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第五話国宝級の顔
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皇后が住んでいるのは、長春宮に併設された大きな殿舎である。歴代の皇后たちが過ごした場所で皇帝の住まいから通いやすいところにある。
杜雨燕は、李花梨と張君児を連れて回廊を歩いている。前方に瑠璃瓦の美しい殿舎が見えてきた。長春宮である。皇后に拝謁するためにやってきたのだが、長春宮の門の前には行列ができていた。
長春宮への門は固く閉じられており、その前に立っているのは趙璐璐《チャオ・ルル》———趙才人である。黒い髪を複雑に結い上げ金でできた簪を何本か挿している。色白のきめ細やかな肌で切長の瞳。唇は薄いが口元にある黒子が色香を増している。
趙家は杜家と領地が隣接していて何かとお互いに衝突するほど仲が悪い。
杜雨燕は気が付かなかったふりをして、行列の後ろに黙って並びたかったが皇后への拝謁希望者はもれなく先頭に立っている趙璐璐にも挨拶をしている。ここで挨拶しなければ趙璐璐が何を言い出すかわからない。実家にいる時であれば気にしなかったが後宮では杜雨燕の方が身分が下である。無いところに無理やり煙を出すのが趙璐璐である、と杜雨燕は身に沁みてわかっていた。
「趙才人にご挨拶申し上げます」
行列の先頭にいる趙璐璐の前で杜雨燕は拱手し一礼した。趙璐璐は冷めた表情で杜雨燕を見ている。
「貴女は……そう新しく来た名を……なんと言ったかしら?」
趙璐璐と杜雨燕は同年代でお互いの名前は耳にタコができるほど自分達の親から聞かされている。負けてはならない相手であると幼い頃から言われて育ってきた。それを嫌味を込めて趙璐璐は尋ねたのだ。
「杜雨燕と申します」
杜雨燕は無表情のまま顔を伏せ名を名乗る。このようなことが堪えられなければ後宮で生きてはいけない。
「ああ、そうだったわね。今、お家が大変な。お困りのことがあったら、遠慮なくおっしゃってくださいね」
趙璐璐が哀れみを込めて言うと取り巻きの妃嬪たちがくすくすと笑い出した。口々に趙璐璐の慈悲深さを褒め称える。かつては栄華を極めた杜家が落ちぶれたことに対する嫌がらせでもあった。
杜雨燕の背後で拱手していた李花梨が気色ばむ。何か余計なことを言い出す前に杜雨燕が口を開いた。
「ご好意感謝いたします」
趙璐璐がさらに口を開こうとした時、ずっと閉まっていた長春宮の門の扉が開いた。観音開きの大きな扉だ。中央に立っていたのは皇后付きの侍女、黄金珠《ホワン・ジンジュー》である。髪を二つに分けて結い、それぞれに花の簪を挿している。吊り目ぎみで口の端が下がり気味にキュッとしまっており意志の強さが伺える。黎文と色違いの衣を着ていた。
「皇后様はご体調が優れないため、本日はどなたともお会いになりません」
そう言ったきり黙ったまま長春宮の門の前で並んだ者たちを睥睨している。
「淑皇后様をお見舞いしたいわ。我々妃嬪たちが健やかに過ごせるのも皇后様のおかげ。そこを通しなさい」
後宮における「才人」の地位は妃嬪たちの中でも高位の方である。皇后づきの侍女の身分は高くても杜雨燕と同じ「宝林」である。地位だけであれば、「宝林」など消しとばすことなど簡単である。しかし皇后から信頼の厚い侍女ともなれば後ろ盾には後宮の主人たる皇后がつくことになり時に位を凌駕する。
「どなたもお通ししてはならぬとの仰せです。お帰りを」
顔色ひとつ変えずに黄金珠は趙璐璐を睨み返した。取り巻きたちがあれこれ口出しするがそれすらも同じことの一点ばりで誰ひとり通す気は無い。
(趙璐璐は、高飛車で嫌味で性格が地獄の底まで悪いけど皇后様の派閥の一門。皇后様の味方を増やすなら趙璐璐だけでも会った方が良いのに。黎文はこのことを知らないのかしら?)
杜雨燕が後宮に来てから何度か世話になった黎文は政治的なやり取りにも気を配る皇后の右腕的存在である。皇后が面会を拒否しても、うまいことを言って相手に嫌な思いをさせないように気を配るはずだ。
これでは趙璐璐が嘉貴妃側へと天秤を重くしてもおかしくはない。
「皇后様がそのように仰っているの? もう一度お伺いになっては?」
「変わりはありません」
長春宮の門の前で仁王立ちする黄金珠は全員が立ち去るまで退きそうもない。口をへの字に曲げて誰からの話も聞きそうになかった。
「わかりました。一旦出直しましょう」
趙璐璐は身を翻し取りまきたちを連れて長春宮の前から立ち去った。自分の殿舎とは反対方向の嘉貴妃の殿舎へ向かうようだ。
黄金珠に杜雨燕も睨まれたので一礼して長春宮から離れることにした。
「やっぱりこちらに来ると思ってた」
長春宮から内務府へ向かう道で、烏明星が微笑しながら待ち構えていた。杜雨燕は拝謁の予定がなくなってしまったので急遽、内務府へ向かうことにしていた。内務府で水晶天華の材料の調達を申請するためだ。
烏明星は杜雨燕が予定を変えて内務府へ向かうことまで予想していたのだ。
「なぜこちらに?」
「内務府へ向かうのだろう。僕と一緒にいると何かと便利だ」
「人気者の武官の力を借りるほどのことではありません」
「そんなこと言わずに。危険を共に乗り越えた仲だろう?」
足早に歩く杜雨燕の後を犬のように烏明星は追いかける。どうやって烏明星から逃げようか杜雨燕が思案していると向かい側から輿に乗った嘉貴妃一行がやってきた。
嘉貴妃は吊り目の気の強そうな美人である。はっきりした顔立ちのため化粧をすると華やかな顔立ちだ。結い上げた髪に花飾りのついた簪を何本かさしている。耳環には紅玉がふんだんに使われた金細工で、指甲套も同じ金細工で長く先にいくに従って細い。原色を好む傾向で衣は真紅の地に袖と裾には細かい花の刺繍が施されていた。
一行には杜雨燕に「不義密通」の冤罪を着せようとした莫蕾もいた。嘉貴妃が輿にのりすぐ横に莫蕾が付き従っている。その後ろには十人前後の太監を従えていた。
杜雨燕は道の脇へ避けて頭を下げて嘉貴妃一行が通り過ぎるのを待った。
(何事もなく通りすぎてくれれば良いけど、莫蕾が何か言いそうだ)
杜雨燕の予想に反して嘉貴妃一行は何事もなく杜雨燕の前を通り過ぎて行った。すぐ隣で同じように頭を下げていた烏明星が得意げに微笑んだ。
「僕の前では淑女として取り繕う人が多いんだ」
「顔が良い人はお得ですね」
後宮の宮女たちが信じている理想の「皇子様」像と違う知恵の働く言い方に思わず杜雨燕はトゲトゲしい言葉になる。
烏明星はさらに笑みを深め覗き込むように杜雨燕を見つめる。
「僕の顔、美しいと思ってくれてる? もちろん僕の顔が国宝級に良いことは知っているけど」
杜雨燕は口をパカっと開けて烏明星を凝視したが、ため息をつきながら首を左右に振り歩き始めた。その後を烏明星が追いかけて行った。
杜雨燕は、李花梨と張君児を連れて回廊を歩いている。前方に瑠璃瓦の美しい殿舎が見えてきた。長春宮である。皇后に拝謁するためにやってきたのだが、長春宮の門の前には行列ができていた。
長春宮への門は固く閉じられており、その前に立っているのは趙璐璐《チャオ・ルル》———趙才人である。黒い髪を複雑に結い上げ金でできた簪を何本か挿している。色白のきめ細やかな肌で切長の瞳。唇は薄いが口元にある黒子が色香を増している。
趙家は杜家と領地が隣接していて何かとお互いに衝突するほど仲が悪い。
杜雨燕は気が付かなかったふりをして、行列の後ろに黙って並びたかったが皇后への拝謁希望者はもれなく先頭に立っている趙璐璐にも挨拶をしている。ここで挨拶しなければ趙璐璐が何を言い出すかわからない。実家にいる時であれば気にしなかったが後宮では杜雨燕の方が身分が下である。無いところに無理やり煙を出すのが趙璐璐である、と杜雨燕は身に沁みてわかっていた。
「趙才人にご挨拶申し上げます」
行列の先頭にいる趙璐璐の前で杜雨燕は拱手し一礼した。趙璐璐は冷めた表情で杜雨燕を見ている。
「貴女は……そう新しく来た名を……なんと言ったかしら?」
趙璐璐と杜雨燕は同年代でお互いの名前は耳にタコができるほど自分達の親から聞かされている。負けてはならない相手であると幼い頃から言われて育ってきた。それを嫌味を込めて趙璐璐は尋ねたのだ。
「杜雨燕と申します」
杜雨燕は無表情のまま顔を伏せ名を名乗る。このようなことが堪えられなければ後宮で生きてはいけない。
「ああ、そうだったわね。今、お家が大変な。お困りのことがあったら、遠慮なくおっしゃってくださいね」
趙璐璐が哀れみを込めて言うと取り巻きの妃嬪たちがくすくすと笑い出した。口々に趙璐璐の慈悲深さを褒め称える。かつては栄華を極めた杜家が落ちぶれたことに対する嫌がらせでもあった。
杜雨燕の背後で拱手していた李花梨が気色ばむ。何か余計なことを言い出す前に杜雨燕が口を開いた。
「ご好意感謝いたします」
趙璐璐がさらに口を開こうとした時、ずっと閉まっていた長春宮の門の扉が開いた。観音開きの大きな扉だ。中央に立っていたのは皇后付きの侍女、黄金珠《ホワン・ジンジュー》である。髪を二つに分けて結い、それぞれに花の簪を挿している。吊り目ぎみで口の端が下がり気味にキュッとしまっており意志の強さが伺える。黎文と色違いの衣を着ていた。
「皇后様はご体調が優れないため、本日はどなたともお会いになりません」
そう言ったきり黙ったまま長春宮の門の前で並んだ者たちを睥睨している。
「淑皇后様をお見舞いしたいわ。我々妃嬪たちが健やかに過ごせるのも皇后様のおかげ。そこを通しなさい」
後宮における「才人」の地位は妃嬪たちの中でも高位の方である。皇后づきの侍女の身分は高くても杜雨燕と同じ「宝林」である。地位だけであれば、「宝林」など消しとばすことなど簡単である。しかし皇后から信頼の厚い侍女ともなれば後ろ盾には後宮の主人たる皇后がつくことになり時に位を凌駕する。
「どなたもお通ししてはならぬとの仰せです。お帰りを」
顔色ひとつ変えずに黄金珠は趙璐璐を睨み返した。取り巻きたちがあれこれ口出しするがそれすらも同じことの一点ばりで誰ひとり通す気は無い。
(趙璐璐は、高飛車で嫌味で性格が地獄の底まで悪いけど皇后様の派閥の一門。皇后様の味方を増やすなら趙璐璐だけでも会った方が良いのに。黎文はこのことを知らないのかしら?)
杜雨燕が後宮に来てから何度か世話になった黎文は政治的なやり取りにも気を配る皇后の右腕的存在である。皇后が面会を拒否しても、うまいことを言って相手に嫌な思いをさせないように気を配るはずだ。
これでは趙璐璐が嘉貴妃側へと天秤を重くしてもおかしくはない。
「皇后様がそのように仰っているの? もう一度お伺いになっては?」
「変わりはありません」
長春宮の門の前で仁王立ちする黄金珠は全員が立ち去るまで退きそうもない。口をへの字に曲げて誰からの話も聞きそうになかった。
「わかりました。一旦出直しましょう」
趙璐璐は身を翻し取りまきたちを連れて長春宮の前から立ち去った。自分の殿舎とは反対方向の嘉貴妃の殿舎へ向かうようだ。
黄金珠に杜雨燕も睨まれたので一礼して長春宮から離れることにした。
「やっぱりこちらに来ると思ってた」
長春宮から内務府へ向かう道で、烏明星が微笑しながら待ち構えていた。杜雨燕は拝謁の予定がなくなってしまったので急遽、内務府へ向かうことにしていた。内務府で水晶天華の材料の調達を申請するためだ。
烏明星は杜雨燕が予定を変えて内務府へ向かうことまで予想していたのだ。
「なぜこちらに?」
「内務府へ向かうのだろう。僕と一緒にいると何かと便利だ」
「人気者の武官の力を借りるほどのことではありません」
「そんなこと言わずに。危険を共に乗り越えた仲だろう?」
足早に歩く杜雨燕の後を犬のように烏明星は追いかける。どうやって烏明星から逃げようか杜雨燕が思案していると向かい側から輿に乗った嘉貴妃一行がやってきた。
嘉貴妃は吊り目の気の強そうな美人である。はっきりした顔立ちのため化粧をすると華やかな顔立ちだ。結い上げた髪に花飾りのついた簪を何本かさしている。耳環には紅玉がふんだんに使われた金細工で、指甲套も同じ金細工で長く先にいくに従って細い。原色を好む傾向で衣は真紅の地に袖と裾には細かい花の刺繍が施されていた。
一行には杜雨燕に「不義密通」の冤罪を着せようとした莫蕾もいた。嘉貴妃が輿にのりすぐ横に莫蕾が付き従っている。その後ろには十人前後の太監を従えていた。
杜雨燕は道の脇へ避けて頭を下げて嘉貴妃一行が通り過ぎるのを待った。
(何事もなく通りすぎてくれれば良いけど、莫蕾が何か言いそうだ)
杜雨燕の予想に反して嘉貴妃一行は何事もなく杜雨燕の前を通り過ぎて行った。すぐ隣で同じように頭を下げていた烏明星が得意げに微笑んだ。
「僕の前では淑女として取り繕う人が多いんだ」
「顔が良い人はお得ですね」
後宮の宮女たちが信じている理想の「皇子様」像と違う知恵の働く言い方に思わず杜雨燕はトゲトゲしい言葉になる。
烏明星はさらに笑みを深め覗き込むように杜雨燕を見つめる。
「僕の顔、美しいと思ってくれてる? もちろん僕の顔が国宝級に良いことは知っているけど」
杜雨燕は口をパカっと開けて烏明星を凝視したが、ため息をつきながら首を左右に振り歩き始めた。その後を烏明星が追いかけて行った。
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