
騎士団長の息子は、騎士に向いていないのか才覚がなく、それでも騎士になりたくて父親とぶつかっていた。
神官長の息子は、心の奥底に王座を狙う野心を抱えていた。父親は王弟で、ライアンかリリアナが王太子になるまでは彼にも王位継承権はあるからだ。
そんな攻略対象の、いわゆる心の闇を癒すのが、ヒロインの役目だ。
漫画では最終的にライアンと恋をするけど、他の攻略対象たちは婚約者と婚約破棄してヒロインに寄り添っていた。
ライアンと結ばれるのに嫉妬するでなく、ヒロインが幸せになるだけで、そばにいるだけで幸せだとか言っていた。
馬鹿・・・よね?
家のための婚約を破棄して、聖女をいじめたからと婚約者を断罪して、ライアンの治世が平穏無事だとでも?
ヒロインをいじめたルーナはともかく、他のご令嬢たちは直接何もしていなかった。
彼女たちは、侯爵家や伯爵家のご令嬢だ。
漫画の中のフィオレンサ公爵家は、現在のように特別な存在ではなく、高位貴族の力は均衡していた。
その均衡している高位貴族の大事なご令嬢を、軒並み裏切ったのだ。
「幸せになりました。めでたしめでたし、で終わるわけないじゃない」
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