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第47.5話〜カリスタ伯爵視点〜
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愚か者というのは、どうしてこうも浅はかな考えをしているのかと、ある意味感心する。
目の前で、顔を涙でぐしゃぐしゃにしている国王夫妻にため息しか出ない。
クレメンタイン王国国王夫妻。
愚かにもマトモな王子二人ではなく、常識のカケラもない王女を溺愛した。
娘が可愛い気持ちは分かる。
我がカリスタ伯爵家に息子はいないが、たったひとりの娘であるエリザベスは天使だ。
だが、いくら一目惚れしたからといって、他の令嬢と婚約目前の相手を、嘘を吐いてまで奪うのは駄目だろう。
しかし、そのことは我々もクシュリナの王太子も「仕方のないこと」と流した。
王太子として、国益のために王女を娶ることに納得した。
ブレンディ侯爵家を使って、イーサンをエリザベスの婚約者にしたことも、ギリギリだが許容した。
エリザベス自身が納得していたからだ。
エリザベスから奪っておいて、エリザベスの婚約者であるイーサンを常にそばに置いていたことも、阿呆がとしか思わなかった。
エリザベスも婚約解消するためにも、婚約者としての交流などして欲しくないと言っていた。
しかし、エリザベスを貶めようとしたことは許せない。
こちらに関わらなければ、イーサンとの婚約解消を認めさえすれば、放置しておいてやったものを。
クシュリナの王太子を、王女の婿にしようとしたことも愚行中の愚行だ。
あの王太子は、ずっとエリザベスを想っていた。
それでも、自分の立場を理解していたから、王女との婚約を受け入れたのだ。
なのに、クレメンタイン王国の王家は、騙し討ちのような真似をしようとした。
たかが王太子と馬鹿にしていたのか、それともブレンディ侯爵家での騙し討ちが成功したことで、気が大きくなっていたのか。
まぁ、どちらにしろ・・・
クレメンタイン王国国王夫妻は終わりだ。
彼らを断罪しなければ、クレメンタイン王国王家は消え去るしかなくなる。
それを理解している二人の王子は、我々と手を組むことを望んだ。
別にクレメンタイン王国がどうなろうと私と妻はかまわないのだが、エリザベスがそれを拒んだ。
スキップ制度を使って通う学園で、知り合った友人たちが暮らす国を滅ぼしたくないそうだ。
仕方ない。
可愛いエリザベスが望むなら、それを全力で叶えるだけだ。
それにまぁ、国王夫妻と王女、ブレンディ侯爵家さえ排除すれば、あとは王弟殿下にお任せすることで王子が立太子し、やがて国王になるまでどうにかなるだろう。
まぁ、可愛いエリザベスはあの王太子にさらわれてしまうが、あの子が幸せになるのなら仕方ないな。
目の前で、顔を涙でぐしゃぐしゃにしている国王夫妻にため息しか出ない。
クレメンタイン王国国王夫妻。
愚かにもマトモな王子二人ではなく、常識のカケラもない王女を溺愛した。
娘が可愛い気持ちは分かる。
我がカリスタ伯爵家に息子はいないが、たったひとりの娘であるエリザベスは天使だ。
だが、いくら一目惚れしたからといって、他の令嬢と婚約目前の相手を、嘘を吐いてまで奪うのは駄目だろう。
しかし、そのことは我々もクシュリナの王太子も「仕方のないこと」と流した。
王太子として、国益のために王女を娶ることに納得した。
ブレンディ侯爵家を使って、イーサンをエリザベスの婚約者にしたことも、ギリギリだが許容した。
エリザベス自身が納得していたからだ。
エリザベスから奪っておいて、エリザベスの婚約者であるイーサンを常にそばに置いていたことも、阿呆がとしか思わなかった。
エリザベスも婚約解消するためにも、婚約者としての交流などして欲しくないと言っていた。
しかし、エリザベスを貶めようとしたことは許せない。
こちらに関わらなければ、イーサンとの婚約解消を認めさえすれば、放置しておいてやったものを。
クシュリナの王太子を、王女の婿にしようとしたことも愚行中の愚行だ。
あの王太子は、ずっとエリザベスを想っていた。
それでも、自分の立場を理解していたから、王女との婚約を受け入れたのだ。
なのに、クレメンタイン王国の王家は、騙し討ちのような真似をしようとした。
たかが王太子と馬鹿にしていたのか、それともブレンディ侯爵家での騙し討ちが成功したことで、気が大きくなっていたのか。
まぁ、どちらにしろ・・・
クレメンタイン王国国王夫妻は終わりだ。
彼らを断罪しなければ、クレメンタイン王国王家は消え去るしかなくなる。
それを理解している二人の王子は、我々と手を組むことを望んだ。
別にクレメンタイン王国がどうなろうと私と妻はかまわないのだが、エリザベスがそれを拒んだ。
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仕方ない。
可愛いエリザベスが望むなら、それを全力で叶えるだけだ。
それにまぁ、国王夫妻と王女、ブレンディ侯爵家さえ排除すれば、あとは王弟殿下にお任せすることで王子が立太子し、やがて国王になるまでどうにかなるだろう。
まぁ、可愛いエリザベスはあの王太子にさらわれてしまうが、あの子が幸せになるのなら仕方ないな。
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