好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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帝都へ転移門で移動しました

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山を下った所に帝国側の国境の都市、ゲートシティーがあった。
帝国とブライトン王国を結ぶメイン街道、-王国ではこの後サクセスロードと呼ばれるようになる-、の帝国側の国境都市だった。ブライトン側の国境都市がリゾート地であるのに対して、帝国側は中継商業都市だった。人口は10万人を超える。このあたりの最大都市だった。帝都へはメイン街道と水上交通があり、船なら帝都への下りは2日。逆に帝都からの上りは5日だった。
街道の旅は約10日かかった。

急ぎの旅人は少し高いが船旅で行くのだったが、今回はなんと転移門を使って転移で帝都まで行くという話だった。

「剣のおじちゃん。転移なんてものすごく高いんじゃないの?」
転移の門、帝国の主要都市間を結んでおり、特別なものだけが利用できる帝国独自の巨大魔道具だった。
ブライトン王国も今から50年前に導入の検討がされたとのことだったが、維持費が馬鹿にならず、費用対効果が合わないとのことで取りやめになったのだ。
剣のおじちゃんは大丈夫だと言うが本当だろうか?私の特急ポーション1本分以上はかかるのではないだろうか?

帝国では広大な領地を治めるために、全国に10箇所を超える転移門があった。この門を維持するのに、たくさんの魔道士が働いていると言う。

それで費用対効果が合うのだうか?

ブライトン王国は魔道士の数もそんなに多くなく、転移門が作られなかった理由の一つとも言われていた。まあ、人口も多く、魔道士も多い帝国ならではの設備だった。

私は転移門のある建物に案内されて、その大きさに驚いた。
我がブライトン王国の王立学園の校舎が全て入るほど大きいのだ。

「大きいね」
私は感動していた。

「リア様。少しお待ち下さい。手続きをしてまいります」
剣のおじちゃんは部屋に入っていった。私はホールに4人の騎士たちと残された。
女性騎士のパトリシアは私の傍に付いてくれることも多く、結構仲良くなった。私には姉はいなかったが、お姉さん的感覚だ。
帝国のおいしい食べ物とか色々聞いておこうと話していると、

「おい、どういう事だ。我々は3時間も前に申し込んだのだぞ。何故、まだ待たねばならないのだ」
貴族と思しき男が係官に食って掛かっていた。

「仕方がないでしょう。この時間は混んでいるのです。特に帝都の門は」
係官が、答えていた。

「私はローマン伯爵だぞ」
「申し訳ありませんが、例え貴方様が侯爵様でも順番は曲げられ無いのです」
男は仕方なく引き下がって私達の傍のソファにふんぞり返った。

ローマンってどこかで聞いたことのある名前なんだけど。

「どうかされましたか、リア様」
「ローマン伯爵って?」
私はパトリシアに聞いた。

「ローマン商会の会頭です」
「えっ、あの水増ししたポーションを売っている」
私は思わず男を二度見した。

そして、私の地声は大きいのだ。いつもベッキーにもう少し小さな声で話せと注意を受けていたのだが、そのままローマン会頭に聞こえたみたいで。

「すいません。お嬢さん。何か不愉快な言葉が聞こえたのだが」
「すいません。地声が大きいもので」
私は謝った。

「我が商会はポーションを水増しして売るなどということはしておりませんぞ」
「何言ってるんですか。あなたの商会のポーションが水増しされて不当に高く売られていることなど、ブライトン王国では新人の騎士でも知っていますけど。ねえパトリシア」
私は帝国の騎士のパトリシアに合意を求めた。

「えっ、リア様、そのようなことをこのようなところでお話されるのは」
パトリシアは戸惑った。
まあ、普通そうだ。

でも、ポーションに対して不正を働くやつは私は許せないのだ。

「何を言う。我が商会の成功を妬んで、不当な噂をばらまいておる輩が居るのだ」
「何が不当な噂よ。事実じゃない」
私はごまかそうとするローマン伯爵に言い切った。

「なんだと小娘。貴様言わせておけば」
伯爵の周りの護衛もいきり立った。

「り、リア様。ここでの乱闘はよくありません」
私の実力を知っているパトリシアは慌てた。
別にローマンの護衛の10人くらい瞬殺だ。でも下手にやると転移門が壊れるかもしれない。
ここはどうしようか? 
私が迷っていると、

「何をしているのだ」
そこへ丁度、剣のおじちゃんが帰ってきた。

「ルーカス、そこの女は貴様の連れか」
「リア様が何か」
「我が商会のポーションをけなしてくれたんだよ。水増ししてるって」
「だって事実じゃない」
私はローマン伯爵に反論した。嘘つきは良くない。

「リア様。ここは、とりあえず、抑えて下さい。なんでしたら後ほど陛下に直接お話いただければ」
「えっ、皇帝には会いたくない」
「ほう、リア様はこのままの状態を放置して置かれて宜しいので」
「そんな事は・・・・・」
私は逡巡した。ローマン商会の不正は許せない。でも皇帝にも会いたくない。

「ローマン卿。こちらのリア様は皇帝陛下の客人なのだ。どうしても文句が言いたれば後ほど陛下に申し上げるが良い。」
「えっ、いやそのような事お話できるわけはなかろう」
ローマン会頭も慌てた。

「剣のおじちゃん・・・・」
私は皇帝の客ではないと文句を言おうとしたが、剣のおじちゃんに目で合図されて黙るしか無かった。物は言いようのだろうか。

「ではローマン卿、お先に失礼する」
私は剣のおじちゃんにつれられて転移装置の中に入った。

中は広々としていて、下手したら数百人一緒に送れるのではないかと思うえるほどだった。
「剣のおじちゃん。私、皇帝には会いたくないんだけど」
「はい、そのあたりのことはよく存じ上げております」
「本当に考えてくれているの?」
「当然でございます。私めはリア様の幸せを第一に考えております」
「うーん、何か怪しい」
私は完全には信じられなかったが、今までの剣のおじちゃんは誠心誠意私に対処してくれていたし、傷心の私をここまで連れてきてくれたのだ。それを信じようと思った。

でも、私は剣のおじちゃんを信じたことを後でとても後悔したのだ。

本当に!

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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
次回ついに衝撃の事実が判明します
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