短編詰め合わせ

だれがあねうえころしたか

ちゃんとした話にはなってません
ストーリーメモ。
かくかどうかはわからない。






姉上が死んだ
めでたい席で毒を盛られて
それは姉上と第二王子の婚約を祝う席で
仲の良いものが集ったところで
姉上と一緒にいたのは
第二王子、その親友、他国の王子、姉上の親友、そして第一王子
僕は犯人を許さない
姉上は、僕に呪いと祈りを残した
あなたはいきて
そして、気づかないで
僕はその祈りを手折り、犯人を捜す

僕の家は、筆頭貴族
国の重臣
ゆえに、命を狙われる事は多く
あなたはいきて、とはどういうことか
気付かないで、とはなにか
気付かないで、とは、きっと
姉上を殺した犯人が誰か、だろう

動機は全員にある
第二王子は、他に好きな相手がいて姉上が邪魔だった
親友は、姉上を妬んでいた
他国の王子は、筆頭貴族の娘が王家に嫁ぎ、国力のたかまりをふせぐため
姉上の親友は第二王子に懸想していけ
第一王子は継承権の優位性のため
どれもこれもひとのいのちを奪うにはくだらないことだ

ひとりずつ、問い詰めていく
だれもかからない

第二王子は確かに他に想い人がいたが、それは側室として迎えるつもりだったという
その相手もそれでよいと言っていた
けれどそれは姉上に対して失礼ではないか
第二王子はいう
命をとるほどのことではない。とったとしても、別の物をあてがわれるのなら、誰であっても同じだと

第二王子の親友は妬んでいた
姉上を
彼はなにもせずとも第二王子の傍らに立てる姉上を妬んでいた
美しさしかとりえのない、そんな女が
第二王子の傍に立つことが許せなかったと言う
男の嫉妬は、見苦しい。その感情を深くは問い詰めはしないが、見苦しかった
こいつも、ちがう

他国の王子は、筆頭貴族と王族の結びつきを危ぶんでいた
けれど、そんなものは殺したくらいではどうにもならない
それを知っている
そして、そいつは笑う
お前は何も見えていないねと
なんだ、何が見えて、いないのか

姉上の親友は第二王子に懸想していた
けれど、命を奪うような、そこまでではない
親友はやはり、親友だ
彼女はすでに折り合いをつけていたらしい
報われることがないことも、しっていたから

第一王子は、自らの継承権のため
第二王子が姉上と婚約すると、貴族のバランスが第二王子に偏る
それはわかっている
だから僕は、貴方の側についたのに、それでも足りなかったのか
足りないと、第一王子は言う
そして自分ではないと
彼女を殺せば、君が私を憎むからと
なにより、王になることを望むこの人が、俺を失うようなことは、しない
この人はちがう
そして第一王子は、あの時もうひとり、いたよと言うのだ

あの時もう一人いたという
だれだそれは
だれだ、それは

そしてはたと気付く
姉上が、自分から？
いいやそんなはずはない
そんなはずは

そんな、はずは





みたいな。
犯人は別にいる。

シスコン弟がこじらせた話
部屋にはもう一人いた
姉上ではなくもうひとり
毒をふくませたのはその人物
弟はたどりついて真実を知って
ただ笑うだけ

どうもしないだけのはなし