好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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第一王子視点13 帝国からの王女とリアの王妃対策について話し合いました

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「カーティス、どうするんだ。オーレリア嬢、王妃殿下に呼ばれたんだって」
「それは聞いたよ。クラス全員が呼ばれたんだろ」
俺がメルヴッンの問いに答えた。

「それはアビゲイル先生が機転を利かしてくれたんだろう。でも、集団でも王妃は何をしでかすか判らないぞ」
「この大事な時に、余計なことはしないはずさ」
「お前とアリスター殿下の後継者争いか」
「ああ、向こうは今、必死に帝国の王女を迎えるのに足掻いている」
「どうするんだ。向こうが帝国の王女を迎えたら」
「こっちはリアで行くさ」
「しかし、向こうは帝国の後ろ盾を得るんだぞ。帝国企業も暗躍しているっていうじゃないか」
セドリックが言ってきた。

確かに、帝国の薬局を展開するローマン商会は、今までリアのチェスター薬店を目の敵にしていた。
帝国では近年、薬店の淘汰が進み、今やローマン商会がその薬店の大半を握っているのだ。ローマン商会は周りの薬店を潰す時は安値で取引し、他の薬店が潰れて寡占が進むと薬の値段を上げて利益を上げるのだ。今や美味しい思いの出来る特級ポーションが帝国では金貨100枚で取引されているそうだ。
しかし、この国ではチェスター薬店が頑なに25枚で売っているのだ。取引の多い軍部や冒険者相手にチェスター薬店の特級ポーションのシェアは100%近く、歯ぎしりしているのが実情だった。王弟の目の黒いうちは軍部には一切入り込めていなかった。
そもそも、リアのポーションは品質も良く、量も過不足ない。それに愛想も良く、騎士たちに対して人気は抜群だった。

値段が高くなおかつ、品質の悪い帝国のポーションが売れるわけはないではないか。

帝国もなんで取り締まらないんだろう。
俺は不思議だった。

今回の王女の輿入れは、前回皇帝の訪問時に酔った皇帝が、王妃らにやんごとなき理由で民間に王女がいるのを仄めかしたのが原因だ。

帝国の大使とローマン商会、それに王妃とその父親のオルコット侯爵、コニーの父親で帝国と国境を接しているヒューズ侯爵が中心に進めていた。

「どうするんだ。アリスターに帝国の後ろ盾が付けば向こうが圧倒的に優位になるだろうが。そもそも、お前がコニー嬢を蔑ろにするからこうなるんだぞ」
セドリックが文句を言ってきた。

「誰がなんと言おうと俺の隣はリアだ。それ以外は認めん」
俺は言い切った。

「しかし、大貴族たちがみんなアリスターを支持すればどうするんだ」
「そうなったら俺は民間に降りるよ。俺は別に王位にこだわっていないし」
「カーティス!」
セドリックが叫ぶが、俺は別に良い。

「そもそも、言ったはずだ。俺が今あるのはリアのおかげだと。彼女がいなかったら俺は生きていないし、こんなふうになってもいない」
きっとして俺は言った。

「まあ、我が家とセドリックのところはお前を押すし、アボット公爵のところもそうだ」
「それに王弟と軍部。これで決まりだろう」
メルヴィンに俺が続く。

「しかし、宰相の動きが読めんし、他の侯爵家の動きも不明だ。言ってはなんだが、お前の母親の出身が男爵家というのも、貴族たちのアレルギーの元だぞ。果たしてうまくいくかどうか」
セドリックは慎重派だ。

「しかし、帝国の姫はあの王妃とうまくいくのか。確かドラゴンも張り倒したとか皇帝が言っていたような気がするが」
「それよりもアリスターが耐えられるかどうかだよな」
「そらあそうだ」
俺たちは笑った。どうやら帝国の王女はとても気の強い性格らしい。

「俺は国王を狙うならば帝国の王女をこちらが娶るべきだと思うが」
「セドリック。何度も言うな。それは絶対にあり得ない」
俺とセドリックは睨み合った。

「それよりもカーティス。オーレリア嬢にはいつ言うんだよ。もうあんまり時間がないぞ」
「テストが終わったらすぐに言うよ」
「なんでこの前のクリスマスデートの時に言わなかったんだよ」
「言おうとしたよ。でもその前にリアが寝てしまったんだよ」
「寝てしまったって、お前ら名にしてるんだよ」
「リアには指一本触れていないぞ。俺もリアの母に殺されたくないからな」
そう言う俺にみんなの白い視線が痛い。

「それよりも王妃対策だよな。王妃に虐められたらいくらリアでも泣き出すかもしれないよな」
俺が言うと

「殿下。それは絶対にありえませんから」
ザカリーが即座に否定してきた。

「なんでだよ。俺に食べさせられただけで泣いたんだぞ」
「まあ、それが信じられないんですが」
「お前とカートが一緒だって判っていないからだろ」
メルヴィンが言った。

「その後襲撃してきたコニーには平然と反論していたそうじゃないか」
「そうですよ。リアを嵌めたレベッカが糾弾に来た時も、声の大きさだけで逆襲していましたからね。不利な状況証拠もリアの勢いの前にどこかに飛んでいってしまって、リアはゾウ並みの図太さをもっていますよ」
「ザカリーそれは言い過ぎではないか」
「何言っているんですか。俺はまだ可愛いもんですよ。ドラゴン並みとか、言うやつもいますから」
何が違うのかよく判らなかったが。

「今や、貴族に絡まれたらリアにってことで、リアは平民や下位貴族からのお貴族様型からのいじめなんかを、相談に乗ってなおかつ解決していますからね。お貴族様もリアを怖れていて、皆リアが来たら戦々恐々としていますよ」
ザカリーの説明に俺はあんまり納得できなかったが、まあ、元々リアは7歳の時からダンジョンに一人で潜るくらいだ。

リアは気丈夫なのかもしれない。でも少し心配だ。何しろ相手はあの王妃だ。

当日はリアが来る前に王妃に釘を刺しておく必要があるのかもしれない。

俺は心に決めた。

俺は王妃に対する認識が少し甘くなっていたのかもしれない。その甘さがあんな結果を生んでしまったのだ。この時の甘い考えを後でどれほど後悔したかしれなかった。

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さて、いよいよ山場です。
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