虐げられ令嬢の最後のチャンス〜今度こそ幸せになりたい

みおな

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やり直しの人生

家族との遭遇

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 記憶喪失だと言おうと思い口を開きかけて、ん?と先ほどの会話を思い出す。

「レティーナ様がお目覚めに。陛下たちにお知らせして」

 レティーナ。それは私の名。うん。間違いない。

 陛下たちにお知らせして?陛下?国王陛下?
この場合、普通親に知らせるわよね?

 という事は・・・
陛下?国王陛下が親?え?ええ?

 公爵令嬢にも、侯爵夫人にも、伯爵令嬢・・・令嬢とは扱ってもらってなかったけど、にもなった。

『今度は身分も強いものにしておく』

 た、確かに、王族なら立場は強いけど。
間違いないけど。

 王女が記憶喪失とか、不味くない?

「レティーナ様?どこか痛まれますか?」

「え、あ、あの・・・」

 言うべきか。それとも、様子を見るべきか。

 迷っていると、扉が叩かれて入室の知らせが来た。

「陛下、王妃殿下、王太子殿下がいらっしゃいました」

「レティーナ!ああっ!目覚めて良かった!」

 王妃殿下と思しき女性が、私の元へと駆け寄って来る。

 艶やかな金髪を結い上げ、紅い瞳を涙で潤ませた女性は二十代後半くらいだろうか。

 私の手を握り、その頬にポロポロと涙を零す。

「レティーナ。目覚めて良かった。大丈夫かい?」

 王妃殿下の隣に立ち、私に優しい笑顔を向けてくれるのは、おそらくは国王陛下。

 銀の髪に蒼玉の瞳の、ナイスミドルである。

 その国王陛下によく似た、金髪に青い瞳の、アニメや漫画の中の美少年も、安心したように私を見つめている。

 喜んでくれてるのは分かるし嬉しいけど、これ記憶がないって言いにくい・・・

「レティーナ?どうかしたの?」

「あ、の・・・ど、どなたですか?」

 言いにくいけど、このままというわけにはいかないと、恐る恐るという感じで発した言葉に、目の前の家族らしき王族と、部屋の隅に控えていた侍女たちが、ピシリと固まった。

「え?今、なんて?レティーナ?」

「ご、ごめんなさい。その、お、覚えてないんです」

「レティーナ、覚えてないって・・・」

 国王陛下らしき人も、王太子殿下らしき人も、戸惑ったように私を凝視している。

 医者を呼ぶのか、慌てて侍女が退室していくのが見えた。

 目の前の王妃殿下も目を見開いて固まっているし、罪悪感が半端ないのだけど。

 そのあと、すぐに部屋にやってきたおじいちゃん医師に診察され、質疑応答のあと私は記憶喪失と診断された。

 どうやら、王女であるレティーナは、五日前に倒れてそのまま意識不明だったらしい。

 倒れた原因は分からないが、高熱も出ていたらしく、それが原因で記憶喪失になったのではと診断された。
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