アゲイン!ー私が当て馬?ふざけないで!逆行した公爵令嬢は2度目の人生は一生に一度の恋を所望するー

支倉りおと

文字の大きさ
4 / 11

4

しおりを挟む
 
 あの運命のお茶会で婚約者にならないという任務を無事成功させ気が付けばなぜか二度目の人生を生きる事になった私、ユーリア・オクレール。オクレール公爵家の令嬢です。

 一度目の人生は馬鹿な私がこの国の第一王子であるアーサー・バシュラールに一目惚れした私は、私の我儘とお父様や家の力をフルに使い無理矢理殿下の婚約者の座について殿下の愛を欲しがるばかりのやっかいな令嬢だった。

 前の私は馬鹿だったけれど彼に愛されたいばかりに王妃教育も頑張ったし淑女としてのマナーや慈善活動にも励んだけれどそんな私の努力をひとっつも殿下は顧みてくれる事のなかった。

 もともと私が望まれて婚約者になったのではないし、私だけの希望だってのはわかっていたけれど、頑張ればいつかは殿下が私の事を見てくれるなんて甘い夢を見ていたんだよね。でも現実はそう甘くはなかった。

 この国の貴族学校に通うようになり殿下はご自分の運命に出会ってしまった。

 身分は貴族としてギリギリの底辺男爵令嬢だった少女に彼の愛は全て奪われた。

 正確にはもともと殿下の愛は私の物ではなかったけれど……いいじゃないちょっとぐらい盛っても。

 どんなに悔しくても私は彼女を虐めたりなんて出来なかった。
 公爵令嬢という誇りとガラスのハートと言われるぐらいメンタル弱弱な私は人を貶めるなんて出来るはずもなく、逆に私が男爵令嬢から嫌がらせを受けていたくらいよ。

 正直、学園中の生徒が私が男爵令嬢から嫌がらせを受けているのを知っているぐらいに有名な話だったのに、殿下はあの子の話しか信じないという謎の解釈しかしない人だった。

 事実、無駄に公爵令嬢という家柄とプライドだけが高い私は殿下と彼女が親密になる姿を指をくわえて見ている事しか出来ないいくじなしでしかなかった。


 そんなどうにもならない現実を見てるだけの日々だったけれど、何をやっても私が意地でも殿下との婚約を解消しないものだから焦れた殿下が私に無実の罪を着せ捕縛し牢屋へ幽閉、最終的には処刑されてしまった。


 誰も信じてくれなくて悔しくてどうしようもない人生を終了させたと思ったのに……何故か目覚めたら自分が縮んでいた。

 それも私を恐怖のどん底へ陥れるだけのお茶会当日。正確には16歳だった私はあの日の6歳の姿になっていた。
 
 驚いた私は内心恐慌状態に陥るも身体は6歳でも頭脳は16歳というアンバランスな人間だったけれど、精神年齢16歳が勝って思いの外落ち着いていた。

 そこで私は自分が逆行?所謂人生のやり直しをしている事に気が付いた。

 ここからはお察しの通り、私の死亡原因を作ったのちの王太子殿下との遭遇と私の方から懇願したはずの婚約話を、何故か今回は殿下からされた。

 死にたくない私はもう二度と綺麗な顔には騙されない。

 丁重に殿下との婚約話を反故にすることに成功!お父様と共に邸に帰ってくる事になったけれど……。

 去り際に殿下の動く口から見えた言葉が私は恐怖でしかない。

 「絶対に逃がさない」

 思い出して思わず身体がブルリと震えるが、きっと間違いよね。

 殿下が私との婚約に執着するなんてありえない。

 だって彼の運命はあの男爵令嬢のはず。

 うん。私の気のせい気のせい。

 そう納得させると私はこれから自分の身の振り方を相談する為にお父様の居る執務室へ向かった。







 お父様の執務室の前に立ちノックをする。

「誰だ?」

 少しだけ疲れの混じった低いイケボで返事を返してくれるのは私のお父様。

「ユーリアです。少しお話があります」

「入れ」

 その返事を待ち私はお父様の居る執務室へ入った。

 

 

 

 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

自称ヒロインに婚約者を……奪われませんでした

影茸
恋愛
平民から突然公爵家の一員、アイリスの妹となったアリミナは異常な程の魅力を持つ少女だった。 若い令息達、それも婚約者がいるものまで彼女を一目見た瞬間恋に落ちる。 そして、とうとう恐ろしい事態が起こってしまう。 ……アリミナがアイリスの婚約者である第2王子に目をつけたのだ。

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】

皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」 「っ――――!!」 「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」 クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。 ****** ・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。

婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?

ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」  華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。  目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。  ──あら、デジャヴ? 「……なるほど」

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました

四折 柊
恋愛
 子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)

乙女ゲームのモブに転生していると断罪イベント当日に自覚した者ですが、ようやく再会できた初恋の男の子が悪役令嬢に攻略され済みなんてあんまりだ

弥生 真由
恋愛
『貴女との婚約は今夜を持って破棄させて貰おう!』  学園卒業祝いの夜会の場に、凛と響いた王太子殿下の一声。  その瞬間、私は全てを思い出した。  私が前世ではただの手芸とゲームが好きなインドア派女子大生だったこと。そして、ゲーム世界に転生して尚も趣味は変わらず、ライバルキャラですらないモブになってしまっていたことを。  幼い頃に一度出会ったきりの初恋の彼と学園で再会出来たらなぁ、なんて淡い期待を抱いて通っていたのに、道理で卒業式までなんにも起きなかったわけだ。  ーーなんて、ひとり納得していたら。  何故だが私が悪役令嬢の断罪イベントの目撃者として名指しされ、一気に渦中の人物に!?  更に、王太子以外の男性陣は皆様悪役令嬢に骨抜き。なので自然と私には、彼女の潔白に繋がる証言が求められる。  しかしながら、私は肝心の事件の日の記憶が訳あって曖昧だったので、致し方なく記憶を呼び覚ます治療を受けさせられる羽目に。  タイムリミットは1年間。  その1年間の私への護衛につけられたのは、悪役令嬢に心奪われた初恋の彼でした。

処理中です...