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テオドール様の幼馴染
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「は?何が侮辱罪よ。そうやってお高く止まって、何様のつもりなの?あたしは、小さい時からテオ君と結婚するって、約束していたの。指輪の交換だって済ませているのよ。身体の関係だって、あたしの方が先なんだから!勝手に人の男を寝取った方が、悪いに決まっているじゃない」
突然現れた無作法なこの女子生徒は、テオドール様の幼馴染の様です。
身体の関係がどうのと、人前で堂々と宣言するのはどうなのかと言いたい気持ちもありましたが、それ以前に私はテオドール様とは手を繋いだ事すらありません。
ダンスの練習の時だって、そっと触れ合うだけなのですから、とんでもない誤解をしているのです。
それに何処で私の事を知ったのか分かりませんが、初対面だと言うのに勝手に名前を呼び捨てにしてくるだけではなく、変な噂を真に受けて堂々と罵りに来た人は初めてでした。
あまりの図々しさに圧倒されて、苛立ちを感じるというよりは呆れてしまい、言葉が出なかったのです。
それを肯定と捉えた様で、暫くは彼女の独壇場と化したのでした。
「テオ君とあたしはね、花祭りで何回も一緒に踊っているの。去年の花祭りだって、最終日に一緒に踊っているし、女神様からの祝福だって沢山貰っているの。街の人たちだって、皆あたしたちを祝福してくれているんだから!」
何処で息継ぎをしているのかと思う程に、一方的に語り続ける彼女を、最早誰も止める事など出来ないのではないかと思った時でした。
騒ぎを聞いて、ハルジオンが駆け付けて来てくれたのです。
「どうしたの、何の騒ぎ?」
「聞いて欲しいの。リーゼって人が、あたしの幼馴染を寝取ったのよ。テオ君も、凄く困っているって、あたしにいつも相談してくるの。リーゼって、本当に酷い女なのよ。あなたも気を付けた方がいいと思うから、お名前を教えて欲しいなぁ。あたしは、イブって言うの。裕福な平民がいる街に、住んでいるんだ。きっとあたしたち、仲良くなれると思うし、相談でも何でも聞いてあげられ…」
「どうして僕が、見知らぬ女性に名乗らなくてはいけないのかな、お前は何様なんだ?それにさ、一般生徒がなんでこの場所にいるの?おかしいよね」
「そんな怖い顔で、酷い事を言わないでよ。あなた格好良いし、凄い好みのタイプなのに、弱い者いじめをするの?イブ泣いちゃうよ」
ハルジオンだけではなく、私たちも不思議な生き物を見ている気分になりました。
私たちと対話していたその直後に、声音も表情も一変したのです。
上目遣いで身体をくねらせながら甘ったるい口調で語りかけ、ハルジオンの胸に抱き付こうとしたのですが、サッと避けられて見事に転倒したのでした。
「気持ち悪いな、なんだコレ」
ハルジオンは、鳥肌が立った様で、両腕を掌で擦っています。
男子生徒が相手だと、見事に態度が変る人って本当にいるのですね、驚きました。
そんな彼女の事を、ラノアは重罪人でも見る様な侮蔑の表情を浮かべて見下しております。
「痛いよぉ。足首捻っちゃったみたい、医務室に連れて行って欲しいなぁ。ねぇ、イブを、お姫様抱っこしてくれるよね」
この方は、テオドール様をお慕いしていると思ったのですが、違うのでしょうか?
それとも、見目麗しい異性ならば、誰でも良いのでしょうか?
イブさんはハルジオンの腕を掴もうと手を伸ばしましたが、ラノアが前に出て来た事で、失敗に終わりました。
「汚らしい手で、気安く触らないでちょうだい。それに、親友の事を悪く言われるのも、不愉快ですわ」
「ちょっと、邪魔しないでくれる?あんたには、話しかけてないし、関係ないでしょう」
やはり同性が相手だと、声音が変るのですね。
今日はテオドール様と遭遇せずに済んでいたと思っておりましたのに、変な人に絡まれるなんて、どうして私はこんなにも運命に見放されているのでしょうか。
この鬱陶しいテオドール様の幼馴染さんと、ハルジオンを庇ったラノアが言い争いを始めるのかと思った時に、聞き覚えのある声が致しました。
「騒がしいと思って来てみたが、どうしてイブがここにいるんだ?お前、何をしに来た」
やはり今日も、遭遇してしまうのですね。
項垂れそうになった私の心境とは裏腹に、イブさんはとても嬉しそうに立ち上がり、テオドール様に近寄って行きました。
足の捻挫は、嘘だったのでしょうか、とても痛くて歩けない人には見えないのです。
「テオ君。全然会えないから、イブ寂しかったよ。リーゼさんとは、お友達になったの。それなのにこの女が邪魔をしてくるから、文句を言っていただけなんだよ。だから、テオ君は気にしなくていいから、イブと一緒に行こうね」
ハルジオンの事は忘れてしまったのでしょうか、今度はテオドール様の腕に絡まろうとしたのですが、振りほどかれておりました。
「気安く触るなよ。俺は、お前とは付き合わないと、ハッキリ断っただろう。何度も同じ事を、言わせるな」
テオドール様は、女性に対してなら誰にでも優しいと思っておりましたのに、こんなに怖い顔をされるのですね…意外でした。
「フェナジン男爵令息。こちらの女性は、どなたなのかしら?わたくしにも、ご紹介してくださらない」
一緒に来ていたペンタール公爵令嬢が、テオドール様を名前で呼ばなかった事に、私はかなり驚きました。
もっと親密な関係かと思っておりましたが、違うのでしょうか?
他のお嬢様たちの様に腕を絡めたりもしておりませんし、私が誤解をしていただけなのかもしれないと思い、何故か安堵した事に戸惑いを感じてしまったのです。
「俺の、幼馴染の、イブです。物心付いた頃からの腐れ縁で、よく屋敷にも来ていますが、特別な関係ではありません」
テオドール様が、ペンタール公爵令嬢に敬語を使っている事にも、驚きましたわ。
「テオ君。隠さないでちゃんと言ってよ、私たちは愛し合っているって!結婚指輪だって、交換したじゃない」
「結婚指輪…」
私が思わずぼそりと呟いてしまった言葉を、イブさんは聞き逃さなかったのです。
彼女は幼い頃にテオドール様と、シロツメクサで作った指輪を交換したのだと、自慢気に話しております。
「大人になったらね、結婚しようって、プロポーズまでされたんだから」
イブさんが勝ち誇った顔で当時の事を話しているのですが、それを聞いた私の心は、悲しみで締め付けられる思いがしたのです。
「そんなガキの頃の話を何時までもしていないで、お前も好きな男くらいさっさと作れよ」
「あたしは、テオ君が好きなの。子供の頃から、ずっと好き。ちゃんと約束守ってよ」
「お前が好きなのは、爵位と金だろう。俺が無一文になったら、見向きもしなくなる癖に、いつまでも付きまとわないでくれ。何度も言っているが、俺はお前と結婚する気は、一切無い。俺が好きなのはリーゼだけだ」
この瞬間鋭く突き刺さる視線を感じたので、何気なく瞳をキョロキョロと動かしていたら、ペンタール公爵令嬢と目が合ってしまいました。
ですが彼女は、とても美しい笑みを向けていたので、先程の視線は私の勘違いなのだと思うのです。
「テオ君の意地悪!あたし、絶対に諦めないからねっ」
そして私はまた、イブさんから酷く罵られる羽目になりました。
どうしてこんな事になっているのでしょうか。
今日はお天気がとても良く、ランチの後で外に出て来て、日向ぼっこをしていただけなのです。
それなのにこんな痴話喧嘩に巻き込まれてしまうなんて、また醜聞が広まるのかと思うと、私は頭痛がしてきました。
穏やかで楽しい学園生活は、夢のまた夢になってしまったのです。
この騒ぎを聞きつけたのか、教員が数名やって来ました。
「君たち、何をしているのかね?」
突然現れた無作法なこの女子生徒は、テオドール様の幼馴染の様です。
身体の関係がどうのと、人前で堂々と宣言するのはどうなのかと言いたい気持ちもありましたが、それ以前に私はテオドール様とは手を繋いだ事すらありません。
ダンスの練習の時だって、そっと触れ合うだけなのですから、とんでもない誤解をしているのです。
それに何処で私の事を知ったのか分かりませんが、初対面だと言うのに勝手に名前を呼び捨てにしてくるだけではなく、変な噂を真に受けて堂々と罵りに来た人は初めてでした。
あまりの図々しさに圧倒されて、苛立ちを感じるというよりは呆れてしまい、言葉が出なかったのです。
それを肯定と捉えた様で、暫くは彼女の独壇場と化したのでした。
「テオ君とあたしはね、花祭りで何回も一緒に踊っているの。去年の花祭りだって、最終日に一緒に踊っているし、女神様からの祝福だって沢山貰っているの。街の人たちだって、皆あたしたちを祝福してくれているんだから!」
何処で息継ぎをしているのかと思う程に、一方的に語り続ける彼女を、最早誰も止める事など出来ないのではないかと思った時でした。
騒ぎを聞いて、ハルジオンが駆け付けて来てくれたのです。
「どうしたの、何の騒ぎ?」
「聞いて欲しいの。リーゼって人が、あたしの幼馴染を寝取ったのよ。テオ君も、凄く困っているって、あたしにいつも相談してくるの。リーゼって、本当に酷い女なのよ。あなたも気を付けた方がいいと思うから、お名前を教えて欲しいなぁ。あたしは、イブって言うの。裕福な平民がいる街に、住んでいるんだ。きっとあたしたち、仲良くなれると思うし、相談でも何でも聞いてあげられ…」
「どうして僕が、見知らぬ女性に名乗らなくてはいけないのかな、お前は何様なんだ?それにさ、一般生徒がなんでこの場所にいるの?おかしいよね」
「そんな怖い顔で、酷い事を言わないでよ。あなた格好良いし、凄い好みのタイプなのに、弱い者いじめをするの?イブ泣いちゃうよ」
ハルジオンだけではなく、私たちも不思議な生き物を見ている気分になりました。
私たちと対話していたその直後に、声音も表情も一変したのです。
上目遣いで身体をくねらせながら甘ったるい口調で語りかけ、ハルジオンの胸に抱き付こうとしたのですが、サッと避けられて見事に転倒したのでした。
「気持ち悪いな、なんだコレ」
ハルジオンは、鳥肌が立った様で、両腕を掌で擦っています。
男子生徒が相手だと、見事に態度が変る人って本当にいるのですね、驚きました。
そんな彼女の事を、ラノアは重罪人でも見る様な侮蔑の表情を浮かべて見下しております。
「痛いよぉ。足首捻っちゃったみたい、医務室に連れて行って欲しいなぁ。ねぇ、イブを、お姫様抱っこしてくれるよね」
この方は、テオドール様をお慕いしていると思ったのですが、違うのでしょうか?
それとも、見目麗しい異性ならば、誰でも良いのでしょうか?
イブさんはハルジオンの腕を掴もうと手を伸ばしましたが、ラノアが前に出て来た事で、失敗に終わりました。
「汚らしい手で、気安く触らないでちょうだい。それに、親友の事を悪く言われるのも、不愉快ですわ」
「ちょっと、邪魔しないでくれる?あんたには、話しかけてないし、関係ないでしょう」
やはり同性が相手だと、声音が変るのですね。
今日はテオドール様と遭遇せずに済んでいたと思っておりましたのに、変な人に絡まれるなんて、どうして私はこんなにも運命に見放されているのでしょうか。
この鬱陶しいテオドール様の幼馴染さんと、ハルジオンを庇ったラノアが言い争いを始めるのかと思った時に、聞き覚えのある声が致しました。
「騒がしいと思って来てみたが、どうしてイブがここにいるんだ?お前、何をしに来た」
やはり今日も、遭遇してしまうのですね。
項垂れそうになった私の心境とは裏腹に、イブさんはとても嬉しそうに立ち上がり、テオドール様に近寄って行きました。
足の捻挫は、嘘だったのでしょうか、とても痛くて歩けない人には見えないのです。
「テオ君。全然会えないから、イブ寂しかったよ。リーゼさんとは、お友達になったの。それなのにこの女が邪魔をしてくるから、文句を言っていただけなんだよ。だから、テオ君は気にしなくていいから、イブと一緒に行こうね」
ハルジオンの事は忘れてしまったのでしょうか、今度はテオドール様の腕に絡まろうとしたのですが、振りほどかれておりました。
「気安く触るなよ。俺は、お前とは付き合わないと、ハッキリ断っただろう。何度も同じ事を、言わせるな」
テオドール様は、女性に対してなら誰にでも優しいと思っておりましたのに、こんなに怖い顔をされるのですね…意外でした。
「フェナジン男爵令息。こちらの女性は、どなたなのかしら?わたくしにも、ご紹介してくださらない」
一緒に来ていたペンタール公爵令嬢が、テオドール様を名前で呼ばなかった事に、私はかなり驚きました。
もっと親密な関係かと思っておりましたが、違うのでしょうか?
他のお嬢様たちの様に腕を絡めたりもしておりませんし、私が誤解をしていただけなのかもしれないと思い、何故か安堵した事に戸惑いを感じてしまったのです。
「俺の、幼馴染の、イブです。物心付いた頃からの腐れ縁で、よく屋敷にも来ていますが、特別な関係ではありません」
テオドール様が、ペンタール公爵令嬢に敬語を使っている事にも、驚きましたわ。
「テオ君。隠さないでちゃんと言ってよ、私たちは愛し合っているって!結婚指輪だって、交換したじゃない」
「結婚指輪…」
私が思わずぼそりと呟いてしまった言葉を、イブさんは聞き逃さなかったのです。
彼女は幼い頃にテオドール様と、シロツメクサで作った指輪を交換したのだと、自慢気に話しております。
「大人になったらね、結婚しようって、プロポーズまでされたんだから」
イブさんが勝ち誇った顔で当時の事を話しているのですが、それを聞いた私の心は、悲しみで締め付けられる思いがしたのです。
「そんなガキの頃の話を何時までもしていないで、お前も好きな男くらいさっさと作れよ」
「あたしは、テオ君が好きなの。子供の頃から、ずっと好き。ちゃんと約束守ってよ」
「お前が好きなのは、爵位と金だろう。俺が無一文になったら、見向きもしなくなる癖に、いつまでも付きまとわないでくれ。何度も言っているが、俺はお前と結婚する気は、一切無い。俺が好きなのはリーゼだけだ」
この瞬間鋭く突き刺さる視線を感じたので、何気なく瞳をキョロキョロと動かしていたら、ペンタール公爵令嬢と目が合ってしまいました。
ですが彼女は、とても美しい笑みを向けていたので、先程の視線は私の勘違いなのだと思うのです。
「テオ君の意地悪!あたし、絶対に諦めないからねっ」
そして私はまた、イブさんから酷く罵られる羽目になりました。
どうしてこんな事になっているのでしょうか。
今日はお天気がとても良く、ランチの後で外に出て来て、日向ぼっこをしていただけなのです。
それなのにこんな痴話喧嘩に巻き込まれてしまうなんて、また醜聞が広まるのかと思うと、私は頭痛がしてきました。
穏やかで楽しい学園生活は、夢のまた夢になってしまったのです。
この騒ぎを聞きつけたのか、教員が数名やって来ました。
「君たち、何をしているのかね?」
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