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カートの正体を知った私はカートの胸で泣きつかれて寝てしまいました。
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王妃の中庭にはその後すぐにベッキーらが騎士と一緒に駆けつけてくれた。ならず者共を次々に捕縛していく。
私は泣き叫ぶ、王妃が苦しみ出すまでは放っておいた。
というか、ポーションが届かなかったのだ。
カートのぶんはやるわけにはいかないし。
こんなどうしようもない王妃は死んだほうがましだと思ったのだが、なんとかしてやってほしいとメルヴィン様に頼まれたので、のたうち回る王妃に、仕方無しにカートのポーションを分けてあげた。
カートは私のポーションを飲んだのが遅かったので、3日3晩、意識が戻らなかった。
西国の毒には私のポーションも中々効きづらいのだ。
その間、私は寝ずにカートの看病をした。
カートと一緒に行った場所が次々に思い出された。
メルヴィン様にカートが、昔私が助けた銀髪の少年だったと聞いた。
そうか、あの時の私に役立たずと言われた少年だったのか。
それが悔しくて必死に頑張ったらしい。何故本当の事を言ってくれたなかっんただろう?
変装しているからカートが第一王子殿下だなんて全然判らなかった。
王子の態度がやけに馴れ馴れしかったのも、カートが第一王子がいる時に出てこられなかったのも、カートが第一王子だからだった。
第一王子に初めて会った時に、私の事をやたらと詳しかったのもカートだったからだ。オリエンの時にカートに一緒にダンジョンに潜らせると、カートに命じたのも本人だったから。温厚な第一王子が友人に命じるのは変だなと思ったのだ。
学園祭で時間がないのに、私が我儘言ったから2回も私に会いに来てくれた。
そもそも、サマーパーティーも第一王子なんだから本来はカートとして出られるわけなかったのに、私と約束なんかして。でも、約束通りに私とのファーストダンスを踊ってくれたのだ。私は判らなかったが・・・・。食べさせさせたのもいつもの癖で、そうだ、私にあんな事するのはカートしかいないってわかっていたのに・・・・泣き出した私を見て、カートはさぞ驚いただろうな。
でも、第一王子がカートなのだと言わないカートが悪い。
それでカートに対して怒った私は何も悪くない。
夏休みに必死に追いかけてきたカート。
王子なのに、そんな時間あったんだろうか?
古城の舞踏会では私と王子としてとカートとして2回も踊ってくれて、その間に着替えるのも大変だったはずだ。
でも、カートと踊れて良かった。
翌日、塔でカートと二人で見た朝焼けもきれいだった。
クリスマスのダンジョンデートも楽しかった。ツチボタルは幻想的だったし、その夜の星もきれいだった。私はカートに抱きついて寝たのだ。
本当に幸せだった。
私は。
プリシラとかベッキーとか意味深なこと言ってたど、アイツラは知っていたのだ。
第一王子が私に執着したのも、第一王子がカートだったからだ。
私は楽しかったカートとの想い出が、次々に脳裏に飛来した。
でも、カートはこの国の第一王子殿下でこの国の国王になる人なのだ。
平民の私が隣りにいて良い訳は無かった。
もっと前もってカートには教えてほしかった。絶対に好きにはならなかったのに。
私の目から涙が一筋流れ落ちた。
そして、それはあとからあとから、止まらなくなった。
「カート、カート、ずうーっと一緒にいたいよ」
私はカートの体にすがりついて泣いた。
でも、それは決して許されないことなのだ。
私はいつの間にか寝落ちしていた。
私は泣き叫ぶ、王妃が苦しみ出すまでは放っておいた。
というか、ポーションが届かなかったのだ。
カートのぶんはやるわけにはいかないし。
こんなどうしようもない王妃は死んだほうがましだと思ったのだが、なんとかしてやってほしいとメルヴィン様に頼まれたので、のたうち回る王妃に、仕方無しにカートのポーションを分けてあげた。
カートは私のポーションを飲んだのが遅かったので、3日3晩、意識が戻らなかった。
西国の毒には私のポーションも中々効きづらいのだ。
その間、私は寝ずにカートの看病をした。
カートと一緒に行った場所が次々に思い出された。
メルヴィン様にカートが、昔私が助けた銀髪の少年だったと聞いた。
そうか、あの時の私に役立たずと言われた少年だったのか。
それが悔しくて必死に頑張ったらしい。何故本当の事を言ってくれたなかっんただろう?
変装しているからカートが第一王子殿下だなんて全然判らなかった。
王子の態度がやけに馴れ馴れしかったのも、カートが第一王子がいる時に出てこられなかったのも、カートが第一王子だからだった。
第一王子に初めて会った時に、私の事をやたらと詳しかったのもカートだったからだ。オリエンの時にカートに一緒にダンジョンに潜らせると、カートに命じたのも本人だったから。温厚な第一王子が友人に命じるのは変だなと思ったのだ。
学園祭で時間がないのに、私が我儘言ったから2回も私に会いに来てくれた。
そもそも、サマーパーティーも第一王子なんだから本来はカートとして出られるわけなかったのに、私と約束なんかして。でも、約束通りに私とのファーストダンスを踊ってくれたのだ。私は判らなかったが・・・・。食べさせさせたのもいつもの癖で、そうだ、私にあんな事するのはカートしかいないってわかっていたのに・・・・泣き出した私を見て、カートはさぞ驚いただろうな。
でも、第一王子がカートなのだと言わないカートが悪い。
それでカートに対して怒った私は何も悪くない。
夏休みに必死に追いかけてきたカート。
王子なのに、そんな時間あったんだろうか?
古城の舞踏会では私と王子としてとカートとして2回も踊ってくれて、その間に着替えるのも大変だったはずだ。
でも、カートと踊れて良かった。
翌日、塔でカートと二人で見た朝焼けもきれいだった。
クリスマスのダンジョンデートも楽しかった。ツチボタルは幻想的だったし、その夜の星もきれいだった。私はカートに抱きついて寝たのだ。
本当に幸せだった。
私は。
プリシラとかベッキーとか意味深なこと言ってたど、アイツラは知っていたのだ。
第一王子が私に執着したのも、第一王子がカートだったからだ。
私は楽しかったカートとの想い出が、次々に脳裏に飛来した。
でも、カートはこの国の第一王子殿下でこの国の国王になる人なのだ。
平民の私が隣りにいて良い訳は無かった。
もっと前もってカートには教えてほしかった。絶対に好きにはならなかったのに。
私の目から涙が一筋流れ落ちた。
そして、それはあとからあとから、止まらなくなった。
「カート、カート、ずうーっと一緒にいたいよ」
私はカートの体にすがりついて泣いた。
でも、それは決して許されないことなのだ。
私はいつの間にか寝落ちしていた。
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