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大東京で爆走編
5 常磐卯の、今日も明日も明後日も仕事です。
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ぴくぴくとしかしない祟り神の鎮魂は容易だった。無事に怨念が引きはがされ、その場には瀕死の状態のゴールデンレトリーバーが残った。
「可哀そうに。今、回復してあげるからね。」
〈いや、卯のがやったんだよ?〉
卯のは治癒術を使える。犬の背を撫でながら動けるようになるまで徐々に治癒を施していく。
「式神が来たら戻れるよね?」
〈報告書は?〉
「許されるでしょう!11時までには戻りたいの!」
爆走していたので今はまだ10時半前だ。式神もまもなく到着するだろうし、問題ない。
「常磐殿!」
噂をすれば、都職員に変装した式神が3体ほどやってきた。
「鎮魂したから、あとは任せるね。私は休暇に戻るから…。」
「そ、それが…。」
「ん?」
式神が困ったようにそわそわしている。嫌な予感だ。
「ど、どうしたの?」
「そ、その、祟り神に引き寄せられて大量の妖怪が東京駅に集まってきておりまして、室長は二体目の鎮魂で手が離せず、常磐殿に戻ってくるよう頼むようにと鷲見殿が…。」
「…そう。」
卯のはふらりと立ち上がった。ここで卯のが行かなければ、一般人に被害がでるかもしれない。行かないという選択肢は、やはり卯のにはないのだった。
でも、とスマホを取り出す。
『ごめんなさい。11時までには終われなさそう。今日は帰っていてください。』
ため息をついて絵文字付きでもう一文送る。
『今日はとっても楽しかった!連れて行ってくれてありがとう!』
そして、スマホをズボッとカバンの奥深くにしまう。
「行くわよ、柚子!」
「おう!」
卯のはまた空を駆ける。
ーーーー
全てが片付いたのは深夜1時前だった。
「常磐、すまなかったな。」
「室長のせいじゃないです。まさか祟り神が複数体もくるなんて、誰にも想像できません。」
「せめて、あいつが長期出張から戻ってきてくれれば、お前の仕事も減らせるんだが。」
卯のは苦笑いしてカバンの奥に眠らせていたスマホを取り出す。見ると不在着信がきていた。もちろん佳明からである。
メッセージアプリを見ればこの店で待っているという返事と、店のURLが貼られている。
そして着信が数件。最後が20分前であった。
「室長!報告書の類はお任せしてもいいですか!」
「お、おう。」
「ではまた明日…、いや今日の夜に!」
卯のは着信を折り返しながらバーまで走る。電話には出ない。嫌な予感がする。巫覡の嫌な予感はあたる。でも、可能性がちょっとでもあるならと、ひたすら走った。
10分もかからずに店に到着するが、すでにCLOSEの文字が出ていた。それはそうだ。平日ならともかく、ゴールデンウィークにこんな遅くまでやっている店はない。
もう一度電話をと思いスマホを取り出すと、ちょうどのタイミングで佳明から電話がかかってきた。
「もしもし、卯のです!」
『卯の、仕事は終わった?』
「う、うん!ごめん、途中で放り出して…。今?」
『タクシーで家に着いたところ。』
「そ、そっか。」
『卯の。』
「…何?」
『ごめん、やっぱり俺には卯のの生活に合わせるのは難しいと思う。』
電話越しの別れの言葉に目を見開く。
『俺は裁量労働だから、ある程度合わせられるかと思ったけれど、前々から予定していたデートが途中で流れてしまうのは厳しいよ。』
「そ、そっか。」
『好きな仕事は応援したいけれど、プライベートまで潰すのはついていけないよ。仕事中は連絡も取れないみたいだし。』
返す言葉もない。
「そ、そうだよね。」
涙声になりそうなのをぐっとこらえる。
「今日はありがとう。楽しかった。最後は残念だったけど、これからは知人としてお仕事とか応援してる。」
『ありがとう。俺もだよ。じゃあ、今日はしっかり休んで。』
電話を切るとその場には沈黙のみ。
「……帰ろう。」
泣きながら家まで走った。
ーーーー
「だ、だ、い、ま~。ごじょ~。」
ほのかに電気が灯るリビングへの扉をあけて見えた光景に卯のは固まった。
「は、晴!?」
そこには諦めの境地で腹を見せて寝転がる灰色猫の胡椒と日本酒の酒瓶片手にその腹に顔をうずめている晴がいた。顔を上げると、晴の顔も泣き腫らしてボロボロである。
「う、卯の!?あんたその顔どうしたの!?誰にやられたの!?」
「それはこっちのセリフよ!」
お互いの予定をしっかり把握していた二人は瞬時に察した。ーーこれは別れたな、と。
「信じられない!駿介のやつ、浮気してたの!会社の後輩と!GWはしばらく会えないから最後の夜をエンジョイしてたところに、私が入っていったわけ!」
グラスに注がれた日本酒が一瞬でなくなる。晴は酒豪である。
「相手も二股されてるなんて気づいてなくて、修羅場よ!しゅ・ら・ば!」
二人の強気な女から責め立てられて、青木くんは灰になっていたらしい。結果、二人から捨てられた。晴は気丈に振る舞い、家まで帰ってきたが、帰ってきた瞬間に涙腺が崩壊し、酒瓶を何本も開けて今にいたる。
晴が京都に帰った時も嫌な予感がしていた。巫覡の勘は当たるのだ。
「で?卯のも浅田さん、だめだったの?」
「うん、デート中に職場に呼び出されて…。21時頃かな?待っててくれてたんだけど、1時頃までかかって。私の生活に合わせるのは難しいって。」
またじわっと涙がこみあげてくる。
「『好きな仕事は応援したいけれど、プライベートまで潰すのはついていけないよ。仕事中は連絡も取れないみたいだし。』って…。」
「ああ!」
晴がひしっと卯のを抱きしめた。大分酒臭いがよしとしよう。
「卯の、可哀そうに!全部あのおかしな仕事のせいなのにね!」
「そうなの!めちゃくちゃ好感触だったの!話も弾むし、趣味もあうし、食事の好みも近いし!運転してる時なんてめちゃくちゃかっこいいのに!」
「あれは卯のの好みの顔だもんね。昔かっこいいって言ってた隣の研究室の村田くんに雰囲気近いよね。」
「そうなの!そうなの!仕事、仕事だけよ、フラれた理由!」
二人で文句を垂れ流しながら酒を飲んでいると、柚子も家に帰ってきた。疲れ切ったのか、柚子と胡椒はそろって寝床で爆睡し始めた。卯のと晴は相当にうるさかったと思うのだが。
「やっぱり仕事をどうにかしない限り、恋人なんてできないの…。」
「あきらめちゃダメ。どっちもどうにかしようと頑張りなさい。」
途中で「チーズが食べたい」と言うと、晴が「ピザ用のチーズしかなかった」と言って、フライパンでカリカリに焼いたチーズをつまみに出してくれた。
もう晴がいれば恋人なんていらないかもしれない。
「でも、私はしばらく恋人はいいわ。」
「青木くんと長かったから、すぐには切り替えられない?」
「そんなこともないけど、でもとりあえず研究を頑張って、ポジションを見つけたいな。まず仕事で安定して、それから考える。」
「30うんぬんはもういいの?」
「よくはないけど、しばらくは仕事が恋人よ。」
「そっか…。」
今日を振り返るといろいろ思うところはある。11時で切り上げてデートに戻っていたら、どうなっていたか。スマホをカバンにしまい込まず、いつでも連絡できるようにしていたらどうなっていたか。
それでも、卯のは仕事を選んだだろう。
これは、卯のにしかできない、この国を守る大事な仕事なのだから。平凡に生きる人たちが、幸せに、安全に、健康に生きるための手助けだ。怖い思いをせずに過ごしてほしい。
もちろん、目の前にいる晴の生活を守るための仕事でもある。
なんだかんだ言って、卯のはこの仕事が好きなのだ。
「そっか、晴の恋人が仕事なら、私の恋人はこの国かな?」
「え、卯の。…あんたトリプルフェイスだったの?」
「え?」
「あ、知らない?某少年漫画に出てくる金髪のトリプルフェイス。確かに、アニメとか見てる印象ないかも。」
「誰、それ?」
「今から見る?今の時期ならサブスクでいっぱい映画見れるよ?」
ーーーー
「常磐…、お前大丈夫か?」
夜の6時。超自然現象対策室に現れた卯のの顔は死んでいた。未明にトリプルフェイスと衝撃の出会いをした卯のは寝不足であった。晴と二人、リビングで寝落ちしていたところを胡椒に猫パンチで起こされ、何とかシャワーを浴びて、ゼリー状の某有名栄養調整食を食べてから出勤してきたのだ。
服装も上下スウェットというラフなスタイルだ。
ちなみに晴も胡椒に起こされていたが、かわいらしくすりすりされて、曰く最高の目覚めをしていた。解せぬ。
「さっそく千駄木の方に行ってもらいたいんだが…。今日は内勤にするか?」
優しい九条室長。しかし、今日の卯のはやる気に燃えていた。
「いえ、室長!行かせてください!」
人々の生活を守るために、常磐卯のは今日も大東京を駆ける。
「可哀そうに。今、回復してあげるからね。」
〈いや、卯のがやったんだよ?〉
卯のは治癒術を使える。犬の背を撫でながら動けるようになるまで徐々に治癒を施していく。
「式神が来たら戻れるよね?」
〈報告書は?〉
「許されるでしょう!11時までには戻りたいの!」
爆走していたので今はまだ10時半前だ。式神もまもなく到着するだろうし、問題ない。
「常磐殿!」
噂をすれば、都職員に変装した式神が3体ほどやってきた。
「鎮魂したから、あとは任せるね。私は休暇に戻るから…。」
「そ、それが…。」
「ん?」
式神が困ったようにそわそわしている。嫌な予感だ。
「ど、どうしたの?」
「そ、その、祟り神に引き寄せられて大量の妖怪が東京駅に集まってきておりまして、室長は二体目の鎮魂で手が離せず、常磐殿に戻ってくるよう頼むようにと鷲見殿が…。」
「…そう。」
卯のはふらりと立ち上がった。ここで卯のが行かなければ、一般人に被害がでるかもしれない。行かないという選択肢は、やはり卯のにはないのだった。
でも、とスマホを取り出す。
『ごめんなさい。11時までには終われなさそう。今日は帰っていてください。』
ため息をついて絵文字付きでもう一文送る。
『今日はとっても楽しかった!連れて行ってくれてありがとう!』
そして、スマホをズボッとカバンの奥深くにしまう。
「行くわよ、柚子!」
「おう!」
卯のはまた空を駆ける。
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全てが片付いたのは深夜1時前だった。
「常磐、すまなかったな。」
「室長のせいじゃないです。まさか祟り神が複数体もくるなんて、誰にも想像できません。」
「せめて、あいつが長期出張から戻ってきてくれれば、お前の仕事も減らせるんだが。」
卯のは苦笑いしてカバンの奥に眠らせていたスマホを取り出す。見ると不在着信がきていた。もちろん佳明からである。
メッセージアプリを見ればこの店で待っているという返事と、店のURLが貼られている。
そして着信が数件。最後が20分前であった。
「室長!報告書の類はお任せしてもいいですか!」
「お、おう。」
「ではまた明日…、いや今日の夜に!」
卯のは着信を折り返しながらバーまで走る。電話には出ない。嫌な予感がする。巫覡の嫌な予感はあたる。でも、可能性がちょっとでもあるならと、ひたすら走った。
10分もかからずに店に到着するが、すでにCLOSEの文字が出ていた。それはそうだ。平日ならともかく、ゴールデンウィークにこんな遅くまでやっている店はない。
もう一度電話をと思いスマホを取り出すと、ちょうどのタイミングで佳明から電話がかかってきた。
「もしもし、卯のです!」
『卯の、仕事は終わった?』
「う、うん!ごめん、途中で放り出して…。今?」
『タクシーで家に着いたところ。』
「そ、そっか。」
『卯の。』
「…何?」
『ごめん、やっぱり俺には卯のの生活に合わせるのは難しいと思う。』
電話越しの別れの言葉に目を見開く。
『俺は裁量労働だから、ある程度合わせられるかと思ったけれど、前々から予定していたデートが途中で流れてしまうのは厳しいよ。』
「そ、そっか。」
『好きな仕事は応援したいけれど、プライベートまで潰すのはついていけないよ。仕事中は連絡も取れないみたいだし。』
返す言葉もない。
「そ、そうだよね。」
涙声になりそうなのをぐっとこらえる。
「今日はありがとう。楽しかった。最後は残念だったけど、これからは知人としてお仕事とか応援してる。」
『ありがとう。俺もだよ。じゃあ、今日はしっかり休んで。』
電話を切るとその場には沈黙のみ。
「……帰ろう。」
泣きながら家まで走った。
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「だ、だ、い、ま~。ごじょ~。」
ほのかに電気が灯るリビングへの扉をあけて見えた光景に卯のは固まった。
「は、晴!?」
そこには諦めの境地で腹を見せて寝転がる灰色猫の胡椒と日本酒の酒瓶片手にその腹に顔をうずめている晴がいた。顔を上げると、晴の顔も泣き腫らしてボロボロである。
「う、卯の!?あんたその顔どうしたの!?誰にやられたの!?」
「それはこっちのセリフよ!」
お互いの予定をしっかり把握していた二人は瞬時に察した。ーーこれは別れたな、と。
「信じられない!駿介のやつ、浮気してたの!会社の後輩と!GWはしばらく会えないから最後の夜をエンジョイしてたところに、私が入っていったわけ!」
グラスに注がれた日本酒が一瞬でなくなる。晴は酒豪である。
「相手も二股されてるなんて気づいてなくて、修羅場よ!しゅ・ら・ば!」
二人の強気な女から責め立てられて、青木くんは灰になっていたらしい。結果、二人から捨てられた。晴は気丈に振る舞い、家まで帰ってきたが、帰ってきた瞬間に涙腺が崩壊し、酒瓶を何本も開けて今にいたる。
晴が京都に帰った時も嫌な予感がしていた。巫覡の勘は当たるのだ。
「で?卯のも浅田さん、だめだったの?」
「うん、デート中に職場に呼び出されて…。21時頃かな?待っててくれてたんだけど、1時頃までかかって。私の生活に合わせるのは難しいって。」
またじわっと涙がこみあげてくる。
「『好きな仕事は応援したいけれど、プライベートまで潰すのはついていけないよ。仕事中は連絡も取れないみたいだし。』って…。」
「ああ!」
晴がひしっと卯のを抱きしめた。大分酒臭いがよしとしよう。
「卯の、可哀そうに!全部あのおかしな仕事のせいなのにね!」
「そうなの!めちゃくちゃ好感触だったの!話も弾むし、趣味もあうし、食事の好みも近いし!運転してる時なんてめちゃくちゃかっこいいのに!」
「あれは卯のの好みの顔だもんね。昔かっこいいって言ってた隣の研究室の村田くんに雰囲気近いよね。」
「そうなの!そうなの!仕事、仕事だけよ、フラれた理由!」
二人で文句を垂れ流しながら酒を飲んでいると、柚子も家に帰ってきた。疲れ切ったのか、柚子と胡椒はそろって寝床で爆睡し始めた。卯のと晴は相当にうるさかったと思うのだが。
「やっぱり仕事をどうにかしない限り、恋人なんてできないの…。」
「あきらめちゃダメ。どっちもどうにかしようと頑張りなさい。」
途中で「チーズが食べたい」と言うと、晴が「ピザ用のチーズしかなかった」と言って、フライパンでカリカリに焼いたチーズをつまみに出してくれた。
もう晴がいれば恋人なんていらないかもしれない。
「でも、私はしばらく恋人はいいわ。」
「青木くんと長かったから、すぐには切り替えられない?」
「そんなこともないけど、でもとりあえず研究を頑張って、ポジションを見つけたいな。まず仕事で安定して、それから考える。」
「30うんぬんはもういいの?」
「よくはないけど、しばらくは仕事が恋人よ。」
「そっか…。」
今日を振り返るといろいろ思うところはある。11時で切り上げてデートに戻っていたら、どうなっていたか。スマホをカバンにしまい込まず、いつでも連絡できるようにしていたらどうなっていたか。
それでも、卯のは仕事を選んだだろう。
これは、卯のにしかできない、この国を守る大事な仕事なのだから。平凡に生きる人たちが、幸せに、安全に、健康に生きるための手助けだ。怖い思いをせずに過ごしてほしい。
もちろん、目の前にいる晴の生活を守るための仕事でもある。
なんだかんだ言って、卯のはこの仕事が好きなのだ。
「そっか、晴の恋人が仕事なら、私の恋人はこの国かな?」
「え、卯の。…あんたトリプルフェイスだったの?」
「え?」
「あ、知らない?某少年漫画に出てくる金髪のトリプルフェイス。確かに、アニメとか見てる印象ないかも。」
「誰、それ?」
「今から見る?今の時期ならサブスクでいっぱい映画見れるよ?」
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「常磐…、お前大丈夫か?」
夜の6時。超自然現象対策室に現れた卯のの顔は死んでいた。未明にトリプルフェイスと衝撃の出会いをした卯のは寝不足であった。晴と二人、リビングで寝落ちしていたところを胡椒に猫パンチで起こされ、何とかシャワーを浴びて、ゼリー状の某有名栄養調整食を食べてから出勤してきたのだ。
服装も上下スウェットというラフなスタイルだ。
ちなみに晴も胡椒に起こされていたが、かわいらしくすりすりされて、曰く最高の目覚めをしていた。解せぬ。
「さっそく千駄木の方に行ってもらいたいんだが…。今日は内勤にするか?」
優しい九条室長。しかし、今日の卯のはやる気に燃えていた。
「いえ、室長!行かせてください!」
人々の生活を守るために、常磐卯のは今日も大東京を駆ける。
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