冤罪で断罪されたら、魔王の娘に生まれ変わりました〜今度はやりたい放題します

みおな

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日常ときどき見学

 私の魔法の練習は続いている。
制御練習は、日々続けたほうがいいらしい。

 レイも一緒に参加してくれてて、時々ノインやラーヴァナも参加してくれるので、楽しい。

「あれ?今日のセドリック様って顔色が悪い?」

 水鏡を覗くと、青い顔のセドリック様がフラフラと廊下を歩くのが見えた。

 毎朝、魔法の練習後に水鏡を覗くのが日課になっていて、あの日以来ずっと続けていたのだが。

 執務中に紙で指を切って、悶絶するセドリック様。

 レイニー様が見つからず、騎士たちに八つ当たりした挙句に扉に足をぶつけて、悶絶するセドリック様。

 ローズリッテの幽霊を見たと、ベッドの中で怯えて、国王陛下に何を言っているのだと叱責ついでに背中を叩かれて、悶絶するセドリック様。

 毎日、楽しかったわ。

 でも、今朝はもうすでに痛みを感じた後なのかしら?

 ものすごく顔色が悪いし、フラフラしてる。

 よほど痛かったのね。
今日は何だったのかしら?見たかったわ。

「パパ。何があったのか巻き戻して見れたりしないの?何がそんなに痛かったのか、見たかった」

「ん?あ、いや。それは・・・」

「ロゼ様。ノイン様が新しいケーキを焼いてくださるそうですよ?私の前世の記憶のケーキなんです。お着替えをして見に行きませんか?」

「え?そうなの?行く!」

 レイの言葉に目を輝かせる。

 ノインの作るお菓子は本当に美味しい。

 しかも最近は、レイの前世の世界のお菓子を再現してくれていて、それがすごく美味しいの。

 今日は何だろ。
ワクワクしていた私は、パパがホッとしたようにレイに頷いていたのに気付かなかった。

 水鏡のことを思い出したのは、ノイン特製プリンを半分ほど食べた時。

「あ。今日のセドリック様が痛がってた理由、分かんないままだった」

「ロゼ様。お行儀が悪いですよ」

 スプーンを咥えたままだったから、レイに叱られた。

 ローズリッテだった頃には絶対にやらなかったこと。

 ロゼ子供として生まれて、パパやノイン、魔王城のみんなに甘やかされて育っているからか、最近の私は言動が子供過ぎるかもしれない。

 だけど。

 ローズリッテとしての私は、生まれた時からセドリック様という王太子の婚約者で、王太子妃候補。

 自我が目覚めてから、淑女教育に王太子妃教育が始まった。

 アークライン王国の歴史に、商業の流れ。地域の特産物に、農作物の成長のための傾向と対策。

 他国の言語に歴史、特産物。
王族と高位貴族の名前と家族構成。

 ひとつ覚えても次から次へと、覚えるべきことと言われて、勉強に終わりがなかった。

 あの頃の私は、セドリック様が王太子として、そして次期国王として、立派だと思われるための道具、人形だった。
 
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