12 / 52
テオドール様の衝撃的な告白
しおりを挟む
私たちは教員に連れられて、指導室で何があったのかを聞かれました。
最初からあの場所にいた私が、包み隠さずにお話をしようとしたのですが、イブさんが横やりを入れてくるのです。
ご自分に都合のいい様に、嘘を平気で吐く方だという事が理解出来ました。
イブさんが口を開く度に、テオドール様と言い合いになってしまうので、全員一人ずつ個室にて報告をする事になったのです。
私たちから一通りお話を聞いた後で、他の教員と話の齟齬がないかを照らし合わせてから、どの様な注意を与えるのかを話し合うそうです。
それまでは、普通に授業を受けてもよいと言われました。
私は、ラノアたちを巻き込んでしまった事に、罪悪感を覚えたのです。
私たちが指導室から出て来たのは、同じタイミングでした。
「ラノア、ハルジオン。私の所為で貴方たちを巻き込んでしまって、本当にごめんなさい。謝って済む事ではないのだけれど…」
腰を大きく曲げて頭を下げようとしたのですが、ハルジオンに抑えられてしまったので、上手く謝罪が出来ませんでした。
「リーゼは、何も悪くはないだろう。だから謝らなくていいよ」
「そうよ。こんな事態を引き起こしたのは、フェナジンじゃないの。あの男が、種を撒き散らしているというのに、どうしてリーゼが加害者みたいに思われなくてはいけなの?イブとかいう女だって、妄想と現実の区別がついていないのではなくって?まるで、フェナジンと相思相愛みないな事を言っていたけれど、私には完全な独りよがりにしか見えなかったわ。それなのに、リーゼを責め立てるなんて、逆恨みにもほどがあでしょう」
二人は、いつも私の味方をしてくれるので、心強く感じます。
胸の奥が、じんわりと温かくなるのを感じました。
「本当に、ただの逆恨みだよな~ 僕は、テオドールが思わせ振りな態度を取って、彼女を弄んでいるのかと思っていたよ。面と向かって、あれだけハッキリと拒絶されているのに、全く諦める気がないなんて…イブって、どんな神経をしているんだろうね」
「フェナジンが言っていたけれど、お金と爵位が目当てなのでしょうね。ハルにも色目を使っていたし、貴族の令息なら、誰でもよいのではなくって?気持ち悪いわ」
ラノアとハルジオンは、イブさんの行動が理解出来ない様ですが、私は騒ぎを起こしてしまった事の方が気になって仕方がなかったのです。
「私たちには、どんな処罰が与えられるのかしら?あの場所で、騒動を起こしてしまって…貴方たちも一緒に停学になってしまったらと思うと、申し訳なさ過ぎるもの。私、どうしたら良いのか、分からなくなってしまったわ」
思わず本音が漏れてしまいます。
「まさか、こっちは被害者なのよ。停学になるのなら、イブの方だわ。私としては、退学にして欲しいくらいよ」
「あの女は停学になったとしても、何食わぬ顔で学園に通って来そうだな」
二人は笑っておりましたが、私には笑えない冗談です。
憂鬱な気持ちのまま帰宅すると、テオドール様が屋敷へとやって来ました。
学園から制服のまま、真っ直ぐに伯爵家へいらっしゃるのは、いつもの事です。
客間へ行くと、ソファーに座ってお茶を飲んでいる姿が、どこか普段と違う感じがいたしました。
「お待たせしました、テオドール様」
私が部屋に入ると、いつもは不機嫌そうに顔を向けてくるのですが、今日は真面目な表情でソファーから立ち上がり頭を下げたのです。
「迷惑をかけて、悪かったな、リーゼ。イブが言っていた指輪の交換の事なんだが、誤解のない様に説明させてくれ」
私は驚いて、一瞬身動きが取れなくなってしまったのですが、慌ててソファーへ座り直す様に誘導したのです。
「わかりましたわ、テオドール様。お話を聞きますので、どうぞお掛けになって、ゆっくりお茶を飲んでください。頭を下げられたままだと、落ち着きませんわ」
「すまない」
テオドール様は、ソファーに座り直しお茶を飲むと、ゆっくりと語りだしたのです。
「幼い頃に、あいつに言われるがまま指輪の交換をして、結婚式の真似事をして遊んだ事が一度だけある。ただ、それだけなんだ。幼い子供の遊びの範疇であって、本当に結婚したいと考えた事は、一度も無い。だから、誤解はするな」
「さようですか…イブさんは、その様には思っていらっしゃらないご様子でしたけれど」
「あいつが俺に絡んで来る様になったのは、商会を、親父から受け継いだ頃からなんだ。それまでは、他の裕福な家の息子と仲良くしていた。親父の商会が大きくなったから、俺の妻になって、豪遊したいだけなのが見え透いていて腹が立つ。店の物も、勝手に持って行くからな。妻になりたいのではなくて、既に妻になっているつもりかもしれない。本当に煩わしい」
テオドール様は、さり気なく恐ろしい事を仰ったと思うのですけれど…
「店の物というのは、商品の事でしょうか?勝手に持ち出すのは、窃盗になるのではありませんか?」
「店員たちも、イブとは顔見知りなんだ。商品を包めと言われたら、断らなくていいと言っている。店が傾く様な高価な商品は、店頭になど並べてはいないからな。変に暴れられて他の客に迷惑をかけるくらいなら、大人しく言う事を聞いて帰ってもらった方が、こっちとしても都合がいいんだ」
「イブさんは、お店で暴れた事があるのですか?」
私は、思いの他大きな声が出てしまい、慌てて居住まいを正しました。
「一度や二度ではないんだ。家族ぐるみで来る事もあるし、まるで、店その物が自分の所有物の様に思っている節がある。そんな女と結婚なんてしたら、商会の金を食い潰されてしまうだろう。だから本来ならあいつらとは、付き合いなどしたくはないんだ。結婚の意味を深く理解していなかったとはいえ、あんなのと指輪の交換をしたかと思うと、幼児期の俺を張り倒してやりたくなる」
その言葉を聞いて、私は何故か、張り詰めていた緊張が解れていくような感覚になったのです。
「指輪の交換なんて、可愛らしいではありませんか。私だって幼い頃は、お父様や弟に作ってあげましたもの。何の意味も分からずに、交換した指輪など………」
ファーストキスに比べたら、たいした事ではない筈ですわと、危うくとんでもない事を口走るところでした。
私は顔に熱が籠っている感じがして、思わず両手で顔面を覆ったのです。
テオドール様は、私の失言には気付いていない様子でした。
「なぁ、リーゼ。誕生日プレゼントを買いに行った時、花祭りも見て来ただろう。あの時に、何か感じなかったか」
「え?」
花祭り会場を二人で歩きながら屋台を見て、オープンカフェでお茶を飲んだのは覚えておりますが、何を感じたかと言われましても正直に話せる訳がありません。
幼い頃出会った男の子の事を考えていて、その子がテオドール様と被って見えてしまったのですもの。
私が無言でいると、テオドール様は何故か寂しそうなお顔をされました。
「やはりリーゼは、何も覚えてはいないのだな」
「申し訳ありません」
心は痛みますが、胸の内を曝け出すつもりはないのです。
「俺たち、子供の頃に会っているんだ。花祭りで、最後の曲を一緒に踊った事があるんだぞ。俺は、あの時の事を今でもはっきりと覚えている」
「はっ?」
思わず伏せていた顔を上げて、テオドール様の瞳を覗き込む様に見てしまいました。
淑女にあるまじき行いに私は気付く事もなく、あの時の少年がテオドール様だった事への衝撃で、頭の中が混乱してしまったのです。
私は、その後どんな会話をしたのでしょうか?
テオドール様がお帰りになった事にも気が付かず、暫く茫然としていたのでした。
最初からあの場所にいた私が、包み隠さずにお話をしようとしたのですが、イブさんが横やりを入れてくるのです。
ご自分に都合のいい様に、嘘を平気で吐く方だという事が理解出来ました。
イブさんが口を開く度に、テオドール様と言い合いになってしまうので、全員一人ずつ個室にて報告をする事になったのです。
私たちから一通りお話を聞いた後で、他の教員と話の齟齬がないかを照らし合わせてから、どの様な注意を与えるのかを話し合うそうです。
それまでは、普通に授業を受けてもよいと言われました。
私は、ラノアたちを巻き込んでしまった事に、罪悪感を覚えたのです。
私たちが指導室から出て来たのは、同じタイミングでした。
「ラノア、ハルジオン。私の所為で貴方たちを巻き込んでしまって、本当にごめんなさい。謝って済む事ではないのだけれど…」
腰を大きく曲げて頭を下げようとしたのですが、ハルジオンに抑えられてしまったので、上手く謝罪が出来ませんでした。
「リーゼは、何も悪くはないだろう。だから謝らなくていいよ」
「そうよ。こんな事態を引き起こしたのは、フェナジンじゃないの。あの男が、種を撒き散らしているというのに、どうしてリーゼが加害者みたいに思われなくてはいけなの?イブとかいう女だって、妄想と現実の区別がついていないのではなくって?まるで、フェナジンと相思相愛みないな事を言っていたけれど、私には完全な独りよがりにしか見えなかったわ。それなのに、リーゼを責め立てるなんて、逆恨みにもほどがあでしょう」
二人は、いつも私の味方をしてくれるので、心強く感じます。
胸の奥が、じんわりと温かくなるのを感じました。
「本当に、ただの逆恨みだよな~ 僕は、テオドールが思わせ振りな態度を取って、彼女を弄んでいるのかと思っていたよ。面と向かって、あれだけハッキリと拒絶されているのに、全く諦める気がないなんて…イブって、どんな神経をしているんだろうね」
「フェナジンが言っていたけれど、お金と爵位が目当てなのでしょうね。ハルにも色目を使っていたし、貴族の令息なら、誰でもよいのではなくって?気持ち悪いわ」
ラノアとハルジオンは、イブさんの行動が理解出来ない様ですが、私は騒ぎを起こしてしまった事の方が気になって仕方がなかったのです。
「私たちには、どんな処罰が与えられるのかしら?あの場所で、騒動を起こしてしまって…貴方たちも一緒に停学になってしまったらと思うと、申し訳なさ過ぎるもの。私、どうしたら良いのか、分からなくなってしまったわ」
思わず本音が漏れてしまいます。
「まさか、こっちは被害者なのよ。停学になるのなら、イブの方だわ。私としては、退学にして欲しいくらいよ」
「あの女は停学になったとしても、何食わぬ顔で学園に通って来そうだな」
二人は笑っておりましたが、私には笑えない冗談です。
憂鬱な気持ちのまま帰宅すると、テオドール様が屋敷へとやって来ました。
学園から制服のまま、真っ直ぐに伯爵家へいらっしゃるのは、いつもの事です。
客間へ行くと、ソファーに座ってお茶を飲んでいる姿が、どこか普段と違う感じがいたしました。
「お待たせしました、テオドール様」
私が部屋に入ると、いつもは不機嫌そうに顔を向けてくるのですが、今日は真面目な表情でソファーから立ち上がり頭を下げたのです。
「迷惑をかけて、悪かったな、リーゼ。イブが言っていた指輪の交換の事なんだが、誤解のない様に説明させてくれ」
私は驚いて、一瞬身動きが取れなくなってしまったのですが、慌ててソファーへ座り直す様に誘導したのです。
「わかりましたわ、テオドール様。お話を聞きますので、どうぞお掛けになって、ゆっくりお茶を飲んでください。頭を下げられたままだと、落ち着きませんわ」
「すまない」
テオドール様は、ソファーに座り直しお茶を飲むと、ゆっくりと語りだしたのです。
「幼い頃に、あいつに言われるがまま指輪の交換をして、結婚式の真似事をして遊んだ事が一度だけある。ただ、それだけなんだ。幼い子供の遊びの範疇であって、本当に結婚したいと考えた事は、一度も無い。だから、誤解はするな」
「さようですか…イブさんは、その様には思っていらっしゃらないご様子でしたけれど」
「あいつが俺に絡んで来る様になったのは、商会を、親父から受け継いだ頃からなんだ。それまでは、他の裕福な家の息子と仲良くしていた。親父の商会が大きくなったから、俺の妻になって、豪遊したいだけなのが見え透いていて腹が立つ。店の物も、勝手に持って行くからな。妻になりたいのではなくて、既に妻になっているつもりかもしれない。本当に煩わしい」
テオドール様は、さり気なく恐ろしい事を仰ったと思うのですけれど…
「店の物というのは、商品の事でしょうか?勝手に持ち出すのは、窃盗になるのではありませんか?」
「店員たちも、イブとは顔見知りなんだ。商品を包めと言われたら、断らなくていいと言っている。店が傾く様な高価な商品は、店頭になど並べてはいないからな。変に暴れられて他の客に迷惑をかけるくらいなら、大人しく言う事を聞いて帰ってもらった方が、こっちとしても都合がいいんだ」
「イブさんは、お店で暴れた事があるのですか?」
私は、思いの他大きな声が出てしまい、慌てて居住まいを正しました。
「一度や二度ではないんだ。家族ぐるみで来る事もあるし、まるで、店その物が自分の所有物の様に思っている節がある。そんな女と結婚なんてしたら、商会の金を食い潰されてしまうだろう。だから本来ならあいつらとは、付き合いなどしたくはないんだ。結婚の意味を深く理解していなかったとはいえ、あんなのと指輪の交換をしたかと思うと、幼児期の俺を張り倒してやりたくなる」
その言葉を聞いて、私は何故か、張り詰めていた緊張が解れていくような感覚になったのです。
「指輪の交換なんて、可愛らしいではありませんか。私だって幼い頃は、お父様や弟に作ってあげましたもの。何の意味も分からずに、交換した指輪など………」
ファーストキスに比べたら、たいした事ではない筈ですわと、危うくとんでもない事を口走るところでした。
私は顔に熱が籠っている感じがして、思わず両手で顔面を覆ったのです。
テオドール様は、私の失言には気付いていない様子でした。
「なぁ、リーゼ。誕生日プレゼントを買いに行った時、花祭りも見て来ただろう。あの時に、何か感じなかったか」
「え?」
花祭り会場を二人で歩きながら屋台を見て、オープンカフェでお茶を飲んだのは覚えておりますが、何を感じたかと言われましても正直に話せる訳がありません。
幼い頃出会った男の子の事を考えていて、その子がテオドール様と被って見えてしまったのですもの。
私が無言でいると、テオドール様は何故か寂しそうなお顔をされました。
「やはりリーゼは、何も覚えてはいないのだな」
「申し訳ありません」
心は痛みますが、胸の内を曝け出すつもりはないのです。
「俺たち、子供の頃に会っているんだ。花祭りで、最後の曲を一緒に踊った事があるんだぞ。俺は、あの時の事を今でもはっきりと覚えている」
「はっ?」
思わず伏せていた顔を上げて、テオドール様の瞳を覗き込む様に見てしまいました。
淑女にあるまじき行いに私は気付く事もなく、あの時の少年がテオドール様だった事への衝撃で、頭の中が混乱してしまったのです。
私は、その後どんな会話をしたのでしょうか?
テオドール様がお帰りになった事にも気が付かず、暫く茫然としていたのでした。
24
あなたにおすすめの小説
尽くしてきた婚約者に裏切られたので、婚約を解消しました〜彼が愛に気づいたのは、すべてを失ったあとでした〜
ともどーも
恋愛
「今回で最後だ。誓うよ」
これは二度目の『結婚式キャンセル』の時に言われた言葉。
四年間、愛する婚約者ディートリッヒのため尽くし続けてきたイリス。
だがディートリッヒは、イリスの献身を当然のものとし、やがて初恋の令嬢エレノアを優先するようになる。
裏切り、誤解、そして理不尽な糾弾。
心も身体も限界を迎えた夜、イリスは静かに決意した。
──もう、終わらせよう。
ディートリッヒが「脅しのつもり」で差し出した婚約解消の書類を、イリスは本当に提出してしまう。
すべてを失ってから、ようやく自分の愛に気づいたディートリッヒ。
しかしもう、イリスは振り返らない。
まだ完結まで執筆が終わっていません。
20話以降は不定期更新になります。
設定はゆるいです。
皇太女の暇つぶし
Ruhuna
恋愛
ウスタリ王国の学園に留学しているルミリア・ターセンは1年間の留学が終わる卒園パーティーの場で見に覚えのない罪でウスタリ王国第2王子のマルク・ウスタリに婚約破棄を言いつけられた。
「貴方とは婚約した覚えはありませんが?」
*よくある婚約破棄ものです
*初投稿なので寛容な気持ちで見ていただけると嬉しいです
「聖女に比べてお前には癒しが足りない」と婚約破棄される将来が見えたので、医者になって彼を見返すことにしました。
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
恋愛
「ジュリア=ミゲット。お前のようなお飾りではなく、俺の病気を癒してくれるマリーこそ、王妃に相応しいのだ!!」
侯爵令嬢だったジュリアはアンドレ王子の婚約者だった。王妃教育はあんまり乗り気ではなかったけれど、それが役目なのだからとそれなりに頑張ってきた。だがそんな彼女はとある夢を見た。三年後の婚姻式で、アンドレ王子に婚約破棄を言い渡される悪夢を。
「……認めませんわ。あんな未来は絶対にお断り致します」
そんな夢を回避するため、ジュリアは行動を開始する。
ふたりの愛は「真実」らしいので、心の声が聞こえる魔道具をプレゼントしました
もるだ
恋愛
伯爵夫人になるために魔術の道を諦め厳しい教育を受けていたエリーゼに告げられたのは婚約破棄でした。「アシュリーと僕は真実の愛で結ばれてるんだ」というので、元婚約者たちには、心の声が聞こえる魔道具をプレゼントしてあげます。
公爵令嬢、学校をつくる。 ―学院のない世界に学院を作りますわ!―
鷹 綾
恋愛
男が学び、女は飾るだけ——
そんな世界に、ひとりの公爵令嬢が問いを投げた。
レクチャラー・トレイルブレイザー。
名門公爵家に生まれた彼女は、幼い頃に父から“学院”という御伽話を聞く。徒弟でも修道院でもない、講師を集め、制度として人を育てる場所。
この世界には、まだその言葉すら存在しなかった。
「講師を一か所に集めますわ」
家庭ごとに高額な家庭教師を雇う非効率。
才能があっても機会を得られない現実。
身分と財力だけが教育を決める社会構造。
彼女は合理性を武器に、貴族子弟のための“学院”を創設する。
複数の生徒から月謝を集めることで、家庭教師より安価に。
講師にはより高額な報酬を。
制度として成立する形で、教育を再設計する。
やがて学院は成果を出し、“学院出身”は優秀の証となる。
その基盤の上で、彼女は次の一歩を踏み出す。
——貴族女子学院。
「美しさと知性と教養を兼ね備えた令嬢。婚約先は、よりどりみどりですわ」
表向きは婚約戦略。
だが本当の狙いは、女性の地位向上。
男尊女卑が当然の世界で、女が学ぶことは前例なき挑戦。
保守派の反発、王太子からの婚約打診。
それでも彼女は揺れない。
「婚約は家同士の契約です。決定権は父にあります」
父を盾にしながら、順序を守り、世界を壊さず、底から上げる。
恋より制度。
革命ではなく積み重ね。
学院のない世界に、学院を。
これは、静かに世界を変えようとする公爵令嬢の物語。
真実の愛のお相手に婚約者を譲ろうと頑張った結果、毎回のように戻ってくる件
さこの
恋愛
好きな人ができたんだ。
婚約者であるフェリクスが切々と語ってくる。
でもどうすれば振り向いてくれるか分からないんだ。なぜかいつも相談を受ける
プレゼントを渡したいんだ。
それならばこちらはいかがですか?王都で流行っていますよ?
甘いものが好きらしいんだよ
それならば次回のお茶会で、こちらのスイーツをお出ししましょう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる