16 / 260
人間の生け花
しおりを挟む
「離してよー! ケンを離してってば!」
かろうじて俺の頭部にくっついている耳にアリシアの声が聞こえる。
俺が噛み砕かれている間、必死で攻撃してくれていたんだな。
ウルフはアリシアの方を向き直り、
「次はお前だ」
そして、俺の耳にアリシアの悲鳴だけが延々と聞こえてきた。
耳を塞ぎたくなる様な叫び声が容赦なく耳を撫でる。
目でその様子を見なくてもアリシアの感じている痛みが伝わってくる。
アリシアの姿を見なくても彼女の体がどんな状態なのかわかる。
その叫び声が凄惨な処刑の様相を俺の脳内に描いた。
ベチャっ。
しばらくすると俺の背後の壁に果物の様なものがぶつかった様な音がした。
鈍い音の発生源はアリシアだった。
俺は必死で手を動かしてアリシアを揺すった。
だがアリシアは動かない。
アリシアの服はあちこち傷んで綻んでいる。
綿棒でできた服は血をたっぷり吸い込んで赤いドレスの様になった。
「遊びは終わりだ。殺す」
ウルフは俺の姿に戻ってこちらに近づいてきた。
その時、俺の中にいくつかの疑問が生まれた。
こいつは俺を食い殺さなかった。アリシアも瀕死だがまだギリギリ死んでいない。
どうしてこいつは俺たちにトドメを刺さない?
こいつはわざわざタイラーに変身して罠にはめる様にして俺たちを襲った。
どうしてこいつは回りくどい方法で俺たちを殺そうとした?
これだけ実力差があるのなら、そんなことしなくても有無を言わさず皆殺しにできる。
心臓が跳ね上がる。暗い谷底に、僅かな陽の光が届いた。
「お前は人間の生花にしてやる」
ウルフは手にした刃物で俺を切り刻もうとしてくる。
(思った通りだ!)
俺は上体を起こし、何とか片膝をついた姿勢にした。
ウルフの右の瞳をしっかりと見つめる。
「動けない体が動く」
『パワーワードを感知しました。ケンの能力が向上します』
そして、俺は動かない右足を、体の構造を全て無視して動かした。
さらに骨が噛み砕かれて粉砕骨折している右手を何事もなかったかの様に動かした。
ほつれた体から繰り出された攻撃は正確にウルフの右目を貫いた。
「ぐああああ!」
ウルフは右目を失い、身をよじる。突然の攻撃に怯み、本来の狼の姿に戻る。
「お前はわざわざ俺の仲間に変身して、俺たちを襲った。
ただ俺たちを襲いたいだけならタイラーの姿で一人ずつ誘いだした方が手っ取り早い。
お前の狙いはパワーワードだ。
狼男討伐の依頼はお前が人間の姿になって出したんだろ?
この依頼はお前の八百長だ」
ウルフは肌を震わせて痙攣している。
ウルフの右半身にある十二の瞳からは同じ様に血が流れている。
「狼の姿のお前は俺から水の斬撃を食らった後、俺に変身した。
そして、その状態で口から血を吐いた。
ということはお前の狼の姿と人間の姿の時の怪我の状態はリンクしているということだ。
お前の体は武器であり同時に弱点でもある」
「だから俺が人間に変身するのを待ってから右目を突いたのか?」
ウルフの右目は一刺しで十二もの傷を負った。
十二ある右目は全て同じ様に同じ傷を負っている。
人間の姿で食らった傷が十二倍になったのだ。
狼は通常犬並みに鼻がいい。
だがウルフは不必要なほどたくさんの目がある。
ということは鼻があまり良くないのだろう。
ウルフの弱点はむき出しになった目だ。
「そうだ。お前が人間の姿でトドメを刺すために近づいてくることは予想できた。
お前は必ず獲物を半殺しにしてから嬲る。
狼の姿では『人間の生花』、『人間の刺身』といった複雑な行動をとることができないからな」
ウルフは後ずさる。目を攻撃されて大きく怯んでいる。
「どうやって俺の目を突いた? 武器なんて持っていたのか?」
俺はポケットから取り出した綿棒を構える。
「パワーワード使いだぜ? 俺の身の回りのものは全て武器だ!
俺の能力は水を使いこなすこと! それは知っているよな!
今度はお前が狩られる番だっ!」
俺は飛び上がり、空気中の水分を綿棒にエンチャントさせた。そして、その武器を振りかぶる。
「くそっ!」
悪態をつくウルフ。
俺は周囲にぶちまけられた血中の水分をありったけかき集めてウルフの足止めをした。
「な、何だ? 足止め?」
俺はすぐにアリシアの方を向いて、
「アリシア! 激痛で絶対に動かない体をすぐに動かせ! 逃げるぞ!」
続いて、タイラーの方を向いて、
「タイラー! 椅子に座ったままの状態で走れ! 座りながら走れ!」
『パワーワードを感知しました。ケン、アリシア、タイラーの能力が向上します』
そして、アリシアが起き上がり、タイラーは椅子に座ったままの状態で立ち上がった。
自分で言っておいて俺は目を疑った。
アリシアはともかく、タイラーの状態は異常だ。座ったまま立っているのだ。
タイラーは椅子に縛り付けられほとんど足を動かせない。
だが、その状態で足の関節が大きく外れ人間のものとは思えない様な形に変化した。
タイラーの上半身は椅子に座った普通の状態だが、足はイかれているとしか思えない。
ペンギンがちょこちょこ歩く姿を想像できるだろうか?
タイラーの状態はあの状態に似ている。
完全に人体の構造を無視しし、足がパースの狂った漫画の様に伸びているのだ。
さっきまでは両足がぴったり地面に着いていた様な状態だった。
だが、今は座ったままの姿勢で両足だけ異様に伸びている。
『座ったまま立て』を実行するならこういう状態になるのか。
「行くぞ!」
そして、俺たちは無我夢中で走った。
一目散に走った。
一生で一番必死で走った。
足の感覚も痛みも消えていた。
脳内に大量に放出された快楽物質が痛みも疲労も消してくれたのだ。
しばらく走った後、
「ここまでくればもう大丈夫だろ」
俺たちは木陰でぐったりと休んでいる。
木にもたれかかっている俺に、
「お前のせいだ! お前がみんなを危険に晒したんだ!」
と、椅子から解放されたタイラー。
「ちょっと、やめなよ。今はそれどころじゃないよ」
「アリシア。怪我の治療をしてほしい。
今は俺の力で、大量の血液を無理やり体内に閉じ込めているだけだ」
俺は自分の傷口を見た。大きくえぐれた傷口には血が皮膚の様に大人しく佇んでいる。
溢れることも流れることもなくまるで、凪の中の海の様だ。
もちろん俺の能力で一度出た血を無理やり体内にとどめている。
本当だったら出血多量で死んでいる。
「でも、どうやって? 私に治療なんてできない」
「お前の炎を操る力を使ってくれ。空気中の酸素を炎を出さずに燃やしてくれ」
「わかったやってみる」
アリシアの周囲が少し暖かくなった様な気がした。
「今、お前の周りには熱エネルギーだけがある状態だ。それで俺の怪我を焼いてくれ、火傷も痛みもない様に」
「わかった」
治療を終えた俺たちは、パワーワードなしでも普通に歩けるまでになった。
そして、治療を終えたタイラーは俺のことを思いっきり殴り飛ばした。
かろうじて俺の頭部にくっついている耳にアリシアの声が聞こえる。
俺が噛み砕かれている間、必死で攻撃してくれていたんだな。
ウルフはアリシアの方を向き直り、
「次はお前だ」
そして、俺の耳にアリシアの悲鳴だけが延々と聞こえてきた。
耳を塞ぎたくなる様な叫び声が容赦なく耳を撫でる。
目でその様子を見なくてもアリシアの感じている痛みが伝わってくる。
アリシアの姿を見なくても彼女の体がどんな状態なのかわかる。
その叫び声が凄惨な処刑の様相を俺の脳内に描いた。
ベチャっ。
しばらくすると俺の背後の壁に果物の様なものがぶつかった様な音がした。
鈍い音の発生源はアリシアだった。
俺は必死で手を動かしてアリシアを揺すった。
だがアリシアは動かない。
アリシアの服はあちこち傷んで綻んでいる。
綿棒でできた服は血をたっぷり吸い込んで赤いドレスの様になった。
「遊びは終わりだ。殺す」
ウルフは俺の姿に戻ってこちらに近づいてきた。
その時、俺の中にいくつかの疑問が生まれた。
こいつは俺を食い殺さなかった。アリシアも瀕死だがまだギリギリ死んでいない。
どうしてこいつは俺たちにトドメを刺さない?
こいつはわざわざタイラーに変身して罠にはめる様にして俺たちを襲った。
どうしてこいつは回りくどい方法で俺たちを殺そうとした?
これだけ実力差があるのなら、そんなことしなくても有無を言わさず皆殺しにできる。
心臓が跳ね上がる。暗い谷底に、僅かな陽の光が届いた。
「お前は人間の生花にしてやる」
ウルフは手にした刃物で俺を切り刻もうとしてくる。
(思った通りだ!)
俺は上体を起こし、何とか片膝をついた姿勢にした。
ウルフの右の瞳をしっかりと見つめる。
「動けない体が動く」
『パワーワードを感知しました。ケンの能力が向上します』
そして、俺は動かない右足を、体の構造を全て無視して動かした。
さらに骨が噛み砕かれて粉砕骨折している右手を何事もなかったかの様に動かした。
ほつれた体から繰り出された攻撃は正確にウルフの右目を貫いた。
「ぐああああ!」
ウルフは右目を失い、身をよじる。突然の攻撃に怯み、本来の狼の姿に戻る。
「お前はわざわざ俺の仲間に変身して、俺たちを襲った。
ただ俺たちを襲いたいだけならタイラーの姿で一人ずつ誘いだした方が手っ取り早い。
お前の狙いはパワーワードだ。
狼男討伐の依頼はお前が人間の姿になって出したんだろ?
この依頼はお前の八百長だ」
ウルフは肌を震わせて痙攣している。
ウルフの右半身にある十二の瞳からは同じ様に血が流れている。
「狼の姿のお前は俺から水の斬撃を食らった後、俺に変身した。
そして、その状態で口から血を吐いた。
ということはお前の狼の姿と人間の姿の時の怪我の状態はリンクしているということだ。
お前の体は武器であり同時に弱点でもある」
「だから俺が人間に変身するのを待ってから右目を突いたのか?」
ウルフの右目は一刺しで十二もの傷を負った。
十二ある右目は全て同じ様に同じ傷を負っている。
人間の姿で食らった傷が十二倍になったのだ。
狼は通常犬並みに鼻がいい。
だがウルフは不必要なほどたくさんの目がある。
ということは鼻があまり良くないのだろう。
ウルフの弱点はむき出しになった目だ。
「そうだ。お前が人間の姿でトドメを刺すために近づいてくることは予想できた。
お前は必ず獲物を半殺しにしてから嬲る。
狼の姿では『人間の生花』、『人間の刺身』といった複雑な行動をとることができないからな」
ウルフは後ずさる。目を攻撃されて大きく怯んでいる。
「どうやって俺の目を突いた? 武器なんて持っていたのか?」
俺はポケットから取り出した綿棒を構える。
「パワーワード使いだぜ? 俺の身の回りのものは全て武器だ!
俺の能力は水を使いこなすこと! それは知っているよな!
今度はお前が狩られる番だっ!」
俺は飛び上がり、空気中の水分を綿棒にエンチャントさせた。そして、その武器を振りかぶる。
「くそっ!」
悪態をつくウルフ。
俺は周囲にぶちまけられた血中の水分をありったけかき集めてウルフの足止めをした。
「な、何だ? 足止め?」
俺はすぐにアリシアの方を向いて、
「アリシア! 激痛で絶対に動かない体をすぐに動かせ! 逃げるぞ!」
続いて、タイラーの方を向いて、
「タイラー! 椅子に座ったままの状態で走れ! 座りながら走れ!」
『パワーワードを感知しました。ケン、アリシア、タイラーの能力が向上します』
そして、アリシアが起き上がり、タイラーは椅子に座ったままの状態で立ち上がった。
自分で言っておいて俺は目を疑った。
アリシアはともかく、タイラーの状態は異常だ。座ったまま立っているのだ。
タイラーは椅子に縛り付けられほとんど足を動かせない。
だが、その状態で足の関節が大きく外れ人間のものとは思えない様な形に変化した。
タイラーの上半身は椅子に座った普通の状態だが、足はイかれているとしか思えない。
ペンギンがちょこちょこ歩く姿を想像できるだろうか?
タイラーの状態はあの状態に似ている。
完全に人体の構造を無視しし、足がパースの狂った漫画の様に伸びているのだ。
さっきまでは両足がぴったり地面に着いていた様な状態だった。
だが、今は座ったままの姿勢で両足だけ異様に伸びている。
『座ったまま立て』を実行するならこういう状態になるのか。
「行くぞ!」
そして、俺たちは無我夢中で走った。
一目散に走った。
一生で一番必死で走った。
足の感覚も痛みも消えていた。
脳内に大量に放出された快楽物質が痛みも疲労も消してくれたのだ。
しばらく走った後、
「ここまでくればもう大丈夫だろ」
俺たちは木陰でぐったりと休んでいる。
木にもたれかかっている俺に、
「お前のせいだ! お前がみんなを危険に晒したんだ!」
と、椅子から解放されたタイラー。
「ちょっと、やめなよ。今はそれどころじゃないよ」
「アリシア。怪我の治療をしてほしい。
今は俺の力で、大量の血液を無理やり体内に閉じ込めているだけだ」
俺は自分の傷口を見た。大きくえぐれた傷口には血が皮膚の様に大人しく佇んでいる。
溢れることも流れることもなくまるで、凪の中の海の様だ。
もちろん俺の能力で一度出た血を無理やり体内にとどめている。
本当だったら出血多量で死んでいる。
「でも、どうやって? 私に治療なんてできない」
「お前の炎を操る力を使ってくれ。空気中の酸素を炎を出さずに燃やしてくれ」
「わかったやってみる」
アリシアの周囲が少し暖かくなった様な気がした。
「今、お前の周りには熱エネルギーだけがある状態だ。それで俺の怪我を焼いてくれ、火傷も痛みもない様に」
「わかった」
治療を終えた俺たちは、パワーワードなしでも普通に歩けるまでになった。
そして、治療を終えたタイラーは俺のことを思いっきり殴り飛ばした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる