コペンハーゲン

まんまるムーン

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 花蓮は美奈と浅野を呼び出した。

待ち合わせ場所のカフェで待っていると、美奈が先に現れた。

美奈には浅野も呼び出していることを知らせてなかった。


「花蓮、どうしたの?」

美奈は何事も無かったかのごとく、どこか不敵な笑顔で花蓮に声をかけた。


美奈は、あんな仕打ちをしても、気の弱そうなこの後輩が自分に歯向かえるわけないと思っていた。

せいぜい恨みを込めた愚痴を言う程度だろうと高を括っていた。

もしそんな事言いだそうものなら、何倍にでもして仕返ししようと思っていた。


この女は自分の恋人を誘惑しようとした極悪人なのだから!


美奈が席についてしばらくすると、浅野がやってきた。

美奈は浅野に気づいてギョッした。

そんな美奈を花蓮は真正面から睨みつけていた。

「花蓮ちゃん、おまたせ! え? 美奈?」

浅野も美奈に気づいてうろたえていた。

「これ、何の集まりなの?」

すでにバツが悪そうに落ち着かない様子だった。

「浅野さんも座ってください。」

花蓮は浅野を睨んで言った。

「私さ、暇じゃないのよ。今日だってこれから講義だし。だか…」

美奈が言い終わらないうちに花蓮は言葉を遮った。

「逃げるな!」

今迄見たことないような迫力ある花蓮に美奈も浅野も驚いた。

「浅野さん、知ってますか? あなたの彼女が私にした事を。」

花蓮は浅野に美奈が花蓮を陥れた件を包み隠さず全て話した。

「美奈…おまえ…ひでぇな…。」

浅野は美奈にドン引きしていた。

「は? 何言ってんの? 違うの! この子嘘言ってるから!」

美奈は浅野に取り繕った。

「嘘なんかじゃありません。私、こんな時の為に、美奈さんとの会話、全部録音してます。なんならここで流しましょうか?」

花蓮はバッグからケータイを取り出そうとした。

「やめてよ! そんなことしなくてもいいでしょ! 花蓮、ちょっとおかしいよ! 会話勝手に録音するなんて! 気持ち悪い!」

その時の会話を録音などしているはずは無く、カマをかけただけだったが、美奈は案の定動揺していた。

「だいたいさ! 花蓮が私の彼にちょっかい出すからでしょ! 人のものを横取りしようなんて根性が腐ってる!」

美奈はだんだん興奮してきて喚き散らした。

「ちょっかい出してきたのはあなたの彼氏の方です!」

花蓮はテーブルを思いっきり叩いて美奈に言った。

「浅野さん、私は今猛烈に後悔しています。」

「え…?」

「でもこの先私はこの手の人たちと関りを持つことは無い…。」

花蓮は独り言のように言った。


「美奈先輩のせいで、私は20人の知り合いに迷惑をかけました。

その人たちの時間を返すことはできないので、せめて飲み会分は返してください!」

「は? 何言ってんの? そんな大金返せるわけないでしょ!」

「返さないと言うなら、美奈先輩とのやり取りの会話と、彼女がいながら私を誘って来た浅野さんとのメッセージのやりとりをサークル内で公開します。」

「ちょっと! そこまでしなくてもいいでしょ!」

浅野は慌てた。

「私はそこまでされたんですよ! あなたと美奈先輩に!」

美奈と浅野は顔を見合わせた。



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