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最終章
白い世界
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その言葉を言ったのが礼奈の母親、お母さんだと理解した途端、意識が暗転した。
刺されたとか、殴られたとかじゃない。
メルモン様との間には多くの令嬢や子息がいたし、彼らの様子も普通だった。
ただ、一瞬・・・
真っ黒な何かに覆い尽くされたような気がした。
「ここ・・・は、え?私、死んだの?」
見覚えのある、真っ白な世界。
毎回毎回殺されては、この世界に来た。
いつも現れるはずの神様を探して、キョロキョロとした私は、私の右手を握ったまま倒れているイヴァン様に目を見開いた。
「イヴァン様っ!」
どういうこと?
いつもいつもここには、私しか来なかった。
私が殺された時一緒に死んだのは、一度目のラナと、四度目のエリス様。
でも彼女たちは、ここへは来なかった。
ここは・・・
神様が私を転生させるために呼んでいる場所だから。
なのに、何故イヴァン様まで?
それに何故イヴァン様まで死んでしまったの?
呪詛には詳しくないとおっしゃられていたけど、あのイヴァン様がなす術もなく殺されたりする?
「イヴァン様!イヴァン様!」
ここにいるのなら、完全には亡くなっていないはず。
魂はまだ消えてないはずよ。
「・・・ん、ぅん・・」
「イヴァン様っ」
「ぅん?・・・レティ?」
「良かった!イヴァン様!大丈夫ですか?気分が悪かったりしませんか?」
残念ながら私は慣れているので平気だけど、いきなりこんな場所で目覚めたら気分が悪くなるかもしれないわ。
イヴァン様は上半身を起こすと、そのまま左手を引いて私を抱き寄せた。
「イヴァン様?」
「良かった、レティ。離れ離れにならずにいられた」
イヴァン様の言葉に、胸が締め付けられた。
約束を・・・守ってくれたの。
あの日、お互いの秘密を話した日に約束してくれたわ。
絶対に離れないって。
死が二人を分つまでって言うけど、死んでも離れたくないの。
だって、始めて好きになった人だから。大切な、大切な人なの。
「約束・・・守ってくださってありがとうございます」
「いや、守りきれなかったみたいで・・・情けないな。でも、レティと離れなくて良かった。それで・・・ここは?」
「私が神様とお会いした場所です。ここで何があったのかをお聞きして、次の転生の話をしました。そういえば、いつもならもう神様がいらっしゃるんですけど・・・この世界には長くはいられないみたいなんですが。魂が消滅するとか」
いつもなら、目覚めた時に神様がいたのだけど。
それに、一体なにが起きたのかも説明を受けたいわ。
刺されたとか、殴られたとかじゃない。
メルモン様との間には多くの令嬢や子息がいたし、彼らの様子も普通だった。
ただ、一瞬・・・
真っ黒な何かに覆い尽くされたような気がした。
「ここ・・・は、え?私、死んだの?」
見覚えのある、真っ白な世界。
毎回毎回殺されては、この世界に来た。
いつも現れるはずの神様を探して、キョロキョロとした私は、私の右手を握ったまま倒れているイヴァン様に目を見開いた。
「イヴァン様っ!」
どういうこと?
いつもいつもここには、私しか来なかった。
私が殺された時一緒に死んだのは、一度目のラナと、四度目のエリス様。
でも彼女たちは、ここへは来なかった。
ここは・・・
神様が私を転生させるために呼んでいる場所だから。
なのに、何故イヴァン様まで?
それに何故イヴァン様まで死んでしまったの?
呪詛には詳しくないとおっしゃられていたけど、あのイヴァン様がなす術もなく殺されたりする?
「イヴァン様!イヴァン様!」
ここにいるのなら、完全には亡くなっていないはず。
魂はまだ消えてないはずよ。
「・・・ん、ぅん・・」
「イヴァン様っ」
「ぅん?・・・レティ?」
「良かった!イヴァン様!大丈夫ですか?気分が悪かったりしませんか?」
残念ながら私は慣れているので平気だけど、いきなりこんな場所で目覚めたら気分が悪くなるかもしれないわ。
イヴァン様は上半身を起こすと、そのまま左手を引いて私を抱き寄せた。
「イヴァン様?」
「良かった、レティ。離れ離れにならずにいられた」
イヴァン様の言葉に、胸が締め付けられた。
約束を・・・守ってくれたの。
あの日、お互いの秘密を話した日に約束してくれたわ。
絶対に離れないって。
死が二人を分つまでって言うけど、死んでも離れたくないの。
だって、始めて好きになった人だから。大切な、大切な人なの。
「約束・・・守ってくださってありがとうございます」
「いや、守りきれなかったみたいで・・・情けないな。でも、レティと離れなくて良かった。それで・・・ここは?」
「私が神様とお会いした場所です。ここで何があったのかをお聞きして、次の転生の話をしました。そういえば、いつもならもう神様がいらっしゃるんですけど・・・この世界には長くはいられないみたいなんですが。魂が消滅するとか」
いつもなら、目覚めた時に神様がいたのだけど。
それに、一体なにが起きたのかも説明を受けたいわ。
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