悪役令嬢?寝言は寝て言え〜全員揃って一昨日来やがれ〜

みおな

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叩き潰されたいのかしら?

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「ジェラート様までどうしてそんなことを言うんですか?アレーシアさんのせいですか?アレーシアさんは、婚約者であるジェラート様に近付くなって、私を脅したんです!」

 この似非め、まだ言うか。

 百歩譲って、私がその発言をしたとしよう。

 で、それの何が間違いだと?

 自分の婚約者に、馴れ馴れしくする令嬢を注意して、それの何が駄目だと言うの?

 ラノベの中で、アレーシアはちょーっとヒロインにキツく当たり過ぎた。

 ラノベの中のジェラートはヒロインに恋をして、お馬鹿にもアレーシアとの婚約を解消する前にヒロインと親しくなった。

 浮気なのに、不貞なのに、愚かにもアレーシアを責めて断罪した。

 アレーシアにも悪かったところはあったけど、悪いのは婚約者がいながら浮気したジェラートと、婚約者のいる男性に馴れ馴れしくしたヒロインだと思う。

「色々と言いたいことはありますけど、その勝手に名前を呼ぶのをまずはやめてくださる?私のことはフロラインと家名で呼んでくださいませ」

「なんでそんなことを言うんですか?私が男爵令嬢だからって馬鹿にしてるんですか?」

「私は貴女の名前すら知りませんし、友人どころか知り合いですらありませんのよ?」

「アレーシア。馬鹿に何を言っても無駄だ。時間の無駄だから、あとはお兄様に任せなさい」

 お兄様はそう言ってくれるけど、お兄様もイケメンだから似非ヒロインに惚れられないか心配なのよ。

 実際、さっきからチラチラチラチラ見てるし!

「いいえ、お兄様。お兄様の手を煩わせる必要はありませんわ。これ以上、王太子殿下とフロライン公爵家に不敬を働くなら警備を呼びますが、カシアス様、キッシンガム様、よろしいですか?」

「「ッ!あっ、アリー行こう」」

「え?アルフ様?スレッガー様?えっ?ちょっと・・・」

 さすがに警備を呼ばれたら、自分たちには不利だと思ったのだろう。

 スレッガーとアルフは、アリーと呼んだ似非ヒロインを引っ張ってその場から立ち去って行った。

 あの似非め。結局、名乗らず行きやがったわ。

「・・・すまない、フロライン嬢。あいつらが迷惑をかけた」

「殿下に謝っていただくことはありませんわ。ですが、カシアス侯爵家とキッシンガム侯爵家には、注意をされた方が良いと思いますわ。筆頭公爵令嬢である私にすらあの態度なのです。殿下の婚約者候補であるレッチェル伯爵令嬢様とアーデン侯爵令嬢様に何かあれば大変ですわよ」

 奴らは次男だし、何なら廃籍されてしまえ!

 それとも・・・
伯父様伯母様の再教育を受けさせる?

 誰に喧嘩を売ったのか、分からせないとね。



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