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バーバラ王女
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アルフレッドの立太子と、ルーカスの叙爵は滞りなく終わった。
ルーカスとエレインは報告も兼ねて帝国へと向かい、アルフレッドも王太子となって初の公務として、二人に同行したのだった。
言うまでも無いが表向きの話しであり、本音はエレインとの親睦を深める為である。
アルフレッドが留守の間に、バーバラ王女が到着したのだが、迎えが国王夫妻だけだった事で立腹していた。
「私が来たと言うのに、夫となるアルフレッド王太子殿下は、何故出迎えては下さらないのかしら。随分と失礼な対応ですのね」
「バーバラ王女、何か勘違いをしている様なので、はっきりと言わせて貰おう。アルフレッドとバーバラ王女の婚姻を、私は認めていない。認める事は、未来永劫あり得ない。ロイズ国王として、其方を未来の王妃とは認めないと、何度も断っていたのだが聞いてはおらぬようだな」
「あら。そんな事を言っても宜しいのですか、国王陛下。私は、この国へ嫁いで来たのです。両国の友好の為にも、王太子妃としての待遇を望みますわ」
「私は、留学生として受け入れて欲しいとルタオー国王から聞いていたのだが、やはり食い違いがあるようだな」
「それは、表向きでしてよ。私は、今夜でも初夜を迎える用意をしておりますの、アルフレッド王太子殿下に合わせてくださいませ。ロイズ陛下とお話をしていても、退屈ですわ」
「ならば、ゆっくりと休んだ後に、ルタオー王国へ帰ると良い。婚約者でもない、まして妃となった訳でもない娘と、アルフレッドが閨を共にする事は許さない。例えルタオー王国の王女であっても、アルフレッドに指一本触れたのならば、その場で首を落とす」
「まあ、随分と野蛮です事。ロイズ陛下がどう思われようと構いませんが、アルフレッド殿下が私を求めるのは必然でしてよ」
「随分と自信がある様だが、何故言い切れるのかね」
「ロイズ陛下もお分かりでしょう。私の美貌は、殿方を狂わせますのよ。でも、私に触れる事を許されるのは、見目の麗しい若い男だけですわ。アルフレッド殿下は、私の好みの容姿をしておりましたもの。姿絵が偽りでないのであれば、問題なく閨を共にして差し上げますわよ。光栄な事ですわね」
「何が光栄だ、阿婆擦れが。誰の子を孕むか分からぬ王女等に、アルフレッドが心を許す訳がないだろう。留学が目的では無いと言うのならば、さっさと荷物を纏めて国へ帰るのだな、不愉快だ」
「アルフレッドが、バーバラ王女に狂わされる事など、ありませんのよ。ルタオー王国では、持て囃されていたのでしょうけれど…貴方程度の娘が、ロイズ王国でも同じ待遇を受けられると思っているのでしたら、間違いでしてよ。本当に、不愉快ですこと」
国王夫妻は踵を返し、バーバラを置いて私室へと戻って行った。
バーバラは、国王夫妻が何故取り合ってくれないのか、気にもしていないようだった。
「お話になりませんわね。誰でも宜しいわ、アルフレッド殿下の元に案内しなさい」
出迎えに参加していた宮仕えたちも、良い感情を向けていない事に、気付かない。
「お言葉ですが、バーバラ王女殿下。アルフレッド王太子殿下は、公務で国外に出ております。貴賓館へご案内致しますので、そちらでお休みください」
「まあ。妃が来ると知っていて、留守にしていると言うの。不愉快なのは、私の方ですわ」
バーバラは、憤慨しながらも案内係に付いて行き、大人しく用意された貴賓室に入って行った。
国王だけではなく王宮の宮仕えたちまでが、バーバラが何を根拠に男を狂わすと言っているのか、理解出来ずにいた。
確かに美しい娘だとは思うのだが、日頃からエレインを見ていた為美女に対しての評価がかなり厳しくなっている事を、誰も気付いていなかったのだった。
それはバーバラも同じであり、母国では右に出る者はいないと言われる程、持て囃されて育って来たのである。
実際に男は皆彼女の虜になり、気に入った者を必ず自分の手中に収めて来た、絶対的自信があったのだ。
故にロイズ国王が何と言おうと、アルフレッドがバーバラを見た瞬間、勝手に虜になり手を出して来ると疑ってもいなかったのである。
ここでバーバラは気付くべきだったのだ、ロイズ国王が一切彼女の美貌に触れなかった事に…
どんな男でも虜にして来たその絶対的自信が、国王だけではなく王宮中の男たちに見向きもされていない事実を、覆い隠してしまっていたのだった。
既に王太子妃になったつもりでいる彼女は、王宮の物は全て自分の物だと勘違いをしている。
肝心のアルフレッドが居ないのであれば、他に遊び相手を見つけようと、見目の良い男を連れて来る様に命じたのだった。
バーバラと共に来た侍女たちは、偶々貴賓館を歩いていた見目の良い男に声を掛け、王女のいる貴賓室へと連れて来たのだ。
「あら。期待はしていなかったのだけれど、遊び相手ならば丁度良いわね。お前、名を名乗る事を許しますわ」
「王宮文官の一人にございます。名乗れるほどの名を持ってはおりませんので、ご容赦くださいませ。何かお困りでしょうか、王女殿下」
「そう。身分の低い男は、乱暴だけれど床上手なのも多いのよね。構わないわ、お前。私を喜ばせる栄誉を、与えてあげるわ。抱き上げてベッドへ連れて行きなさい」
文官は我が耳を疑い、己の不運を嘆いた。
「恐れ入りますが、それは…私に、王女殿下の閨のお相手をする様にと、仰っているのでしょうか」
「そうね。驚き過ぎて、理解出来ないのも分かるわ。お前の様な下賤な男が、触れる事を許されたのですもの。気が変らないうちに、さっさと言われた事をしなさい。くどい男は嫌いなのよ」
文官は不愉快になったのだが、相手は一国の王女である。
笑みを崩さずに、丁寧に断りを入れたのだった。
「お前。今、なんと言ったの。私の聞き間違えかしら?もう一度、言ってみなさい」
「私には王女殿下のお相手は務まりませんので、お断りさせて頂きます。貴賓室でのふしだらな行為は、どうぞお控えくださいませ。この事は一元一句違えずに、国王陛下へと報告させて頂きます。では、失礼いたします」
バーバラは誘った男に断られた事が無かったので、何を言われたのか理解するまでに、暫く時間が掛かったのである。
そして正気を取り戻し、男を捕まえて来る様に命じたが、名も分からない男を連れて来る事は出来なかったのだ。
その後はどんなに探しても、何故か貴賓室の近くを通る男は一人もいなくなり、王女は仕方なく連れて来たお気に入りの近衛と閨を共にするのであった。
ロイズ国王は、隣国のルタオー国王へと苦言を晒す為筆を取り、バーバラ王女の横柄な態度と誤解を改めさせるべきだと手紙を書いた。
しかし帰って来た返答に詫びの言葉はなく、バーバラが望むのであれば、王太子妃として差し出すと記されている。
「ふざけた事を…弱小国家と侮っての返答か。ならば、王女の首を撥ねたとて、文句は言えまい」
「こちらからは、戦争を仕掛けられない事を見越しての返答ですね、陛下。ルタオー国王も、王女の奔放な振る舞いに頭を悩ませているようですし、体よく押し付けられたのでしょう。実際首を撥ねたとしても、多額の慰謝料を請求出来ますし、あちらは痛くも痒くも無いと言ったところでしょうね」
「忌々しい。留学等と言いおって、私を欺いた事に、何の罪の意識も感じておらぬのだぞ。どういう教育を施したら、あの様な王女が誕生するのだ」
「容姿に余程自信がおありの様ですし、甘やかされてお育ちになったのでしょうね。困ったものです」
「仕方が無い。アルフレッドにも伝えておくとしよう。帰国する時は、心しておく様にと」
「畏まりました」
ロイズ国王からの手紙は、直ぐに帝国にいるアルフレッドへと、情報をもたらせた。
思わず顔を顰めてしまったのは、無理もないだろう。
アルフレッドは、頑なにファーストキスを守っている、ロマンチストでもあるのだ。
間違っても、通りすがりの男を閨に誘う王女等に、好意を持つ訳が無いのである。
手紙を読んだ側近たちも、開いた口が塞がらなかった。
「隣国はこの様な王女を、本気で王太子妃にすると思っているのだろうか…」
ダニエルは、信じられない物を見たと言う様な表情をしている。
「厄介だな。孕まれたら、責任を取らされそうだ」
「ルーカス!笑えない冗談は、止めてくれ。自由奔放な王女が産んだ子を、アルフレッド殿下の子として認めろと言うのか。王族の血が途絶えてしまうではないか」
「ルタオー国王は、我が国の血筋等、気にはしていないだろう。王女という身分に相応しい、王太子妃と言う肩書が欲しいだけではないのか」
「確かに…」
ルーカスとダニエルの会話を聞いていたアルフレッドは、大きなため息を付くのであった。
ルーカスとエレインは報告も兼ねて帝国へと向かい、アルフレッドも王太子となって初の公務として、二人に同行したのだった。
言うまでも無いが表向きの話しであり、本音はエレインとの親睦を深める為である。
アルフレッドが留守の間に、バーバラ王女が到着したのだが、迎えが国王夫妻だけだった事で立腹していた。
「私が来たと言うのに、夫となるアルフレッド王太子殿下は、何故出迎えては下さらないのかしら。随分と失礼な対応ですのね」
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「私は、留学生として受け入れて欲しいとルタオー国王から聞いていたのだが、やはり食い違いがあるようだな」
「それは、表向きでしてよ。私は、今夜でも初夜を迎える用意をしておりますの、アルフレッド王太子殿下に合わせてくださいませ。ロイズ陛下とお話をしていても、退屈ですわ」
「ならば、ゆっくりと休んだ後に、ルタオー王国へ帰ると良い。婚約者でもない、まして妃となった訳でもない娘と、アルフレッドが閨を共にする事は許さない。例えルタオー王国の王女であっても、アルフレッドに指一本触れたのならば、その場で首を落とす」
「まあ、随分と野蛮です事。ロイズ陛下がどう思われようと構いませんが、アルフレッド殿下が私を求めるのは必然でしてよ」
「随分と自信がある様だが、何故言い切れるのかね」
「ロイズ陛下もお分かりでしょう。私の美貌は、殿方を狂わせますのよ。でも、私に触れる事を許されるのは、見目の麗しい若い男だけですわ。アルフレッド殿下は、私の好みの容姿をしておりましたもの。姿絵が偽りでないのであれば、問題なく閨を共にして差し上げますわよ。光栄な事ですわね」
「何が光栄だ、阿婆擦れが。誰の子を孕むか分からぬ王女等に、アルフレッドが心を許す訳がないだろう。留学が目的では無いと言うのならば、さっさと荷物を纏めて国へ帰るのだな、不愉快だ」
「アルフレッドが、バーバラ王女に狂わされる事など、ありませんのよ。ルタオー王国では、持て囃されていたのでしょうけれど…貴方程度の娘が、ロイズ王国でも同じ待遇を受けられると思っているのでしたら、間違いでしてよ。本当に、不愉快ですこと」
国王夫妻は踵を返し、バーバラを置いて私室へと戻って行った。
バーバラは、国王夫妻が何故取り合ってくれないのか、気にもしていないようだった。
「お話になりませんわね。誰でも宜しいわ、アルフレッド殿下の元に案内しなさい」
出迎えに参加していた宮仕えたちも、良い感情を向けていない事に、気付かない。
「お言葉ですが、バーバラ王女殿下。アルフレッド王太子殿下は、公務で国外に出ております。貴賓館へご案内致しますので、そちらでお休みください」
「まあ。妃が来ると知っていて、留守にしていると言うの。不愉快なのは、私の方ですわ」
バーバラは、憤慨しながらも案内係に付いて行き、大人しく用意された貴賓室に入って行った。
国王だけではなく王宮の宮仕えたちまでが、バーバラが何を根拠に男を狂わすと言っているのか、理解出来ずにいた。
確かに美しい娘だとは思うのだが、日頃からエレインを見ていた為美女に対しての評価がかなり厳しくなっている事を、誰も気付いていなかったのだった。
それはバーバラも同じであり、母国では右に出る者はいないと言われる程、持て囃されて育って来たのである。
実際に男は皆彼女の虜になり、気に入った者を必ず自分の手中に収めて来た、絶対的自信があったのだ。
故にロイズ国王が何と言おうと、アルフレッドがバーバラを見た瞬間、勝手に虜になり手を出して来ると疑ってもいなかったのである。
ここでバーバラは気付くべきだったのだ、ロイズ国王が一切彼女の美貌に触れなかった事に…
どんな男でも虜にして来たその絶対的自信が、国王だけではなく王宮中の男たちに見向きもされていない事実を、覆い隠してしまっていたのだった。
既に王太子妃になったつもりでいる彼女は、王宮の物は全て自分の物だと勘違いをしている。
肝心のアルフレッドが居ないのであれば、他に遊び相手を見つけようと、見目の良い男を連れて来る様に命じたのだった。
バーバラと共に来た侍女たちは、偶々貴賓館を歩いていた見目の良い男に声を掛け、王女のいる貴賓室へと連れて来たのだ。
「あら。期待はしていなかったのだけれど、遊び相手ならば丁度良いわね。お前、名を名乗る事を許しますわ」
「王宮文官の一人にございます。名乗れるほどの名を持ってはおりませんので、ご容赦くださいませ。何かお困りでしょうか、王女殿下」
「そう。身分の低い男は、乱暴だけれど床上手なのも多いのよね。構わないわ、お前。私を喜ばせる栄誉を、与えてあげるわ。抱き上げてベッドへ連れて行きなさい」
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「そうね。驚き過ぎて、理解出来ないのも分かるわ。お前の様な下賤な男が、触れる事を許されたのですもの。気が変らないうちに、さっさと言われた事をしなさい。くどい男は嫌いなのよ」
文官は不愉快になったのだが、相手は一国の王女である。
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「私には王女殿下のお相手は務まりませんので、お断りさせて頂きます。貴賓室でのふしだらな行為は、どうぞお控えくださいませ。この事は一元一句違えずに、国王陛下へと報告させて頂きます。では、失礼いたします」
バーバラは誘った男に断られた事が無かったので、何を言われたのか理解するまでに、暫く時間が掛かったのである。
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ロイズ国王は、隣国のルタオー国王へと苦言を晒す為筆を取り、バーバラ王女の横柄な態度と誤解を改めさせるべきだと手紙を書いた。
しかし帰って来た返答に詫びの言葉はなく、バーバラが望むのであれば、王太子妃として差し出すと記されている。
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「忌々しい。留学等と言いおって、私を欺いた事に、何の罪の意識も感じておらぬのだぞ。どういう教育を施したら、あの様な王女が誕生するのだ」
「容姿に余程自信がおありの様ですし、甘やかされてお育ちになったのでしょうね。困ったものです」
「仕方が無い。アルフレッドにも伝えておくとしよう。帰国する時は、心しておく様にと」
「畏まりました」
ロイズ国王からの手紙は、直ぐに帝国にいるアルフレッドへと、情報をもたらせた。
思わず顔を顰めてしまったのは、無理もないだろう。
アルフレッドは、頑なにファーストキスを守っている、ロマンチストでもあるのだ。
間違っても、通りすがりの男を閨に誘う王女等に、好意を持つ訳が無いのである。
手紙を読んだ側近たちも、開いた口が塞がらなかった。
「隣国はこの様な王女を、本気で王太子妃にすると思っているのだろうか…」
ダニエルは、信じられない物を見たと言う様な表情をしている。
「厄介だな。孕まれたら、責任を取らされそうだ」
「ルーカス!笑えない冗談は、止めてくれ。自由奔放な王女が産んだ子を、アルフレッド殿下の子として認めろと言うのか。王族の血が途絶えてしまうではないか」
「ルタオー国王は、我が国の血筋等、気にはしていないだろう。王女という身分に相応しい、王太子妃と言う肩書が欲しいだけではないのか」
「確かに…」
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