はっきり言ってカケラも興味はございません

みおな

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第四十二話

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 クレメンタイン王国王立学園学期末終業式。

 参加するのは学園生だけで、保護者は参加しません。

 一応、立食パーティーの形を取ってはいますが、学園内のことですので婚約者のエスコートも必要としませんし、全員制服参加です。

 ブレンディ侯爵様に叱責はされても納得はしていないだろうと思っていましたが、案の定イーサン様はドロシー王女殿下とご一緒に私の元へとやって来られました。

「エリザベス・カリスタ!カンニングなど恥ずべき行動をしておいて、それを指摘した我が家に抗議など、恥ずかしいと思わないのか!」

 どうお返しすればよろしいかしら?

 まず、二年も全く交流はしていませんでしたが、私の顔は覚えてらしたのですね。

 それから、またもや底辺の成績のようですが、それならカンニングでもなさってもう少し侯爵家の人間として恥ずかしくない成績を取られたらいかがですか?

 それに、カンニングなどできないのだと侯爵様から説明されたはずですが?

 周囲をご覧になって?

 特AクラスのクラスメイトやAクラスの生徒の蔑むような視線を。

 彼らは特Aクラスでの試験方法を知っていますから、カンニングなどやりようがないと理解していますのよ。

 しかし、イーサン様は全くその視線に気付かないようです。

 そんなに周囲に対する察知度が低くて、近衛騎士など務まりますの?

「しかも、俺の可愛いセイラをCクラスにしか入れない馬鹿だとか罵ったそうだな!」

「・・・」

 自虐ネタかしら?
ご自分が馬鹿だとおっしゃってるの?

 それよりも仮にも婚約者に対して、他のご令嬢をとおっしゃるのはいかがなものかしら?

 そもそも、私はフォールス男爵の双子さんにはお会いしたことはありませんし、当然会話などしていませんわ。

 イーサン様は、本当に残念な方ですわね。

 アルバート様の手の者であるフォールスご兄妹が、そんな不用意な発言をするわけがありません。

 あとで言った言わないの、罪のなすり合いになりますもの。

 きっとフォールス様の手筈で、イーサン様のお耳に入るようにされたのでしょう。

 王族に仕える者が、ものの真偽も確かめずに相手を責めるなんて。

「まず、そのカンニングの件ですが、冤罪ですわ。謝罪を求めます」

「往生際が悪いわよ。悪いことをしたのだから、ちゃんと謝りなさいよ。それに、夫のなるイーサンに口ごたえなんて、これだから身分の低い成金令嬢は駄目ね」

 ドロシー王女殿下、貴方が最近お気に入りの令息は、男爵家の方ですわよ?

 それに成金と言いますけど、うちの税収で王国が成り立っていること、理解されていますか?

 霞を食べて生活は出来ないんですのよ?
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