「何でもするから許して」と言われたので、「消えてください」とお願いしました〜嫌味王子の溺愛なんて聞いてません〜

――「なんでもするから許して」

夜会の中心で、伯爵令嬢が崩れ落ちていた。 周囲は静まり返り、貴族達が息を呑んで成り行きを見守っている。 彼女の前へ立つのは――シャンティ・アリシア・ローゼンベルク公爵令嬢。 かつて「気弱で何も言えない」と嘲笑われた少女。 だが今、その瞳に迷いはない。

「じゃあ」

静かな声が響く。

「今すぐ消えてください」

その一言が、全ての始まりだった。

婚約者だった第3王子に裏切られ、社交界で笑い者にされたシャンティ。 だが彼女は、ただ泣いて終わる少女ではなかった。

記録魔導具へ残された数々の証拠。 静かに真実を残し続けたシャンティの前へ現れたのは、“嫌味王子”レオンハルトだった。 冷静沈着と評価高いが、シャンティには会うたびに皮肉を投げかける。

『相変わらず堅苦しいな』
『お前は笑えないのか』
『第3王子の婚約者も大変だな』

皮肉ばかりなのに、その視線はいつもシャンティを追っていた。 シャンティは、まだ知らない。 レオンハルトがずっと前から、自分だけを見つめていたことを。

「ずっとあなたを想っていた……」

これは、かつて誰よりも弱かった少女が、自分の足で立ち上がり――本当の幸せを掴むまでの物語。




ーーー注意事項ーーー

本作は異世界を舞台としたフィクションです。
登場する制度・価値観・文化などは実世界とは関係ありません。

また、物語の区切りを優先しているため、話ごとの文字数にばらつきがあります。あらかじめご了承ください。

加えて、一部ご都合主義な展開を含みますので、広い目で楽しんでいただけますと幸いです。


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