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食堂でやってきたカートとケンカしてしまいました
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「あ、お疲れー」
「もう死んだ」
食堂で食べていたベッキーらに礼儀作法の補講でフラフラになった私は合流した。
「我らの破壊神のお帰りだ」
「リア、また、すごいことやったな」
「副学長室に日頃の恨み込めて給水タンクの水をぶちまけるなんて」
男たちが寄ってきて言う。
「わざとやったんじゃないわよ」
私が言い訳するが、誰も聞いてくれない。
「わざとやらなくて、どうやって副学長室に水ぶちまけられるんだよ」
「そうそう、あの副学長威張っていたからいい気味だよ」
「かつら取れた顔見た貴族令嬢共が爆笑していたんだって」
オーガストらが笑って言った。
「うーん、その副学長の顔は笑えたんだけど、1ヶ月間のアビゲイル先生の礼儀作法の補講がもう最悪なんだけど」
私は憂鬱だった。
「リアごめんね。あなたを疑って」
話せていなかったハンナが謝ってきた。
「ううん、私こそごめんね。私のせいでハンナが虐められていたのを気付けなくて」
「それを言うなら、実際に実行した私が悪いわ。本当にごめんなさい」
ヒルダが再度頭を下げてきた。
「私はもう良いわよ。ただ、これからは私のせいで虐められたり、嫌なことあったらすぐに私に言ってね。私が対処するから」
「でも、なんか、その方が怖いような気がするんだけど」
私の言葉をベッキーが茶化したんだと思う。
「ベッキーそれ、どういう意味かな?」
私が聞くと、
「だってリアに任せたら、今回みたいに給水タンクの水をクラス中にぶちまけてくれたり、やってきた令嬢を魔術で丸焼けにしそうじゃない」
「そんな事しないわよ。やっても王子の所に怒鳴り込みに行くくらいよ」
ベッキーに私が反論すると
「ちょと待って。今回の件、王子様は関係ないでしょ」
「関係なくはないわよ。貴族共の総まとめ役は王族なんだから、当然全責任は王子にあるわよ」
私は言い切った。
「そうか、平民の人ってそう考えるんだ。私達、下級貴族にしてみれば王子様ははるか雲の上の人で、下々の争いには関係ないお人って感じなんだけど」
ハンナが感心したように言った。
「何納得しているのよ、ハンナ。そんなのリアが特殊なだけよ。私は殆ど平民と変わらないけれど、ハンナと同じ感覚よ。ねえ、エイミー」
「そうよね。私もハンナに近いわ」
ベッキーとエイミーが答える。
「えーー。そんな事ないわよね。オーガスト」
ベッキーとエイミーの言うことに私は納得がいかなくてオーガストに聞いた。
「いや、さすがに俺も殿下にそこまでは求めないぞ。女の闘いは怖いからな。俺が女なら自分らで何とかするかな」
「えっ、じゃあ殴り合いの喧嘩すればいいの?」
「あんたなんで殴り合いの喧嘩になるのよ」
「目には目を歯には歯をよ。やられたらやり返さないと」
ベッキーの言葉に私は言った。
「ちょっとリア、何言ってるんだよ」
後ろから聞き慣れた声がかかった。
「カート!」
「リア、また、やらかしたんだって」
現われたカートがいきなり言ってきた。
「別にやらかしたわけじゃないのよ」
私はその言葉にムッとして言う。この2日間色々あったのに、いきなりその言葉はないんじゃない?
「副学長室を洪水にさせたって?」
「ちょっと手元が狂っただけよ」
私が少しご機嫌斜めに言う。
「まさか、ワイト侯爵令嬢を直接障壁で殴ろうとしたんじゃないだろうな」
「そんな野蛮なことしないわよ」
「今殴り合いの喧嘩をするって言っていた奴が何言ってんだよ」
「ふうーん? カートそういう事言うんだ」
「えっ、リア?どうしたんだ」
やっとカートは私が機嫌を損じているのに気づいた。
「別に、昨日から色々あって疲れたの」
私はブスッとして言った。
「ああ、聞いたぞ。喧嘩売ってきたレベッカ嬢に逆襲して叩き返したんだろ。3年生の間でも噂になっていた。でも、リア、ちょっとやりすぎなんじゃないか。だから嵌められたりするんだよ。もう少し穏便にしたほうが・・・・」
「あっ、そっ。どうせ、私はガサツで礼儀作法もなつていませんよ。カートも皆と一緒でお淑やかな令嬢のほうが良いのよね」
私はいきなり立上った。何故か頭に血が登っていた。
「えっ、ちょっとリア」
カートが慌てて声をかけてきたが、無視して駆け出した。
カートが追いかけてきたが、私は障壁を張ったので、その障壁にカートは激突していた。
ふんっ、もう知らない!
何よ。皆私がガサツ、ガサツって。どうせ礼儀作法は学園最底辺ですよ。
私は自分の部屋に駆け込むと布団に突っ伏した。
何故か涙が後から後から漏れ出してきた。
何がなんだか判らなくて、泣いて泣いて泣き疲れていつの間にか寝ていた。
「もう死んだ」
食堂で食べていたベッキーらに礼儀作法の補講でフラフラになった私は合流した。
「我らの破壊神のお帰りだ」
「リア、また、すごいことやったな」
「副学長室に日頃の恨み込めて給水タンクの水をぶちまけるなんて」
男たちが寄ってきて言う。
「わざとやったんじゃないわよ」
私が言い訳するが、誰も聞いてくれない。
「わざとやらなくて、どうやって副学長室に水ぶちまけられるんだよ」
「そうそう、あの副学長威張っていたからいい気味だよ」
「かつら取れた顔見た貴族令嬢共が爆笑していたんだって」
オーガストらが笑って言った。
「うーん、その副学長の顔は笑えたんだけど、1ヶ月間のアビゲイル先生の礼儀作法の補講がもう最悪なんだけど」
私は憂鬱だった。
「リアごめんね。あなたを疑って」
話せていなかったハンナが謝ってきた。
「ううん、私こそごめんね。私のせいでハンナが虐められていたのを気付けなくて」
「それを言うなら、実際に実行した私が悪いわ。本当にごめんなさい」
ヒルダが再度頭を下げてきた。
「私はもう良いわよ。ただ、これからは私のせいで虐められたり、嫌なことあったらすぐに私に言ってね。私が対処するから」
「でも、なんか、その方が怖いような気がするんだけど」
私の言葉をベッキーが茶化したんだと思う。
「ベッキーそれ、どういう意味かな?」
私が聞くと、
「だってリアに任せたら、今回みたいに給水タンクの水をクラス中にぶちまけてくれたり、やってきた令嬢を魔術で丸焼けにしそうじゃない」
「そんな事しないわよ。やっても王子の所に怒鳴り込みに行くくらいよ」
ベッキーに私が反論すると
「ちょと待って。今回の件、王子様は関係ないでしょ」
「関係なくはないわよ。貴族共の総まとめ役は王族なんだから、当然全責任は王子にあるわよ」
私は言い切った。
「そうか、平民の人ってそう考えるんだ。私達、下級貴族にしてみれば王子様ははるか雲の上の人で、下々の争いには関係ないお人って感じなんだけど」
ハンナが感心したように言った。
「何納得しているのよ、ハンナ。そんなのリアが特殊なだけよ。私は殆ど平民と変わらないけれど、ハンナと同じ感覚よ。ねえ、エイミー」
「そうよね。私もハンナに近いわ」
ベッキーとエイミーが答える。
「えーー。そんな事ないわよね。オーガスト」
ベッキーとエイミーの言うことに私は納得がいかなくてオーガストに聞いた。
「いや、さすがに俺も殿下にそこまでは求めないぞ。女の闘いは怖いからな。俺が女なら自分らで何とかするかな」
「えっ、じゃあ殴り合いの喧嘩すればいいの?」
「あんたなんで殴り合いの喧嘩になるのよ」
「目には目を歯には歯をよ。やられたらやり返さないと」
ベッキーの言葉に私は言った。
「ちょっとリア、何言ってるんだよ」
後ろから聞き慣れた声がかかった。
「カート!」
「リア、また、やらかしたんだって」
現われたカートがいきなり言ってきた。
「別にやらかしたわけじゃないのよ」
私はその言葉にムッとして言う。この2日間色々あったのに、いきなりその言葉はないんじゃない?
「副学長室を洪水にさせたって?」
「ちょっと手元が狂っただけよ」
私が少しご機嫌斜めに言う。
「まさか、ワイト侯爵令嬢を直接障壁で殴ろうとしたんじゃないだろうな」
「そんな野蛮なことしないわよ」
「今殴り合いの喧嘩をするって言っていた奴が何言ってんだよ」
「ふうーん? カートそういう事言うんだ」
「えっ、リア?どうしたんだ」
やっとカートは私が機嫌を損じているのに気づいた。
「別に、昨日から色々あって疲れたの」
私はブスッとして言った。
「ああ、聞いたぞ。喧嘩売ってきたレベッカ嬢に逆襲して叩き返したんだろ。3年生の間でも噂になっていた。でも、リア、ちょっとやりすぎなんじゃないか。だから嵌められたりするんだよ。もう少し穏便にしたほうが・・・・」
「あっ、そっ。どうせ、私はガサツで礼儀作法もなつていませんよ。カートも皆と一緒でお淑やかな令嬢のほうが良いのよね」
私はいきなり立上った。何故か頭に血が登っていた。
「えっ、ちょっとリア」
カートが慌てて声をかけてきたが、無視して駆け出した。
カートが追いかけてきたが、私は障壁を張ったので、その障壁にカートは激突していた。
ふんっ、もう知らない!
何よ。皆私がガサツ、ガサツって。どうせ礼儀作法は学園最底辺ですよ。
私は自分の部屋に駆け込むと布団に突っ伏した。
何故か涙が後から後から漏れ出してきた。
何がなんだか判らなくて、泣いて泣いて泣き疲れていつの間にか寝ていた。
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