46 / 48
番外編 ハロルド様鬱陶しいですわ
しおりを挟む
ハロルド様は、あの日から人目も憚る事なく、私を溺愛しております。
「一人で歩けますわ。降ろして下さいませ」
「階段から転げ落ちたら大変です。一人の身体では無いのですから、我儘は言わないで下さい」
「我儘では無いのです。子供ではないのですから、恥ずかしいと、言っているのですわ」
「照れなくても良いのですよ。キャロラインの我儘なら、何でも聞きますから、遠慮はしなくても良いのです」
「先程、我儘は駄目だと仰ったではありませんか」
「危険な事は、させられません」
私の懐妊が分かってから、ハロルド様の過保護に、磨きがかかってしまいました。
見兼ねた侍女が、苦言を晒してくれたのです。
「若旦那様。適度な運動は必要ですから、降ろして差し上げて下さいませんか?このままでは、キャロライン様の体力が無くなってしまいます。元気なお子を産めなくなってしまいますよ」
「駄目だ。目を離した隙に何かあっては…」
「ハロルド様、いい加減になさい。子が産まれるまで、そうやって抱きながら連れ歩くおつもりですか」
「お義母様。キャロラインが心配なのです。絨毯に躓いて転んだら、大変な事になってしまいます」
「心配だからと言って、過保護にするのは違うのですよ。妊娠出産は、女性にしか出来ない事なのです。殿方に出来る事等、何もありませんのよ。諦めなさい」
お母様にお叱りを受けて、やっと私は解放されたのでした。
身を案じて下さるのはとても嬉しいのですが、毎日縋り付いて来るものですから、少々鬱陶しくも感じております。
あの時は本気でハロルド様の自由にと思っておりましたが、子を身籠ると気持ちは簡単に変わるものなのですね。
そうして悪阻が始まると、ハロルド様の過保護にまたもや磨きが掛かってしまったのでした。
「キャロライン。なんて事だ、こんなに貴方が苦しんでいると言うのに、私は何も出来ないなんて…」
「ハロルド様。妊娠は、病気ではありませんのよ。何もなさらないで下さいませ。過保護が過ぎると、安産も難産になってしまいますわ。私を苦しめたいのですか?」
胸がムカムカして、食事の匂いですら気持ち悪くなる所為で、八つ当たりをしてしまいました。
「決してそんな事はありません。キャロライン、私は貴方の身を案じているのです。悪阻がこんなにも酷い物だと知っていたら…私は愛する人に、なんて残酷な事をしてしまったのでしょう。食事もしないなんて、痩せ細ってしまいます。私は、貴方がこんなに苦しむのなら、子供等いらなかった」
せっかく授かった命に、なんて事を仰るのかしら。
「ハロルド様。何度も言いましたが、悪阻が酷いかなんて、誰にも分からない事なのですよ。きっと元気な子が産まれて来ますから、心配なさらないでくださいませ」
「貴方が苦しんでいる姿を、黙って見ている事は出来ません。やはり私が身の回りの世話を…」
殿方は、皆様こんなにも鬱陶しくなるものなのでしょうか?
「ハロルド様。分かって下さらないのならば、少し距離を置きましょうか。暫く侯爵邸に帰って頂いても構いません。私は元気な子を産む事に、専念したいのです」
「キャロライン…私を捨てないでください。貴方が傍に居てくれないと、生きている意味がないのです」
私は少し冷たかったでしょうか、ハロルド様ががっくりと項垂れてしまいました。
お母様が、これくらいで丁度良いと仰っておりますが、何だか可哀想な気もします。
ですがここで引き下がっては、本当に産み月まで歩く事すら許されない勢いなのですもの。
心を鬼にしなくてはいけません。
妊娠の初期からこの様な有様でしたので、私が産気付くとハロルド様は、人目も憚らず取り乱しておりました。
「キャロライン!お願いです、私を一人にしないでください。貴方が居ない世界なんて、考えられないのです。何処が痛いのですか?苦しいのは何処ですか?キャロライン…」
「ハロルド、そこを避けなさい。キャロライン、私が付いているから、安心しなさい。今医者を…」
「旦那様も、ハロルド様も邪魔ですわ。部屋から出て行って下さいませ」
お母様に叱られて、二人は部屋からつまみ出されておりました。
ハロルド様だけではなく、お父様まで取り乱すとは思っていなかったので、私は不安になってしまいました。
「お母様…」
「大丈夫よ。私が傍に付いていますから、気をしっかりと持つのです」
「はい。お母様」
ハロルド様は、まだ何か叫んでおられました。
「キャロライン!貴方の苦しみは、私が分かちます。どうして、私が子を産めないのでしょうか。神は、無慈悲だ」
「五月蠅いぞ、ハロルド。お前は少し黙っていなさい、キャロラインが苦しんでいると言うのに、私まで部屋から閉め出されたではないか」
「お義父様。どうしてキャロラインが、苦しまなければならないのでしょう。私は、何も出来ない事が悔しいのです」
「悔しいのは、私も同じだ。おい誰か、苦痛の無い出産の仕方を知っている者を、連れて来なさい」
部屋の外で叫んでいる男性陣は放置して、私は無事に元気な男の子を産む事が出来ました。
「若奥様、よく頑張りましたね。安産でしたよ」
産婆は、産まれたばかりの赤ちゃんを、私の腕に抱かせてくれたのです。
元気な産声を聞いたお父様とハロルド様が、雪崩の様に部屋へと入って来ました。
「キャロライン、無事ですか」
「キャロラインは、無事か」
二人共私の身を案じて下さったのは嬉しいのですが、息子の事が後回しになってしまったので、ちょっと複雑な気持ちになりました。
「旦那様も、ハロルド様も、大きな声を出さないで下さいませ。大切な孫が驚いてしまいますわ」
お母様も呆れております。
「どっちだ。無事に産まれたのか」
「勿論安産でしたわ。世継ぎは、私によく似た、男の子です」
「何故其方に似るのだ?私に似たのだろう」
お父様とお母様が、どちらに似ているかと、言い合いを始めてしまいました。
「キャロライン、大丈夫ですか?よく頑張ってくれました。本当に、ありがとうございます」
ハロルド様は、私の手を握りしめて、安堵した表情を見せております。
そうして、産まれたばかりの赤子の頭を、震える手でそっと撫でたのでした。
「ハロルド様、泣いているのですか?何故…」
「貴方が苦しんでいたと言うのに、私は何も出来ませんでした。なのに、我が子を見ると幸せ過ぎて…とても複雑な心境なのです。この幸せが、今にも消えてしまいそうなのです」
そう言って、はにかんだハロルド様の瞳からは、次から次へと涙が零れていきました。
「ハロルド様から頂いた、可愛い息子ですわ。お名前を付けてあげて下さいね」
「名前、そうですね…考えておきます。キャロライン、貴方が無事で、本当に良かった」
ハロルド様は先程から、同じ事しか言いませんでした。
出産に立ち会った旦那様とは、皆この様な感じなのでしょうか?
「次は女の子が欲しいです、ハロルド様」
「何を言っているのですか!先程まで、あんなに苦しんでいたのに、私は耐えられません」
「心配しないで下さい。こんなに可愛い我が子に会えたのですもの、苦しい気持ちなんて忘れてしまいましたわ」
「なんて事だ…」
目を大きく見開いて驚いているハロルド様を見ていると、私はおかしくて笑ってしまいました。
「一人で歩けますわ。降ろして下さいませ」
「階段から転げ落ちたら大変です。一人の身体では無いのですから、我儘は言わないで下さい」
「我儘では無いのです。子供ではないのですから、恥ずかしいと、言っているのですわ」
「照れなくても良いのですよ。キャロラインの我儘なら、何でも聞きますから、遠慮はしなくても良いのです」
「先程、我儘は駄目だと仰ったではありませんか」
「危険な事は、させられません」
私の懐妊が分かってから、ハロルド様の過保護に、磨きがかかってしまいました。
見兼ねた侍女が、苦言を晒してくれたのです。
「若旦那様。適度な運動は必要ですから、降ろして差し上げて下さいませんか?このままでは、キャロライン様の体力が無くなってしまいます。元気なお子を産めなくなってしまいますよ」
「駄目だ。目を離した隙に何かあっては…」
「ハロルド様、いい加減になさい。子が産まれるまで、そうやって抱きながら連れ歩くおつもりですか」
「お義母様。キャロラインが心配なのです。絨毯に躓いて転んだら、大変な事になってしまいます」
「心配だからと言って、過保護にするのは違うのですよ。妊娠出産は、女性にしか出来ない事なのです。殿方に出来る事等、何もありませんのよ。諦めなさい」
お母様にお叱りを受けて、やっと私は解放されたのでした。
身を案じて下さるのはとても嬉しいのですが、毎日縋り付いて来るものですから、少々鬱陶しくも感じております。
あの時は本気でハロルド様の自由にと思っておりましたが、子を身籠ると気持ちは簡単に変わるものなのですね。
そうして悪阻が始まると、ハロルド様の過保護にまたもや磨きが掛かってしまったのでした。
「キャロライン。なんて事だ、こんなに貴方が苦しんでいると言うのに、私は何も出来ないなんて…」
「ハロルド様。妊娠は、病気ではありませんのよ。何もなさらないで下さいませ。過保護が過ぎると、安産も難産になってしまいますわ。私を苦しめたいのですか?」
胸がムカムカして、食事の匂いですら気持ち悪くなる所為で、八つ当たりをしてしまいました。
「決してそんな事はありません。キャロライン、私は貴方の身を案じているのです。悪阻がこんなにも酷い物だと知っていたら…私は愛する人に、なんて残酷な事をしてしまったのでしょう。食事もしないなんて、痩せ細ってしまいます。私は、貴方がこんなに苦しむのなら、子供等いらなかった」
せっかく授かった命に、なんて事を仰るのかしら。
「ハロルド様。何度も言いましたが、悪阻が酷いかなんて、誰にも分からない事なのですよ。きっと元気な子が産まれて来ますから、心配なさらないでくださいませ」
「貴方が苦しんでいる姿を、黙って見ている事は出来ません。やはり私が身の回りの世話を…」
殿方は、皆様こんなにも鬱陶しくなるものなのでしょうか?
「ハロルド様。分かって下さらないのならば、少し距離を置きましょうか。暫く侯爵邸に帰って頂いても構いません。私は元気な子を産む事に、専念したいのです」
「キャロライン…私を捨てないでください。貴方が傍に居てくれないと、生きている意味がないのです」
私は少し冷たかったでしょうか、ハロルド様ががっくりと項垂れてしまいました。
お母様が、これくらいで丁度良いと仰っておりますが、何だか可哀想な気もします。
ですがここで引き下がっては、本当に産み月まで歩く事すら許されない勢いなのですもの。
心を鬼にしなくてはいけません。
妊娠の初期からこの様な有様でしたので、私が産気付くとハロルド様は、人目も憚らず取り乱しておりました。
「キャロライン!お願いです、私を一人にしないでください。貴方が居ない世界なんて、考えられないのです。何処が痛いのですか?苦しいのは何処ですか?キャロライン…」
「ハロルド、そこを避けなさい。キャロライン、私が付いているから、安心しなさい。今医者を…」
「旦那様も、ハロルド様も邪魔ですわ。部屋から出て行って下さいませ」
お母様に叱られて、二人は部屋からつまみ出されておりました。
ハロルド様だけではなく、お父様まで取り乱すとは思っていなかったので、私は不安になってしまいました。
「お母様…」
「大丈夫よ。私が傍に付いていますから、気をしっかりと持つのです」
「はい。お母様」
ハロルド様は、まだ何か叫んでおられました。
「キャロライン!貴方の苦しみは、私が分かちます。どうして、私が子を産めないのでしょうか。神は、無慈悲だ」
「五月蠅いぞ、ハロルド。お前は少し黙っていなさい、キャロラインが苦しんでいると言うのに、私まで部屋から閉め出されたではないか」
「お義父様。どうしてキャロラインが、苦しまなければならないのでしょう。私は、何も出来ない事が悔しいのです」
「悔しいのは、私も同じだ。おい誰か、苦痛の無い出産の仕方を知っている者を、連れて来なさい」
部屋の外で叫んでいる男性陣は放置して、私は無事に元気な男の子を産む事が出来ました。
「若奥様、よく頑張りましたね。安産でしたよ」
産婆は、産まれたばかりの赤ちゃんを、私の腕に抱かせてくれたのです。
元気な産声を聞いたお父様とハロルド様が、雪崩の様に部屋へと入って来ました。
「キャロライン、無事ですか」
「キャロラインは、無事か」
二人共私の身を案じて下さったのは嬉しいのですが、息子の事が後回しになってしまったので、ちょっと複雑な気持ちになりました。
「旦那様も、ハロルド様も、大きな声を出さないで下さいませ。大切な孫が驚いてしまいますわ」
お母様も呆れております。
「どっちだ。無事に産まれたのか」
「勿論安産でしたわ。世継ぎは、私によく似た、男の子です」
「何故其方に似るのだ?私に似たのだろう」
お父様とお母様が、どちらに似ているかと、言い合いを始めてしまいました。
「キャロライン、大丈夫ですか?よく頑張ってくれました。本当に、ありがとうございます」
ハロルド様は、私の手を握りしめて、安堵した表情を見せております。
そうして、産まれたばかりの赤子の頭を、震える手でそっと撫でたのでした。
「ハロルド様、泣いているのですか?何故…」
「貴方が苦しんでいたと言うのに、私は何も出来ませんでした。なのに、我が子を見ると幸せ過ぎて…とても複雑な心境なのです。この幸せが、今にも消えてしまいそうなのです」
そう言って、はにかんだハロルド様の瞳からは、次から次へと涙が零れていきました。
「ハロルド様から頂いた、可愛い息子ですわ。お名前を付けてあげて下さいね」
「名前、そうですね…考えておきます。キャロライン、貴方が無事で、本当に良かった」
ハロルド様は先程から、同じ事しか言いませんでした。
出産に立ち会った旦那様とは、皆この様な感じなのでしょうか?
「次は女の子が欲しいです、ハロルド様」
「何を言っているのですか!先程まで、あんなに苦しんでいたのに、私は耐えられません」
「心配しないで下さい。こんなに可愛い我が子に会えたのですもの、苦しい気持ちなんて忘れてしまいましたわ」
「なんて事だ…」
目を大きく見開いて驚いているハロルド様を見ていると、私はおかしくて笑ってしまいました。
381
あなたにおすすめの小説
【改稿版・完結】その瞳に魅入られて
おもち。
恋愛
「——君を愛してる」
そう悲鳴にも似た心からの叫びは、婚約者である私に向けたものではない。私の従姉妹へ向けられたものだった——
幼い頃に交わした婚約だったけれど私は彼を愛してたし、彼に愛されていると思っていた。
あの日、二人の胸を引き裂くような思いを聞くまでは……
『最初から愛されていなかった』
その事実に心が悲鳴を上げ、目の前が真っ白になった。
私は愛し合っている二人を引き裂く『邪魔者』でしかないのだと、その光景を見ながらひたすら現実を受け入れるしかなかった。
『このまま婚姻を結んでも、私は一生愛されない』
『私も一度でいいから、あんな風に愛されたい』
でも貴族令嬢である立場が、父が、それを許してはくれない。
必死で気持ちに蓋をして、淡々と日々を過ごしていたある日。偶然見つけた一冊の本によって、私の運命は大きく変わっていくのだった。
私も、貴方達のように自分の幸せを求めても許されますか……?
※後半、壊れてる人が登場します。苦手な方はご注意下さい。
※このお話は私独自の設定もあります、ご了承ください。ご都合主義な場面も多々あるかと思います。
※『幸せは人それぞれ』と、いうような作品になっています。苦手な方はご注意下さい。
※こちらの作品は小説家になろう様でも掲載しています。
【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】
他の人を好きになったあなたを、私は愛することができません
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私シーラの婚約者レヴォク第二王子が、伯爵令嬢ソフィーを好きになった。
第三王子ゼロアから聞いていたけど、私はレヴォクを信じてしまった。
その結果レヴォクに協力した国王に冤罪をかけられて、私は婚約破棄と国外追放を言い渡されてしまう。
追放された私は他国に行き、数日後ゼロアと再会する。
ゼロアは私を追放した国王を嫌い、国を捨てたようだ。
私はゼロアと新しい生活を送って――元婚約者レヴォクは、後悔することとなる。
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。
【完結】この地獄のような楽園に祝福を
おもち。
恋愛
いらないわたしは、決して物語に出てくるようなお姫様にはなれない。
だって知っているから。わたしは生まれるべき存在ではなかったのだと……
「必ず迎えに来るよ」
そんなわたしに、唯一親切にしてくれた彼が紡いだ……たった一つの幸せな嘘。
でもその幸せな夢さえあれば、どんな辛い事にも耐えられると思ってた。
ねぇ、フィル……わたし貴方に会いたい。
フィル、貴方と共に生きたいの。
※子どもに手を上げる大人が出てきます。読まれる際はご注意下さい、無理な方はブラウザバックでお願いします。
※この作品は作者独自の設定が出てきますので何卒ご了承ください。
※本編+おまけ数話。
【番外編も完結】で、お前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか?
Debby
恋愛
ヴェルトが友人からの手紙を手に辺境伯令嬢であるレィディアンスの元を訪れたのは、その手紙に「詳細は彼女に聞け」と書いてあったからだ。
簡単にいうと、手紙の内容は「学園で問題を起こした平民──エボニーを妻として引き取ってくれ」というものだった。
一方その話を聞いてしまった伯爵令嬢のオリーブは動揺していた。
ヴェルトとは静かに愛を育んできた。そんな自分を差し置いて、言われるがまま平民を妻に迎えてしまうのだろうか。
そんなオリーブの気持ちを知るはずもないエボニーは、辺境伯邸で行儀見習いをすることになる。
オリーブは何とかしてヴェルトを取り戻そうと画策し、そのことを咎められてしまう。もう後は無い。
オリーブが最後の望みをかけてヴェルトに自分を選んで欲しいと懇願する中、レィディアンスが静かに口を開いた。
「で、そろそろお前が彼女に嫌がらせをしている理由を聞かせてもらおうか」
「はい?」
ヴェルトは自分が何を言われたのか全く理解が出来なかった。
*--*--*
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
★2/17 番外編を投稿することになりました。→完結しました!
★★「このお話だけ読んでいただいてもOKです!」という前提のもと↓↓↓
このお話は独立した一つのお話ですが、「で。」シリーズのサイドストーリーでもあり、第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」の「エボニーその後」でもあります(あるいは「最終話」のその後)。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第三弾「で、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」
どれも女性向けHOTランキングに入り、特に第二弾はHOT一位になることが出来ました!(*´▽`人)アリガトウ
もしよかったら宜しくお願いしますね!
真実の愛のお相手様と仲睦まじくお過ごしください
LIN
恋愛
「私には真実に愛する人がいる。私から愛されるなんて事は期待しないでほしい」冷たい声で男は言った。
伯爵家の嫡男ジェラルドと同格の伯爵家の長女マーガレットが、互いの家の共同事業のために結ばれた婚約期間を経て、晴れて行われた結婚式の夜の出来事だった。
真実の愛が尊ばれる国で、マーガレットが周囲の人を巻き込んで起こす色んな出来事。
(他サイトで載せていたものです。今はここでしか載せていません。今まで読んでくれた方で、見つけてくれた方がいましたら…ありがとうございます…)
(1月14日完結です。設定変えてなかったらすみません…)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる