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みおな

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97.良しとするべきか

 パイライト国王・・・フールの刑が執行された。

 処刑台前に丸太を固定し、そこにフールを縛り付けた。

 フールが今までやって来たことを事細かに書いた立て札を設置して国民に知らしめた。

 この立札の前にはコインサイズの石が積まれ、その石をフールに投げつけてもヨシと書かれていた。

 頭に当たったり、大きな石をぶつけたりすれば呆気なく死んでしまう可能性があると、監視役の騎士が石を投げようとする者たちに説明し、首から下を狙うようにと指導までした。

 最初のうちは喚き散らしていたフールだが、首から下の体が石が当たって出来たアザだらけになった頃には、痛みによる悲鳴以外は声にならなくなっていた。

 丸一日、石を投げられたフールは、歩くこともままならなかったが、そのまま隣国の採石場に連行された。

 パイライトの労働施設には、かつてフールが罰を言い渡した犯罪者が多く、報復される可能性が高かったためである。

 隣国は採石場での事故が多く、一人でも多く人手が欲しいと言って、フールを受け入れてくれた。

 力のないフールに与えられたのは、採掘された石を乗せた台車を外まで運ぶという役目だ。

 最初こそは抵抗していたフールだが、働かなければ食事が出ない。

 二日間、水しか与えられなかったフールは、早々に心が折れた。

 犯罪者の労働施設だというのに、採石をする者そしてそこから石を運び出してくる者には、他の労働者よりも豪華な食事が出た。

 力仕事だからか?と不思議に思っていたフールだが、その理由を三ヶ月後に知ることになった。

 その日、四回目に台車を採掘場に戻す途中で、フールは突然頭が重くなり、前に進むことが出来なくなった。

 そのまま、台車にもたれこむようにその場に倒れる。

 霞む視界の先には、採掘していた連中も倒れているのが見えた。

 理解できないまま、地面にうつ伏せた。

 しばらくして、台車が出てこないことで刑務官が様子を見に来た。

「チッ。またか」

 フールが送り込まれた採石場は、採掘場に常に薄いガスが漂っている。そのガスのせいで、フールは働くことが出来ていたのだ。

 爆発などの危険はないが、一定以上のガスを吸い込むと、死に至る。

 、大した戦力にならなくても一人でも多く犯罪者を受け入れていたのだ。

 フール死亡の知らせは、パイライト王国、アヤナ王国、ユークレース王国、オブシディアン王国に届いた。

「結局、人の痛みを分からせることは出来なかったな。人の役に立ったのだから、良しとするべきか」
 
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