悪役令嬢の味方をしたら追放されました

神崎 ルナ

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23.魔の森②

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それからの数日間は、周辺国の情勢や一般常識を教えて貰いながら過ぎていった。


「うん。だいだいこんなものかな。流石に俺も年単位で面倒みる気はないしね」

「ひどいです。師匠」

「だからその呼び方は止めなさい」

いつものルーティンをこなしていると、明かり取りの小窓から鳩が飛び込んできた。


ラインにはトレニア国に友人がいるらしく、時おりこうして伝書鳩が飛んで来る。

(最初に見たときは何事!? って思ったけどね)


だってここは魔の森。

魔物が跋扈ばっこしているこの森へこんな小さな鳩が入って、無事でいられる訳がない。


(ラインも魔法使いなんだから、魔導具使えばいいのに)


少し値が張るけど、そういった魔導具は大きな街へ行けば購入することができる。

ちなみに魔導具はその名のとおり、魔力を持つ者しか扱うことができない。


(何か訳でもあるのかな)


「どうしたんですか?」

鳩に付けられていた書き付けをぐしゃり、と握り潰したラインにそう聞くと、


「ああ。別に何も――そうだね。頼みたいことがあるんだけど、いいかな?」

「え、イヤです」

反射的に断ると、


「ちょ、まだ何も言ってないんだけど」

「見てれば分かります。今、その紙ぐしゃぐしゃにしたじゃないですか。そのすぐ後じゃ、どう考えても厄介事じゃないですか」


「おや、勘がいいね」

「だから絶対にお断りしますっ」


ぎっ、と睨み付けると、ラインはふむ、と小首を傾げた。

「銀貨三枚」

「お断りです」

「うーん、じゃあ昨日の夜出した鶏肉のスープを鍋一杯分つけようか」


「……食べ物じゃ、つられませんからっ!!」

「今、随分と間があったようだけど」

そう言うとラインは布袋を取り出した。


「それじゃあこの袋にできる限りたくさん、お弁当詰めてあげるよ」

「それって」

「収納の魔法が掛かった魔導具マジック・バッグ。結構するけど、今回の報酬がわりにあげるよ」


「どのくらい入るんですか?」

「この小屋くらいなら入るかな」

(凄いっ!!)

思わず身を乗り出すと、


「悪いけど、そんなにいっぱいは作れないからね。お弁当」


と言われてしまった。



(ちゃうねん。そこに食い付いたんじゃないんや。……お弁当は嬉しいけど)


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