転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜

みおな

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モブ、帰宅する。

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 エリルは終始ご機嫌だったと思う。
可愛いエリルがご機嫌なのは、私としても嬉しい。

 イレーヌのレジスタ公爵家から戻る馬車には、大量の苺にお菓子、綺麗なハンカチや可愛い小物などが積み込まれている。

 いやいやいや。
うちの天使、どれだけみんなを魅了したの?

「エリルちゃん。また絶対に遊びにいらしてね」

「今度は私の家にも来て下さいませね?美味しいお菓子を準備しておきますわ」

「王宮にも遊びにおいで。イレーヌたちみんなで美味しいお菓子を食べよう。綺麗な花も咲いてるよ」

「うちの公爵家の庭園も綺麗だよ。うちの母上は可愛い小物が好きだから、エリル嬢の気にいるものもあると思う」

 なんだかエリルが、ヒロインに見えるんだけど。
 いや、まあ、ヒロインは婚約者のご令嬢にまで可愛がられないけど。

 確かにエリルは可愛い天使だから、みんなに好かれるのは分かるけど、まさかヴェルハルトやエドワードまでが可愛がってくれるとは思わなかったわ。

「お姉様と一緒なら」

「「「もちろん」」」

 私の腰にピタッと抱きついて、そう言う可愛いエリルの髪を撫でる。

「皆様に誘ってもらえて、良かったわね、エリル」

「うん。お兄様もお姉様もみんな優しくて、好き」

「「「~っっっ!!」」」

 エリルの満面の笑みに、みんなが悶えてた気がするけど、私は見ないふりをしてシキにエスコートされて馬車へと乗り込んだ。

 その馬車の中にあった大量のお土産に、ちょっと引いたけど。

「あらあらあら。随分とお土産をもらったのね」

 迎えてくれたお母様が、下されるお土産に目を丸くしている。
 そうよね。私もまさか両手で抱えきれないほどいただくとは思わなかったわ。

 イレーヌに何かお返ししなきゃ。
でも、公爵家で王太子殿下の婚約者のイレーヌが気にいるようなものって何かしら。

 買った物よりも、何か作った方がいいかな。
 エリル、まだ刺繍とか出来ないのよね。教えたら頑張ってくれるかな。

「ね、エリル」

「はい、お姉様♡」

「たくさん素敵な物もらえて良かったわね?それでね、イレーヌ様に何かお返ししたいのだけど。エリル、お手伝いしてくれる?」

「もちろんです♡お姉様が教えて下さるなら、何でもします」

 うちの妹、マジ天使。
可愛すぎ。

「エリルはしたことないわよね、刺繍。頑張ってくれる?」

「刺繍・・・私でも出来ますか?」

「もちろん!ね?お母様」

「もちろんよ。エリルは頑張り屋さんだし、アイルだって、お母様だって、みんな最初は上手には出来なかったのよ」

 お母様にそう言われて、エリルはこくりと頷いた。




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