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許せないわ
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「ローズリッテの父親は入婿になったのか。その伯爵家に手頃な相手がいたのか?」
パパ。手頃って・・・
「離縁されて戻って来ていた娘がおります。その連れ子を王太子の婚約者にするため、王家も伯爵家を陞爵させる条件として婿入りすることを提示したようです」
えーと、えーと、つまりはセドリック様とその伯爵・・・令嬢じゃないし、夫人でもないし、出戻りって何ていえばいいの?
その人の連れ子との婚約を叶えるために、お父様はその人と結婚したということ?
よく分からないわ。
別にお父様が婿入りしなくても、その伯爵令嬢を婚約者にすれば良かったんじゃないの?
「伯爵令嬢のままではダメだったの?」
「伯爵家側からの申し出だったそうですよ。どうやらローズリッテ嬢の父親に懸想していたようですね」
ふぅん。そうなんだ。
そしてお父様は公爵に陞爵することを条件に、その人と結婚することにしたのね。
結婚すればまた公爵に戻れるし、王太子妃の父親にもなれる。
結局お父様にとって娘は、自分の利益のための駒でしかないのね。
私は別に、セドリック様と婚約したかったわけじゃない。
生まれた時から決まっていたから、それが当たり前と思っていただけ。
だから、聖女と婚約したかったなら、そう言ってくれれば解消を受け入れたのに。
でも、お父様はそんな私を許さなかったでしょうね。
王太子妃、王妃の父親になりたかったみたいだし。
公爵令嬢として生きて来た私が、公爵家から追放されたら、生きていくのは難しいかもしれない。
王太子との婚約を解消された私に、新たな婚約者は出来なくて、年の離れた人の後妻になるしかないかもしれない。
それでも、冤罪で殺されるよりはマシよ。
「ロゼ。どうしたい?」
「パパ」
「ロゼが復讐したいと言うなら、いくらでも力を貸してやる。ロゼの望むようにしてやろう」
復讐。
セドリック様のことは許せない。
私は何もしていないのに、自分は浮気をしておきながら冤罪で私を殺した。
お父様のことも許せない。
セドリック様が言ったことだけど、私を娘と思わないだなんて。
あの時は信じてなかったけど、再婚の話を聞いて、セドリック様の言ったことが本当だと分かった。
国王陛下のことも許せない。
王家の勝手で婚約者にしたくせに、婚約者より聖女を優先するなんて。
ううん。聖女に重きを置くことは仕方ないことだけど、それなら聖女が現れた時点で婚約を解消してくれれば良かったのよ。
私を押さえつけてた側近たちも許せない。
私が何をしたというの。
証拠もなく、王太子を諌めることもしないなんて。
パパ。手頃って・・・
「離縁されて戻って来ていた娘がおります。その連れ子を王太子の婚約者にするため、王家も伯爵家を陞爵させる条件として婿入りすることを提示したようです」
えーと、えーと、つまりはセドリック様とその伯爵・・・令嬢じゃないし、夫人でもないし、出戻りって何ていえばいいの?
その人の連れ子との婚約を叶えるために、お父様はその人と結婚したということ?
よく分からないわ。
別にお父様が婿入りしなくても、その伯爵令嬢を婚約者にすれば良かったんじゃないの?
「伯爵令嬢のままではダメだったの?」
「伯爵家側からの申し出だったそうですよ。どうやらローズリッテ嬢の父親に懸想していたようですね」
ふぅん。そうなんだ。
そしてお父様は公爵に陞爵することを条件に、その人と結婚することにしたのね。
結婚すればまた公爵に戻れるし、王太子妃の父親にもなれる。
結局お父様にとって娘は、自分の利益のための駒でしかないのね。
私は別に、セドリック様と婚約したかったわけじゃない。
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だから、聖女と婚約したかったなら、そう言ってくれれば解消を受け入れたのに。
でも、お父様はそんな私を許さなかったでしょうね。
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それでも、冤罪で殺されるよりはマシよ。
「ロゼ。どうしたい?」
「パパ」
「ロゼが復讐したいと言うなら、いくらでも力を貸してやる。ロゼの望むようにしてやろう」
復讐。
セドリック様のことは許せない。
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