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残酷な呪い
しおりを挟む「こんなの……ひどい……」
メアリーは両手で口を覆い、静かに泣いていた。
ロドリゲスやローザたちも、悲痛な面持ちで顔を顰め、小さな箱に入れられた『それ』を痛ましげに見つめている。
その中で少女はひとり、小さな箱を抱き無表情で立っていた。
この屋敷に少女が抱える小さな箱が投げ込まれ、そこに丁度通りかかったメアリーが連れてきた六人目のメイドが何事かとそれを確認した瞬間、屋敷に悲鳴が響き渡った。
何事かと、少女はメアリーと共にその場に駆けつけた。
窓ガラスは割れ、廊下にはガラスの破片が飛び散っている。
そこから投げ込まれたであろう小さな箱。
その箱は丁寧にリボンまでかかっていて、ところどころ赤く染まっており、黒ずんでいる部分もある。
遅れてやってきたロドリゲスやローザたちが見守る中、少女はそれを手にしていた。
かすかだが魔力の痕跡がある。
少女は全員が見守る中、リボンを解き、箱の蓋を開けた。
そこに入っていたのは――。
「……お姉さま、その仔……」
「ええ。あの仔ね」
その小さな体は冷たくなりつつあり、この呪いがつい先ほど行われたのだろうことがうかがえた。
少女は泥で汚れたその小さな顔に触れる。小さな体の上には、一枚の紙が入っていた。
「誰がこんな酷いこと……」
「わからないわ」
メアリーはガタガタと震え、とうとうその場に泣き崩れた。
少女は一枚の紙を取り上げ、その文面に眉間を寄せた。
『メアリー・アーヴァインに祝福を』
そう書かれた紙を、少女はギリッと奥歯を噛みしめて黒い闇の炎で消し炭にする。
これは呪いだ。
対象者と関りのある動物を媒体とし、その相手を死に追いやる呪いの類だった。
仔猫の首には、ストロベリーブロンドの長い一本の髪が結び付けられていた。
おそらくそれは、メアリーのモノだろう。
「……少し、席を外すわ」
少女の足元の影が、禍々しく蠢いて彼女を包み込む。
「お姉さま……!」
メアリーが縋るように声を上げた。少女は涙目で床に座り込む彼女を見下ろし、そして自分の長い髪の一房を片手に取る。
少女のその髪が、不自然に切れた。
ぱさっ、と手の平に斬り落とした髪が一房落ち、少女の手の中でその形成を変えていく。
「それを持っていなさい」
言いながら、メアリーの膝元に小指の先ほどの大きさの黒いクリスタルを投げる。
そして少女は、闇の中へと消えていった。
夜の帳が落ち、空は厚い雲で覆われていて月明りもない。デュクスの屋敷周辺は薄気味悪いほどの静寂に包まれる。
その庭園の中に、少女はひとり闇に紛れるように立っていた。
長い黒髪が風になびいて宙を舞う。
俯き加減に花壇を見下ろしていた少女の背後に、フッと誰かが立った。
「――大丈夫か?」
そっと尋ねてきた声に、少女は緩慢に振り返る。
「ロドリゲスたちから聞いた」
「…………」
無言で振り返る。
するとデュクスが息を呑んだ。
少女の漆黒の瞳が、その美しい表情が、怒りに満ちていたからだ。
「人というのは、本当に残酷ね」
少女は静かに、真夜中の湖の水面のごとく怒りに打ち震えていた。
「誰かを呪うために、どうして他を巻き込むのかしら」
「呪い……?」
少女は状況が理解できていないのだろうデュクスへと、ストロベリーブロンドの髪を差し出した。
「もう触れても大丈夫よ。私が、呪いを返してやったわ」
少女は闇の魔女だ。
その名の通り、闇に属する魔女。
呪いを返すことなど造作もない。
「倍返しにしてやったわ」
にっこりと不気味に微笑む少女は、今、まさに『闇の魔女』だった。
きっと他の人間がその少女の微笑みを見たら、その場に崩れ落ちて固まるか、あまりの恐怖と絶望に失神するかのどちらかだろう。
それほどまでに、少女は怒りに身を染めていた。
だがデュクスは、そんな少女を痛ましげに見つめてくる。
青い双眸が、悲し気に歪んでいた。
大きな手のひらが、少女へと差し出される。その節くれだった長い指は、不自然に短くなった少女の髪に触れようとする。
だがそれを、少女は身を引いて拒む。
「……あなたのせいじゃない」
「…………」
デュクスが、小さく囁く。
その声に、少女の肩がわずかに震えた。
「その呪いの標的はメアリーだったんだな?」
彼の問いに、少女は僅かに頷いた。
「……きっと犯人はすぐに見つかる。この国の魔力持ちは少ない。早々に死体が見つかるはずだ」
「その必要はないわ」
空に掛かっていた厚い雲が、徐々に晴れていく。
月明りがふたりを照らしていく中、デュクスは目を見開いた。
「私が、殺してきたから」
少女は血まみれだった。
彼女の纏う黒いドレスはどす黒く濡れ、顔は返り血で汚れている。
「あんな卑劣な呪いをしておいて、命乞いをされたわ。どうしてそんなことができるのかしら? 他人を呪うなら、呪い返される覚悟をするべきなのに」
ギュッ、と拳を握りしめる。
少女の瞳がぐらりと揺らぐ。
その瞬間、ふわりと、甘いコロンの香りに包まれた。
「辛かったな」
デュクスの声が、優しい音が、耳元で落とされた。
彼は自分が汚れるのも気にせず、少女の華奢な身体を抱きしめている。
「あなたにそんなことをさせて、すまなかった」
何故かデュクスは謝ってくる。
少女は抵抗することなく、その次に続く言葉に耳を傾けた。
「どんな理由があろうと、あなたはこんなこと、望んでいなかったのだろう。メアリーのために、してくれたんだろう」
「…………」
「彼女にももっと注意をしておくべきだった。色々と事情があって、彼女は命を狙われている。私がもっと、配慮すべきだった」
デュクスの手が、少女の髪を撫でた。
中途半端に短くなった髪が、その指に触れる。
「――あの子はもう大丈夫よ。私の守りをあげたから」
あの呪いはかなりの憎悪が込められた危険な代物だった。呪いを返す前にメアリーが害される可能性が高く、少女は彼女との別れ際、自らの髪で作った護りの黒いクリスタルを贈ったのだ。
闇の魔女の身体の一部を媒体とした守りは強力だ。
呪いから身を護ることくらいしかできないが、応急処置としては適切だろう。
「あなたがそこまでする必要はなかっただろう」
「…………」
「これは彼女の問題だ。あなたが自分を傷つけてまで、対処することじゃない」
「――冷たいことを言うのね」
そう言ってから、彼女自身、メアリーの兄であるセルジュにそう言われたことを思い出した。
誰かに干渉して何かをするなんて、どうかしている。
闇の魔女は世界に、人に、何かに干渉しない。
どこで何が起こっても、自らの意思で何かすることはない。
それが、どうしてメアリーに対して干渉するようなことをしてしまったのか。
ここ数日、親しくしてくれた彼女に恩を感じたわけではない。
彼女はデュクスの――。
「あの子のところに、行ってあげたらどうなの」
いまだ抱きしめられたままの少女は、ようやくその逞しい胸板を押した。
だが腕は離れるどころか、更に強く抱きしめてくる。
「あなたの守りがあるなら必要ないだろう」
「今頃あの子、怯えているんじゃない? あの子を想うなら、今からでも行くべきよ」
「彼女の元へはハレスを送った。メアリーはその方が良いだろう」
デュクスの言葉に、少女は僅かに目を見開く。
敵に塩を送ったということか。
メアリーの心はハレスにあるのだから、デュクスの行動は正しい。
けれど本当にそれで良いのだろうか。
「私は今、あなたの傍に居たい。これは私の我儘だ」
許してくれ、と彼は誰にともなく呟く。
少女が本気で嫌がれば、デュクスは離れていくだろう。
「…………」
彼からする甘い香りに、少女は瞳を閉じ、とん、と硬い胸板に額を押し付けた。
彼の胸に当てていた手を、そっと彼の背へと回す。
燃え盛る心の奥の業火の炎を鎮めるように、少女は小さく息を吸い込み、長く吐き出した。
こうやって誰かに縋っていないと、身体の奥底に眠る強大な魔力が爆発しそうだった。
いつ何時でも、落ち着いて、冷静でいないといけない。
長い歳月で少女が感情を手放したのは、そのためでもある。
何も知らないようにしたのは、知ろうとしないよう心掛けたのは、自分の心を穏やかに保つためでもあった。
一時の感情に流されてはいけない。
何があろうが、何が起ころうが、誰が何をどう思おうが、闇の魔女には関係のないことだ。
だから、諦めなければならない。
すべての事柄において、最も賢い選択は「諦めること」である。
他人は、世界は、千年の時が過ぎようとも変わらない。
ならば自分が変わるしかない。
すべてを諦めて、放置して、見ないふりをする。
問題の解決など必要ない。
少女が一時の感情で世界に干渉したところで、少女が見ていない知らない場所で、同じことは繰り返される。
それがこの世界だ。
だから少女は、地下牢から逃げなかったのだ。
誰もいない、誰とも接しない、あの小さな空間で、すべてを遮断した。
少女は、闇の魔女であるからこそ、そこに逃げたのだ。
(恋なんかしたのが、間違いだった……)
人としての感情なんていらなかったのに、少女は一時の感情に身を任せてしまった。あれがそもそもの間違いだ。
記憶の中の青年と出会わなければ、少女はデュクスに目覚めさせられた時、ここへは来なかった。
外を選ぼうとは思わなかった。
これは自分の選択ミスだ。
(なのに……)
背中に回した腕が、離せない。
温かい彼の温もりを、手放せない。
(腕輪のせいよ……、これは私の意思じゃない……)
すべてを、この隷属の腕輪のせいにしよう。
彼から離れられないのは、この腕輪のせいだ。自分の意思じゃない。
決して、彼に何かを求めているわけじゃない。
腕輪を言い訳にしなければ。
この心の中にあるどす黒く渦巻くものを鎮めるためにも、逃げなければならない。
そうしなければ――。
黒い闇の中、ひたり、ひたり、と歩み寄ってくる音がする。
すべてを無に還す滅びの気配。
禍々しく円を描き渦巻くその闇が、静かに忍び寄っていた。
明くる日、少女はデュクスと共に城に訪れていた。
クリストフェルの自室で、彼女はデュクスと並んでソファに座り、向かいのソファに座る少年に自分が殺した男のことを聞かせてやった。
今回の件は、あまりにも質が悪い。
そのため皇帝であるクリストフェルの耳にも入れておく必要があると、デュクスがこの場を設けたのだ。
少女が自らの手で殺めたのは、呪いを専門に請け負う魔術師だった。
その男は魔力を持たない者たちから金品を受け取り、呪いたい相手を呪う代行業を密かに営んでおり、表向きは流浪の薬師だった。
「この国でそんな稼業を営むなんて、喧嘩を売られているのかな」
クリストフェルは表面上笑顔だが、その裏側には渦巻く怒りが垣間見えている。
この国では、呪いは禁忌として扱われているのだという。
呪いは魔力持ちではなくても、今回のケースのように代理で実行できるため、主犯の特定が難しく質が悪い。
「まあ十中八九犯人はわかってるけど、証拠がないとな……」
クリストフェルはメアリーと仲の悪いセルジュを疑っているのだろう。
彼等はずっと侯爵家の爵位を争っている。
犯行の動機としても、信ぴょう性が高い。
「ですが、何故今頃になって……?」
デュクスの疑問は尤もだった。
彼等はもう二十年近く争い続けているのだ。
次期当主がメアリーとほぼ決定している今、行動を起こすのは遅すぎるし軽率だ。
これでは自分が犯人です、と公言しているものである。
「捕まらない自信があるんじゃないかな?」
言いながら、クリストフェルは少女へと視線を向ける。
「例えば、姉様と親しくなった、とか」
その言葉に、少女は不愉快を露わにする。
「どうして私と親しくなることで、罪を逃れられるというの」
「だって姉様は僕よりも高い魔力がある。姉様がもしセルジュを弁護したら、僕は手出しができないからね」
そうはいうものの、クリストフェルはその可能性はないものだと確信していた。
少女がセルジュに手を貸す理由がないからだ。
「まあ、あいつは僕より歪んでる思考の持ち主だからね。今回はその逆かもしれない」
「逆?」
少女が思わず尋ねる。
するとクリストフェルは張り付けていた笑顔を解き、真面目な表情で膝の上で頬杖を付いた。
「彼女を亡き者にしたいのは確かだろうけど、今行動を起こす、ってことは姉様へのアピールなのかも。その仔猫というのは、姉様が助けてあげた仔なんでしょう?」
「…………」
「メアリー嬢を狙って、わざわざ姉様が彼女とふたりでいたデュクスの屋敷にそれを人目につくように寄越してきた。本当にメアリー嬢だけを狙ったなら、隠れてコソコソやると思わない?」
クリストフェルの言う通りだった。
呪いなど、人目につくようにかけるものではない。
しかもそれを闇の魔女がいる屋敷に送りつけるなど、自殺行為である。
「神話の真似事をしたいのかな……。迷惑なことこの上ないね」
「――私は、どうやらこの国を出て行った方が良いようね」
少年が言う通り、狙いが少女であるとすれば、これ以上人と関わり合うことは危険だろう。
自分のせいで誰かが傷つくことは、少女の本意ではないのだ。それならば、またあの闇の世界で眠りについた方が良い。
これ以上事を大きくしないためにも、元居た場所に戻るのが適切だろう。
けれどクリストフェルは小さく頭を左右に振った。
「その必要はないよ。もう起きてしまったことは取り返しがつかないし、姉様がわるいわけじゃない。こんなバカげた悪戯をした悪い子は、ちゃんとお仕置きをしないといけないでしょう?」
子供のように無邪気に言いながらも、クリストフェルの目は笑っていなかった。
「僕の大切な姉様を、そしてこの国の民を脅かすようなことをする悪い子は、しっかり懲らしめないとね」
恐らく主犯が捕まった時、ただでは死なせてはもらえないだろう。
クリストフェルは報復をする気満々だ。
そんなこと意味はないのに、と思いかけて、少女は目の前で静かに怒りを抑えている少年の姿に、昨晩の自分を重ねた。
「――そう……」
少女とは違い、クリストフェルは多くの人と接して生き、国の頂点に君臨している。
彼は魔力を持っているからこそ、いざという時に立ち上がろうとしている。
誰かのために怒れることに何の柵のない彼が、少しだけ羨ましい。
「今回の件ね、僕はメアリー嬢には呪いがかかってしまって、寝込んでいると触れ回るのが良いと思うんだ。姉様はその場にいたけど、何もしなかった。術者は僕が手を下した。そしてメアリー嬢には僕の守りの力を授けて呪いの進行を阻止していると思わせて、様子を見たいんだ」
闇の魔女はメアリーの生命に興味がない。
そう相手に思わせることで、次のアクションを起こさせる魂胆だ。
「姉様に危険が及ばないようにするから」
「お気遣いは結構よ」
少女はこれ以上、この件に関わるつもりはなかった。
闇の魔女を狙ってるのであれば、それは少女の問題であり、彼等は関係ない。
彼等と協力して何かをするつもりは毛頭なかった。
「姉様……」
「何かあればあなたの国での出来事だから報せはするけど、あなたの手は借りないわ」
だからお前も好きにしたらいい。
そう言外に告げると、クリストフェルは静かに頷いた。
「わかったよ。姉様の意思を尊重する。それが姉様の選択なら、僕は何も言わない。でも、僕は僕で好きにするね」
フッ、と少年は息で笑う。
その表情はどこか大人びていて、普段の子どもっぽさはなかった。
初めて彼の内面を垣間見た気がした。
「ただ、気を付けて。目的が分からない以上、何かしら危険はつきものだ。人ってね、短い生しか生きられない分、僕たちよりも一生懸命に生きてるから信じられないことをするんだ。思っている以上に厄介だよ」
「肝に銘じておくわ」
クリストフェルの忠告を有難く受け取り、少女は終始黙っていたデュクスと共に部屋を後にした。
「それにしても、呪いね……」
少女たちが出て行った部屋で、クリストフェルは小さく呟く。
「敢えて闇の魔術を使われるなんて、本当に馬鹿にされたものだよ、姉様……」
紫色の瞳が、スッと眇められる。
感情の見えないその冷たい眼差しは、どこか宙を睨みつけていた。
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