短編詰め合わせ

ナギ

文字の大きさ
38 / 49

限りなくへこむ真実は

しおりを挟む
悪役令嬢→転生者「あれっ、私……乙女げーの中にいる? ぎゃー!王子騎士尊い…(おがむ」
くさってる。
おがみつつ、私このままだと追放エンドじゃん!ということでそれを逃れるべくがんばろうとして斜め下。
ひとまず覚えている限りの内容をかきだしていくと、ふと気づいたことがあり。

みたいな。




 私は気付いた。
 そう、私の顔のこの作りは――あのキャラに似ている!
 どうあっても主人公とルートの開けなかった、あのキャラに!
 そう思って、彼が本当に存在しているのか貴族年鑑を調べたがいない。
 あきらかにいない。
 もし、もしあのキャラが悪役令嬢である私が変装した姿であるなら、ルートが開けないのも道理。
 だって、女だもの。
 けど、なんだって男装してあんなことをしていたのか。
 作中ではそう、彼いつの間にか消えていた。いつからか存在感がなかった。
 正直、彼の傍にいたならば、エンディングスチルにいてもおかしくない立場であったのに、だ。
 つまり、それは――追放されたから、傍にいなかったということ。
「ヴェル君は、私って、こと?」
 え、でもなんで?
 たしか彼は、作中で主人公ちゃんに色々いってた。
 嫌がらせまではいわないけど嫌味は言ってた。
 そのままじゃふさわしくないって。メインキャラである王子に助けられた主人公ちゃんに。
 今思えばアレは嫌味なのか、心配してなのか。
 文字だけじゃ、わからないものね。
 そもそも、何故、男装して魔獣狩りに混じっていたのか。
 しかもかなり前から活動してないと、あんな風に一緒にいれないはず。
「……なんで、混ざったのかな……うーん。でも、情報集めには必須、よね」
 私は唸りながら自分の胸をみる。ぺったんこだ。余裕で男装できる。
 よし。
 やろう。
 魔獣狩りに混ざるのは年に数度ある試験に合格するだけでいい。
 それから、チームを作るなりなんなりは自由なのだから。
 幸い、私には人より恵まれた魔力が渦巻いている。そこそこの魔獣に遅れは取らないわ。
「けど、本当になんで男装……悪役令嬢なのに、みんなを助けてたのかなぁ」
 それはその時になってみたら、わかるのかな。
 ひとまず、準備をしなくては。
 まずは試験にうからなきゃ!
「……まって、ちょっと待って、ということは!」
 ということは!
 鬼畜王子×ツンデレヴェル君がなりたたない!
「あっ……なにこの絶望感……うそ……だって私、ツンデレ無理……」
 そもそも私はあの王子と仲良くなりたいと思っていないのだけれど。
「あっ、やだ何この真実限りなくへこむ……」
 知りたくない真実だった……と私はうなだれる。
 うっ、かなしい。うっ。





男装してうまく魔獣狩りできるようになって。
ちょっとぴんちのときにイケメン騎士に助けられ仲良くなり。
主人公ちゃんが現れた学園で、生徒会ちっくなのがまわらなくなったはずが、イケメン騎士が悪役男装令嬢にあったことで
骨抜きにならずルートから逸れ。
俺は男のアイツになんでこんなにどきどきしてるんだとかいう鉄板
途中でもちろんばれる。

もうちょっとまとめたら形にできそうな気がする。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

処理中です...