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柔らかくて温かい颯太の唇に触れた途端、燃えるような激情が体中をすごい速さで駆け巡る。下半身がドクッと大きく脈打ち、即座に反応を示した。
「……ふ……、」
一気に呼吸が上がり、もう何も考えられない。そのまま颯太のうなじに手を当て引き寄せ、もう片方の手を颯太の腰に回す。
あぁ、颯太……っ、そうた……っ!
「……っ、」
長い間抑え続けてきた欲望の暴走するままに、何度も何度も角度を変えながら颯太の唇を味わう。颯太は強張ったまま、だけど抵抗する様子は全くない。黙って俺にされるがままに、少し震えながらも大人しく身を任せている。許されているのだと都合のいいように受け取った俺は、そのまま颯太の体を強く抱き寄せ夢中でその口内に舌を入れる。
「…んっ」
明らかに体をビクッと硬直させると、か弱い声を漏らす颯太。それでも俺を拒むことなく、必死で受け入れようとしてふるふると唇の力を緩めながら、小刻みに震える体を預けてくる。
あぁ、もうこのまま、ここで……!
俺は完全に我を忘れてがむしゃらに抱き寄せ、愛しい颯太の体温を感じ、その舌を引き出して自分の舌を激しく絡め熱をぶつけた。好きだ、好きだよ、颯太……!拒まないなら、もう…………!俺は無我夢中で颯太に体重をかけ、そのまま押し倒そうとした。
「……っ!ふ、……ん、…んんっ!んんっ!!」
ずっとされるがままに大人しくしていた颯太が、突然俺の胸を拳でドンドンと強く叩いてきた。
「…………っ!……っ?!」
は!!
俺はようやく我に返って、勢いよく颯太の体からガバッと離れた。
「……はぁ、…はぁ、…はぁ……」
「………………そっ、……」
颯太ははぁはぁと呼吸を繰り返しながら、真っ赤な顔で俺を見ている。目元がぼんやりしている。
し、……しまっ……た…………。
しまった…………!!
全身の血の気がザァーッと音を立てて引いていく。や、やってしまった……。俺は、俺は、いいい一体ななな何をここここここんな
「……いつ、き」
「へぅ!!ちっ!ちがっ!ごっ!ごめ、」
何か……何か言い訳を……!二人の仲が壊れずに済む、な、何かいいい言い訳を……!
回らない頭をどうにか必死で回転させようとする俺を尻目に、潤んだ瞳で頬を紅潮させたままの颯太が言った。
「…もう…、公園だよ、ここ…」
「…………こっ、」
…………え?そこ?
ここが公園だからって、……そこだけ?問題は。
そのことにまず驚いた俺だが、再びハッとし、慌てて周囲をブンブンと見回す。……よ、よかったぁ……。人っ子ひとりいない……。少し奥まったところにある公園だからか、目に付くところには誰もいなかった。あ、焦ったぁ…。
俺は改めて颯太の方を見る。…颯太も俺をじっと見ている。
「………………。…え、っと……ですね、……その……」
「……。」
「………………ごめん」
「……。」
……な、……何かイッテヨ……。
体中から汗が噴き出す。マジでどうかしてた。やってしまった。なんか、勝手に、……颯太も俺と同じ気持ちでいてくれてるような気がしたんだ……。なんでだ?
いやだって、颯太のやつ、さっきなんか……、そんな雰囲気じゃなかったか?違った?俺の、都合の良い思い込み……?
「……ごめんって、……なに?」
「っ?!……へっ?!……え、や、……えー…っとぉ…」
何故か少しふてくされたような顔で俺をじっと見つめる颯太。な、なんで?何て言ったらいいの…?オシエテ……
「どういう意味のごめんなの?それ」
「ひえ?え…、や、だって……その、なんか……き、急に、こん、こんな……」
冷や汗が背中を滝のように流れる。さっきからものすごくしどろもどろで完全に不審者だ。ヤバい。落ち着け。
「……………………っ」
……ダメだ。何を言っても裏目に出そうで怖くて言葉が出ない。でも颯太は無言で崖っぷちまで追い込んでくるかのようにじっ…と俺を見つめたまま、“ごめん”の意味を問いただしてくる。
俺は泣きたくなってきた。嫌われたくない。嫌われたくない……。何て答えれば……。まだ元どおりの幼なじみでいられる道って残ってるのか……?
何も思い浮かばない真っ白な頭をぐるぐる回転させていると、颯太が口を開いた。
「……軽い気持ちで、弾みでこんなことしちゃってごめんってこと?」
「はっ?!ちげーよ!」
あ。
反射的に全力で否定してしまった。颯太は俺の返事を聞くとますます頬を染める。
「……じゃあ、なに?今のキス。……言ってよ、樹。…お願い。……きっと、悪いようには、ならないから」
「……っ、」
困ったように、祈るように、切なげに瞳を潤ませながら、颯太は甘い声を震わせて言った。
……いくら俺がバカでも、さすがにもう、分かる。
「……好き、だよ、…颯太。……俺はずっと、お前のことだけが、…大好きなんだ」
「…………っ」
あぁ、ついに言ってしまった……。次は俺が祈る番だ。自分の鼓動を聞きながら、俺は颯太の返事を待った。
「………………嬉しい」
「………………へっ?」
颯太は天使のような微笑みを浮かべて俺を見つめたまま、涙を一粒ポロリと零した。
「……ふ……、」
一気に呼吸が上がり、もう何も考えられない。そのまま颯太のうなじに手を当て引き寄せ、もう片方の手を颯太の腰に回す。
あぁ、颯太……っ、そうた……っ!
「……っ、」
長い間抑え続けてきた欲望の暴走するままに、何度も何度も角度を変えながら颯太の唇を味わう。颯太は強張ったまま、だけど抵抗する様子は全くない。黙って俺にされるがままに、少し震えながらも大人しく身を任せている。許されているのだと都合のいいように受け取った俺は、そのまま颯太の体を強く抱き寄せ夢中でその口内に舌を入れる。
「…んっ」
明らかに体をビクッと硬直させると、か弱い声を漏らす颯太。それでも俺を拒むことなく、必死で受け入れようとしてふるふると唇の力を緩めながら、小刻みに震える体を預けてくる。
あぁ、もうこのまま、ここで……!
俺は完全に我を忘れてがむしゃらに抱き寄せ、愛しい颯太の体温を感じ、その舌を引き出して自分の舌を激しく絡め熱をぶつけた。好きだ、好きだよ、颯太……!拒まないなら、もう…………!俺は無我夢中で颯太に体重をかけ、そのまま押し倒そうとした。
「……っ!ふ、……ん、…んんっ!んんっ!!」
ずっとされるがままに大人しくしていた颯太が、突然俺の胸を拳でドンドンと強く叩いてきた。
「…………っ!……っ?!」
は!!
俺はようやく我に返って、勢いよく颯太の体からガバッと離れた。
「……はぁ、…はぁ、…はぁ……」
「………………そっ、……」
颯太ははぁはぁと呼吸を繰り返しながら、真っ赤な顔で俺を見ている。目元がぼんやりしている。
し、……しまっ……た…………。
しまった…………!!
全身の血の気がザァーッと音を立てて引いていく。や、やってしまった……。俺は、俺は、いいい一体ななな何をここここここんな
「……いつ、き」
「へぅ!!ちっ!ちがっ!ごっ!ごめ、」
何か……何か言い訳を……!二人の仲が壊れずに済む、な、何かいいい言い訳を……!
回らない頭をどうにか必死で回転させようとする俺を尻目に、潤んだ瞳で頬を紅潮させたままの颯太が言った。
「…もう…、公園だよ、ここ…」
「…………こっ、」
…………え?そこ?
ここが公園だからって、……そこだけ?問題は。
そのことにまず驚いた俺だが、再びハッとし、慌てて周囲をブンブンと見回す。……よ、よかったぁ……。人っ子ひとりいない……。少し奥まったところにある公園だからか、目に付くところには誰もいなかった。あ、焦ったぁ…。
俺は改めて颯太の方を見る。…颯太も俺をじっと見ている。
「………………。…え、っと……ですね、……その……」
「……。」
「………………ごめん」
「……。」
……な、……何かイッテヨ……。
体中から汗が噴き出す。マジでどうかしてた。やってしまった。なんか、勝手に、……颯太も俺と同じ気持ちでいてくれてるような気がしたんだ……。なんでだ?
いやだって、颯太のやつ、さっきなんか……、そんな雰囲気じゃなかったか?違った?俺の、都合の良い思い込み……?
「……ごめんって、……なに?」
「っ?!……へっ?!……え、や、……えー…っとぉ…」
何故か少しふてくされたような顔で俺をじっと見つめる颯太。な、なんで?何て言ったらいいの…?オシエテ……
「どういう意味のごめんなの?それ」
「ひえ?え…、や、だって……その、なんか……き、急に、こん、こんな……」
冷や汗が背中を滝のように流れる。さっきからものすごくしどろもどろで完全に不審者だ。ヤバい。落ち着け。
「……………………っ」
……ダメだ。何を言っても裏目に出そうで怖くて言葉が出ない。でも颯太は無言で崖っぷちまで追い込んでくるかのようにじっ…と俺を見つめたまま、“ごめん”の意味を問いただしてくる。
俺は泣きたくなってきた。嫌われたくない。嫌われたくない……。何て答えれば……。まだ元どおりの幼なじみでいられる道って残ってるのか……?
何も思い浮かばない真っ白な頭をぐるぐる回転させていると、颯太が口を開いた。
「……軽い気持ちで、弾みでこんなことしちゃってごめんってこと?」
「はっ?!ちげーよ!」
あ。
反射的に全力で否定してしまった。颯太は俺の返事を聞くとますます頬を染める。
「……じゃあ、なに?今のキス。……言ってよ、樹。…お願い。……きっと、悪いようには、ならないから」
「……っ、」
困ったように、祈るように、切なげに瞳を潤ませながら、颯太は甘い声を震わせて言った。
……いくら俺がバカでも、さすがにもう、分かる。
「……好き、だよ、…颯太。……俺はずっと、お前のことだけが、…大好きなんだ」
「…………っ」
あぁ、ついに言ってしまった……。次は俺が祈る番だ。自分の鼓動を聞きながら、俺は颯太の返事を待った。
「………………嬉しい」
「………………へっ?」
颯太は天使のような微笑みを浮かべて俺を見つめたまま、涙を一粒ポロリと零した。
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