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帝国生まれの貴族重視のカフェのおもてなしは私達の激怒をかいました
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「うわあああ、凄い」
そのカフェの建物を見て私は思わず声を上げた。
なんとカフェは川をせき止めた池の上に張り出して建っていたのだ。
テラスはガラス張りになっていて、まるで水の上に浮いているようなのだ。
建物もお城をイメージして作られており、遠くから見ると水の上に立つお城のようだ。
「だろう。今回はリアが喜ぶと思ったんだ」
「うん、ありがとう。いつも良いけど今回は建物は凄いよ」
カートに私が頷く。カートはいつもおしゃれなお店とか新しいお店に案内してくれる。でも、どうやって見つけているんだろう。他のクラスの女の子とかと一緒に行ったことがあるとかだと嫌だな。私はちょっと不安だった。
朝まだ早い時間だったが、人気のカフェは既にいっぱいだった。私達は少し待たされることになった。
「こんなんだったら予約しておけばよかったか」
「まあ、待つのも楽しみのうちっていうじゃない」
ぼやくカートに私が言う。
「それって、待っている間もデートのうちって言うんじゃ」
メルヴィン様が何か言うが、よく聞こえなかった。
「ごめんなさいね。メルヴィン様とプリシラさん。忙しい中私達に付き合わせちゃって」
謝っておくと、
「いや、良いよ。こんな所知らなかったし」
「セドリックが教えてくれたんだ。今一番新しくて話題の店だって」
そうか、カートは男の子に聞いているんだ。でも、なんでセドリックさんが知っているんだろう。真面目で硬そうなのに。
「さすが遊んでいるセドリックだけあるな」
「えーー、セドリックさんて真面目そうに見えるのに」
私が驚いて聞いた。
「まあ、見た目はな」
カートがまずいことを言ったとばかし、頭をかいた。
「あっ、カート、威張りん坊男爵だよ」
私は後ろの方の女連れの男を見て小さい声で言った。男は見た目太っているしいかにも偉そうだ。女性はけばけばしい格好をしている。見るからに飲み屋のホステス風だ。
「えっ、ガスタード男爵か」
後ろを振り返ってカートが言った。
「威張りん坊男爵って?」
「リアが貴族年鑑の姿見で覚えるのに渾名つけてたんだ」
メルヴィン様にカートが説明する。
「えっ、オーレリアさん貴族年鑑覚えているの」
メルヴィン様が驚いて聞いてきた。
「昔カートと名前あてクイズやっていたんです」
「こいつ、下手したら俺よりも覚えているんだ」
「必要ないのにね」
カートの言葉に私が自虐ネタで言う。この前ベッキーらに怒られたし・・・
「いやまあ、いずれ必要になるときもあるんじゃないかな」
メルヴィン様がなんとも言えない感じでフォローしてくれた。
「いやいや、覚えていると碌なことないですって。この前も副学長見て半分ハゲ伯爵って言ってしまったし」
「えっ、オーレリアさん凄いね」
「副学長先生って髪の毛ありましたよね?」
プリシラさんが不思議そうに言う。
「彼はかつらなんだ」
メルヴィン様が答える。
「えっ、本当なの?」
「昔の年鑑見比べたら判るよ」
「そうなんだ」
「この前、副学長室に水ぶちまけてかつら流してしまって」
私が白状すると
「うそ!」
「リアは酷いだろう」
「わざとじゃないって」
「どうだか」
私達は笑いあった。
「おい、いつまで待たせるんだ」
その笑いが気に障ったのか威張りん坊男爵は怒り出した。
「そうは申されましても、皆様並んでおいでです」
係の男性が抑えるように答える。
「わしはガスタード男爵だぞ。いつまでお貴族様を待たせれば良いんだ」
更に高圧的に男爵が叫びだした。
「男爵様。こんなに待つなら他の店に行きましょうよ」
女までもが言い募る。
「本当だな。早くしないと他の店に行くぞ」
男爵の声に慌てたのか建物の中から支配人と思しき男が出て来た。
「これはこれは男爵様。お越しいただいたのがわかっていればすぐにご案内いたしましたものを、さあさ、どうぞこちらに起こし下さい」
支配人が声をかけて男爵を中に入れる。
「うん、そうか。ならば良いか」
男爵は女と二人で私達を差し置いて中に入ろうとした。
「えええ、お貴族様って権力使って横入りするんだ」
思わず、私は声に出していっていた。
「なんだと、貧乏くさい格好をした平民風情が、口を出してくるな」
男爵のその言葉に、私はプッツン切れた。
「ガスタード男爵。横入りしようとしてその態度はないんじゃないですか」
私より先にメルヴィン様が声をあげてくれた。
「何を、小僧が偉そうに言うな」
「さすが威張りん坊男爵。侯爵令息にまで啖呵を切ったぞ」
ボソリと冷たくカートが言った。
「侯爵令息?」
「あっ、イートン侯爵家のメルヴィン様よ」
「ウッソー、その隣、アボット公爵家のプリシラ様じゃない」
男爵がそれを聞いて青くなりだした。
ここまでは許せた。
でもだ、
「ちょっと、その横にいるの破壊女じゃない」
「あっ、本当だ。あの第二王子殿下を一瞬で弾き飛ばしたって言う」
「気に食わない子爵令嬢を魔術で燃やそうとしたのも彼女よね」
「学園の演習場に巨大なクレーター開けたっていうあれだろ」
「あの男爵命知らずだな」
なんで私になる? それも公爵令嬢よりも何故か存在感が上になっているし。もう完全に化け物扱いだ。
「申し訳ありません。侯爵家のご令息とは存ぜず、失礼しました」
男爵は慌てて頭を下げた。
「いや、俺よりも先に謝らなければいけない方が他にいるんじゃないか」
メルヴィン様が凍てつくような声で言う。
「あの、お嬢さん。申し訳ありませんでした」
仕方無しに男爵は私に頭を下げてくれたようだ。でも、絶対に心からではないと思う。
「良いんです。私平民ですから。それよりも威張りん坊男爵さん。奥さんいつから若くなられたのですか」
「な、何を」
女が怒ってきたが、男爵がなだめる。
「まあ良い。二度とこの店は利用しない」
カートはそう言うと私を引っ張って歩き出した。
「そうだね。僕も利用しない」
メルヴィン様もプリシラさんの手を引いて歩き出す。
「えっ、ちょっとお客様」
支配人は慌てたが、後の祭りだった。
そのカフェの建物を見て私は思わず声を上げた。
なんとカフェは川をせき止めた池の上に張り出して建っていたのだ。
テラスはガラス張りになっていて、まるで水の上に浮いているようなのだ。
建物もお城をイメージして作られており、遠くから見ると水の上に立つお城のようだ。
「だろう。今回はリアが喜ぶと思ったんだ」
「うん、ありがとう。いつも良いけど今回は建物は凄いよ」
カートに私が頷く。カートはいつもおしゃれなお店とか新しいお店に案内してくれる。でも、どうやって見つけているんだろう。他のクラスの女の子とかと一緒に行ったことがあるとかだと嫌だな。私はちょっと不安だった。
朝まだ早い時間だったが、人気のカフェは既にいっぱいだった。私達は少し待たされることになった。
「こんなんだったら予約しておけばよかったか」
「まあ、待つのも楽しみのうちっていうじゃない」
ぼやくカートに私が言う。
「それって、待っている間もデートのうちって言うんじゃ」
メルヴィン様が何か言うが、よく聞こえなかった。
「ごめんなさいね。メルヴィン様とプリシラさん。忙しい中私達に付き合わせちゃって」
謝っておくと、
「いや、良いよ。こんな所知らなかったし」
「セドリックが教えてくれたんだ。今一番新しくて話題の店だって」
そうか、カートは男の子に聞いているんだ。でも、なんでセドリックさんが知っているんだろう。真面目で硬そうなのに。
「さすが遊んでいるセドリックだけあるな」
「えーー、セドリックさんて真面目そうに見えるのに」
私が驚いて聞いた。
「まあ、見た目はな」
カートがまずいことを言ったとばかし、頭をかいた。
「あっ、カート、威張りん坊男爵だよ」
私は後ろの方の女連れの男を見て小さい声で言った。男は見た目太っているしいかにも偉そうだ。女性はけばけばしい格好をしている。見るからに飲み屋のホステス風だ。
「えっ、ガスタード男爵か」
後ろを振り返ってカートが言った。
「威張りん坊男爵って?」
「リアが貴族年鑑の姿見で覚えるのに渾名つけてたんだ」
メルヴィン様にカートが説明する。
「えっ、オーレリアさん貴族年鑑覚えているの」
メルヴィン様が驚いて聞いてきた。
「昔カートと名前あてクイズやっていたんです」
「こいつ、下手したら俺よりも覚えているんだ」
「必要ないのにね」
カートの言葉に私が自虐ネタで言う。この前ベッキーらに怒られたし・・・
「いやまあ、いずれ必要になるときもあるんじゃないかな」
メルヴィン様がなんとも言えない感じでフォローしてくれた。
「いやいや、覚えていると碌なことないですって。この前も副学長見て半分ハゲ伯爵って言ってしまったし」
「えっ、オーレリアさん凄いね」
「副学長先生って髪の毛ありましたよね?」
プリシラさんが不思議そうに言う。
「彼はかつらなんだ」
メルヴィン様が答える。
「えっ、本当なの?」
「昔の年鑑見比べたら判るよ」
「そうなんだ」
「この前、副学長室に水ぶちまけてかつら流してしまって」
私が白状すると
「うそ!」
「リアは酷いだろう」
「わざとじゃないって」
「どうだか」
私達は笑いあった。
「おい、いつまで待たせるんだ」
その笑いが気に障ったのか威張りん坊男爵は怒り出した。
「そうは申されましても、皆様並んでおいでです」
係の男性が抑えるように答える。
「わしはガスタード男爵だぞ。いつまでお貴族様を待たせれば良いんだ」
更に高圧的に男爵が叫びだした。
「男爵様。こんなに待つなら他の店に行きましょうよ」
女までもが言い募る。
「本当だな。早くしないと他の店に行くぞ」
男爵の声に慌てたのか建物の中から支配人と思しき男が出て来た。
「これはこれは男爵様。お越しいただいたのがわかっていればすぐにご案内いたしましたものを、さあさ、どうぞこちらに起こし下さい」
支配人が声をかけて男爵を中に入れる。
「うん、そうか。ならば良いか」
男爵は女と二人で私達を差し置いて中に入ろうとした。
「えええ、お貴族様って権力使って横入りするんだ」
思わず、私は声に出していっていた。
「なんだと、貧乏くさい格好をした平民風情が、口を出してくるな」
男爵のその言葉に、私はプッツン切れた。
「ガスタード男爵。横入りしようとしてその態度はないんじゃないですか」
私より先にメルヴィン様が声をあげてくれた。
「何を、小僧が偉そうに言うな」
「さすが威張りん坊男爵。侯爵令息にまで啖呵を切ったぞ」
ボソリと冷たくカートが言った。
「侯爵令息?」
「あっ、イートン侯爵家のメルヴィン様よ」
「ウッソー、その隣、アボット公爵家のプリシラ様じゃない」
男爵がそれを聞いて青くなりだした。
ここまでは許せた。
でもだ、
「ちょっと、その横にいるの破壊女じゃない」
「あっ、本当だ。あの第二王子殿下を一瞬で弾き飛ばしたって言う」
「気に食わない子爵令嬢を魔術で燃やそうとしたのも彼女よね」
「学園の演習場に巨大なクレーター開けたっていうあれだろ」
「あの男爵命知らずだな」
なんで私になる? それも公爵令嬢よりも何故か存在感が上になっているし。もう完全に化け物扱いだ。
「申し訳ありません。侯爵家のご令息とは存ぜず、失礼しました」
男爵は慌てて頭を下げた。
「いや、俺よりも先に謝らなければいけない方が他にいるんじゃないか」
メルヴィン様が凍てつくような声で言う。
「あの、お嬢さん。申し訳ありませんでした」
仕方無しに男爵は私に頭を下げてくれたようだ。でも、絶対に心からではないと思う。
「良いんです。私平民ですから。それよりも威張りん坊男爵さん。奥さんいつから若くなられたのですか」
「な、何を」
女が怒ってきたが、男爵がなだめる。
「まあ良い。二度とこの店は利用しない」
カートはそう言うと私を引っ張って歩き出した。
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