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5.やっぱりおかしいです
半月後の、フローレンス公爵家でのお茶会に、ウィリアム殿下はちゃんと訪れてくださった。
くださったけど・・・
妙に落ち着きがなく、私の話にもどこか上の空で、さすがに私もどこかおかしいと気づき始めていた。
「ウィリアム様・・・どうされたのですか?私、何かお気に障ることをしてしまいましたか?」
「いや・・・アイシュに問題などないよ。すまない、最近少し公務が忙しいんだ。今日もこの後に約束があって・・・」
「そう・・・なのですね。お忙しいのにお時間をとっていただき、ありがとうございます。お約束の時間は大丈夫ですか?お時間があるようでしたら我が家で休んでいかれますか?それとも、帰られ・・・」
「すまない、アイシュ。そろそろ時間だ。半月後のお茶会は大丈夫だが、しばらく公爵家でのお茶会は休ませて欲しい。移動のための警護の見直しもあって、少し時間が取れないかもしれないんだ」
私の言葉途中で立ち上がったウィリアム殿下は、眉を下げてそうおっしゃった。
え?
しばらくって・・・
でも、半月後の王宮でのお茶会は大丈夫とおっしゃったわ。
ここで、我儘を言っては駄目。
ウィリアム殿下は、王太子殿下としてもう公務もされているんだもの。
幼い頃と同じようにはいかないわ。
「わかりましたわ。お体にはお気をつけになって下さいませ」
「うん。ありがとう。ああ、見送りはいらないよ」
「ですが、馬車まで・・・」
「大丈夫だから!じゃあね、アイシュ・・・ごめんね」
強引に立ち去るウィリアム殿下の最後の言葉は、頭を下げて見送っていた私には小声過ぎて聞こえなかった。
ウィリアム殿下が部屋から出ていくと、私は疲れたようにソファーへと座り込んだ。
アデラが心配そうに、私の後ろでソワソワしている。
「ねぇ、アデラ」
「はいっ!」
「私・・・嫌われてしまったのかしら。いいえ、嫌いというのではないわね。私と殿下は生まれた時からの婚約者。殿下にとって私は、姉や妹のような、いるのが当たり前の、ドキドキしない存在になってしまったのかもしれないわね」
ひとり言のように呟く。
私を気遣う様子から、ウィリアム殿下が私を嫌ったようには見えない。
だけど、心がここにないような、そんな雰囲気を感じてしまう。
ウィリアム殿下は王族として、私は高位貴族の令嬢として、お互いに問題がない限りこの婚約がなくなることがないことは、理解している。
それが王族や高位貴族の役目だからだ。
それでも、熱があっても私に会おうとしてくれていた愛情が薄れてしまったことに、私は酷く傷ついていた。
くださったけど・・・
妙に落ち着きがなく、私の話にもどこか上の空で、さすがに私もどこかおかしいと気づき始めていた。
「ウィリアム様・・・どうされたのですか?私、何かお気に障ることをしてしまいましたか?」
「いや・・・アイシュに問題などないよ。すまない、最近少し公務が忙しいんだ。今日もこの後に約束があって・・・」
「そう・・・なのですね。お忙しいのにお時間をとっていただき、ありがとうございます。お約束の時間は大丈夫ですか?お時間があるようでしたら我が家で休んでいかれますか?それとも、帰られ・・・」
「すまない、アイシュ。そろそろ時間だ。半月後のお茶会は大丈夫だが、しばらく公爵家でのお茶会は休ませて欲しい。移動のための警護の見直しもあって、少し時間が取れないかもしれないんだ」
私の言葉途中で立ち上がったウィリアム殿下は、眉を下げてそうおっしゃった。
え?
しばらくって・・・
でも、半月後の王宮でのお茶会は大丈夫とおっしゃったわ。
ここで、我儘を言っては駄目。
ウィリアム殿下は、王太子殿下としてもう公務もされているんだもの。
幼い頃と同じようにはいかないわ。
「わかりましたわ。お体にはお気をつけになって下さいませ」
「うん。ありがとう。ああ、見送りはいらないよ」
「ですが、馬車まで・・・」
「大丈夫だから!じゃあね、アイシュ・・・ごめんね」
強引に立ち去るウィリアム殿下の最後の言葉は、頭を下げて見送っていた私には小声過ぎて聞こえなかった。
ウィリアム殿下が部屋から出ていくと、私は疲れたようにソファーへと座り込んだ。
アデラが心配そうに、私の後ろでソワソワしている。
「ねぇ、アデラ」
「はいっ!」
「私・・・嫌われてしまったのかしら。いいえ、嫌いというのではないわね。私と殿下は生まれた時からの婚約者。殿下にとって私は、姉や妹のような、いるのが当たり前の、ドキドキしない存在になってしまったのかもしれないわね」
ひとり言のように呟く。
私を気遣う様子から、ウィリアム殿下が私を嫌ったようには見えない。
だけど、心がここにないような、そんな雰囲気を感じてしまう。
ウィリアム殿下は王族として、私は高位貴族の令嬢として、お互いに問題がない限りこの婚約がなくなることがないことは、理解している。
それが王族や高位貴族の役目だからだ。
それでも、熱があっても私に会おうとしてくれていた愛情が薄れてしまったことに、私は酷く傷ついていた。
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