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侍従、抱きしめる。
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「アイル様っ!!」
地面に崩れ落ちるアイル様を、ギリギリ抱きとめることが出来た。
目の前に立つ殿下たちが、心配そうにこちらに視線を向ける。
「大丈夫か?」
「気を失われています。アイル様。アイル様!」
「ちょっと待って。魔法の残滓を感じる。無理に起こさない方がいい。先に伯爵家へ戻ってて。直ぐに魔道具を揃えて向かうから」
フェルゼン様の指示に、俺はアイル様を抱き抱え、その場を後にしようとした。
「ちょっと待てっ!まだ話の途中だ!!」
「そこを退いてください」
行手に立ち塞がるラトビア侯爵令息に、怒りで魔法を使いかけて、慌てて息を吐いた。
魔法を使われた可能性があるアイル様に、悪影響があってはいけない。
「そいつは、ティアラをいじめていたんだ。殿下たちが来て、自分の嘘がバレるかもしれないから、きっと気を失ったフリをしてるんだ!おい!そんなフリをしても・・・」
アイル様につかみかかろうとしてくる令息から、アイル様を守るように数歩下がった。
別に、蹴り飛ばしてもいいんだが、相手は一応侯爵家の子息だ。
アイル様や、ローラン伯爵家に迷惑をかけてしまうことになる。
再び、伸びてきた手を掴み上げたのは、ヴェルハルト殿下だった。
「いい加減にしろ、オリバー。僕の言ったことが聞こえていなかったのか?僕は、直ぐにここから立ち去れと言ったはずだ」
「し、しかし、本当にこの女はティアラを・・・」
「殿下。もう拘束した方がよろしいと思います。2人とも王宮へ連れて行きましょう」
キンバレー様の言葉に頷いた殿下は、すぐに護衛に指示を出し、侯爵子息と男爵令嬢を捕縛した。
アイル様に俺が付いているように、王太子である殿下には、侍従を兼ねた護衛が2人付いている。
縄で縛られた2人は、抵抗して喚き散らしていたが、突然その場に崩れ落ちた。
「うるさいから、眠らせたよ。ほっといても2時間もすれば目覚める。牢にでも掘り込んどきなよ」
どうやらフェルゼン様が、眠りの魔法をかけたようだ。
「うちの馬車を使うといい。伯爵家の馬車は、うちの者に後で届けさせるから」
キンバレー様の好意に甘えることにする。
気を失ったままのアイル様を、1人馬車の中に乗せることは出来ない。
いつも、いつも、おれは間に合わない。
侍従の俺は、学園内でいつもおそばにいるわけにはいかない。
アイル様のお世話をできることは、なによりも幸せだ。だけど、こんな時、一緒に学園に通える年齢で、そばでお守りできる立場であったならと思ってしまう。
俺は、キンバレー公爵家の馬車の中、ずっとアイル様を抱きしめていた。
地面に崩れ落ちるアイル様を、ギリギリ抱きとめることが出来た。
目の前に立つ殿下たちが、心配そうにこちらに視線を向ける。
「大丈夫か?」
「気を失われています。アイル様。アイル様!」
「ちょっと待って。魔法の残滓を感じる。無理に起こさない方がいい。先に伯爵家へ戻ってて。直ぐに魔道具を揃えて向かうから」
フェルゼン様の指示に、俺はアイル様を抱き抱え、その場を後にしようとした。
「ちょっと待てっ!まだ話の途中だ!!」
「そこを退いてください」
行手に立ち塞がるラトビア侯爵令息に、怒りで魔法を使いかけて、慌てて息を吐いた。
魔法を使われた可能性があるアイル様に、悪影響があってはいけない。
「そいつは、ティアラをいじめていたんだ。殿下たちが来て、自分の嘘がバレるかもしれないから、きっと気を失ったフリをしてるんだ!おい!そんなフリをしても・・・」
アイル様につかみかかろうとしてくる令息から、アイル様を守るように数歩下がった。
別に、蹴り飛ばしてもいいんだが、相手は一応侯爵家の子息だ。
アイル様や、ローラン伯爵家に迷惑をかけてしまうことになる。
再び、伸びてきた手を掴み上げたのは、ヴェルハルト殿下だった。
「いい加減にしろ、オリバー。僕の言ったことが聞こえていなかったのか?僕は、直ぐにここから立ち去れと言ったはずだ」
「し、しかし、本当にこの女はティアラを・・・」
「殿下。もう拘束した方がよろしいと思います。2人とも王宮へ連れて行きましょう」
キンバレー様の言葉に頷いた殿下は、すぐに護衛に指示を出し、侯爵子息と男爵令嬢を捕縛した。
アイル様に俺が付いているように、王太子である殿下には、侍従を兼ねた護衛が2人付いている。
縄で縛られた2人は、抵抗して喚き散らしていたが、突然その場に崩れ落ちた。
「うるさいから、眠らせたよ。ほっといても2時間もすれば目覚める。牢にでも掘り込んどきなよ」
どうやらフェルゼン様が、眠りの魔法をかけたようだ。
「うちの馬車を使うといい。伯爵家の馬車は、うちの者に後で届けさせるから」
キンバレー様の好意に甘えることにする。
気を失ったままのアイル様を、1人馬車の中に乗せることは出来ない。
いつも、いつも、おれは間に合わない。
侍従の俺は、学園内でいつもおそばにいるわけにはいかない。
アイル様のお世話をできることは、なによりも幸せだ。だけど、こんな時、一緒に学園に通える年齢で、そばでお守りできる立場であったならと思ってしまう。
俺は、キンバレー公爵家の馬車の中、ずっとアイル様を抱きしめていた。
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