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女王の戴冠式2 敵を撃退しました
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「えっ」
私はいきなり槍が体から生えていたのだ。
何が起こったのか、現実感がなかった。
槍がいきなり体に生えることなんてあり得るの?
私は暢気に考えてしまったくらいだ。
それほど現実感が無かったのだ。
「アン!」
血相変えてフィル様が駆け寄ってきたのがはっきりと見えた。それほど槍が突き刺さっている現実味がなかったのだ。
階下でそんな私を見た貴族たちが悲鳴をあげる。
「はははは、見たか。下賤の娘が」
下段で大声で叫ぶ貴族がいた。
確か、あれは何故かやってきた淫乱側妃側の代理だった。確か名前はノルディンソン、新スカンディーナの宰相とか言っていたはずだ。そうか、奴は私を襲撃するために来たのか。私はやっと納得した。
「スカンディーナ王国はエスカールの姫君、ドロテーア様のものなのだ」
男は大声で宣言した。
「エスカールの陰謀だ!」
それを聞いてイェルド様の大声がした。えっ、これってエスカールの陰謀なの? 淫乱側妃じゃなくて? まあ、エスカールが支援しているから同じと言えば同じだけど、私はエスカールのせいにするイェルド様の黒い思惑が手に取るように判った。
「その不届き者とエスカールの侵略者どもを拘束せよ」
イェルド様の大声で、衛兵がその宰相とエスカールの外務卿代理の元に殺到する。
「わああああ!」
しかし、その時、貴族達の後ろから剣を抜刀した100人くらいが現れたのだ。彼らは場内に乱入してきて我が方の兵士たちと直ちに戦闘に入る。
それと同時に、スカンディーナの貴族たちの中にも短剣を抜刀して近くの者に襲い掛かるものが出だした。
会場は戦場と化したのだ。
そして、それとほぼ同じくしてクリスティーン様の前に剣を握った騎士が魔術師とともに転移してきた。
「敵襲!」
しかし、転移してきた二人は、そう叫んだクリスティーン様の宝剣の元、一刀で両断されていた。
だが、次々に魔術師に連れられた騎士たちが転移してきた。
現れると同時にメルケルやクリスティーン様に斬りかかる。
転移してくる中には階段の途中に転移してきた馬鹿な魔術師たちもいて、バランスを崩してそのまま階段の下に真っ逆さまに落ちていく者もいた。
祭壇の上に転移してきた不届き者は燃えていたろうそくの炎に一瞬にして焼き尽くされていた。
私と国王陛下はメルケルらが守ろうとするんだけど、数が少ない。何しろフィル様は私に抱きついたままだし。
仕方がない。
私はそのまま一歩前に出た。
「下がって」
メルケルらに指示すると、
「えっ、アン、体は」
ビックリしてフィル様が叫ぶ。
「えっ、これですか?」
私は槍の破片を投げ捨てていた。
それを見た、皆が目を剥く。
襲撃してきた奴まで一瞬手を止めたんだけど・・・・
「嘘! アンって、槍で刺されてもびくともしないんだ!」
化け物見るみたいにアルフが言うんだけど・・・・
違う。元々、私はドレスの下に、防御用の魔道具を着ているのだ。その魔道具はガーブリエル様が丹精込めて作ってくれたのだ。そんじょそこらの攻撃ではびくともしない。転移してきた槍はそれに刺さっていただけなのだ。
「おおおお、我らの女王陛下は無敵ぞ! 槍もその鋼鉄の肌を突き破れなかったぞ」
なんか下でイェルド様が酷い事を叫んでいるんだけど。鋼鉄の肌って何だ? 絶対にわざと言っている。魔道具の事は知っていたくせに!
私はムカついたので、上にいた敵兵士をアルフも巻き込みつつ、水鉄砲で下のイェルド様めがけて叩き落としていた。
「ギャっ」
敵兵士たちが叫ぶが、私の見た目はしょぼいが威力は絶大な水鉄砲はそんな兵士や魔術士たちを次々に巻き込んで叩き落としていく。
「アン! 酷いじゃ無いか!」
アルフが下から叫んでいた来るんだけど、敵兵をクッションにして無事だから良いじゃない!
と無視することにした。
当然、イェルド様は落ちてきた敵をあっさりと躱していたし。
階下に叩き落された多くの敵兵士たちは叩き落されたショックでもはや抵抗も出来ないみたいだった。
「おのれ、貴様らよくも。王大后殿下に栄光あれ」
魔術師が自爆しようとしたが、ガーブリエル様に完全に障壁で囲まれて、自分一人で爆発して誰も道連れに出来ずに死んでしまった。
敵は結構頑張って抵抗したみたいだが、所詮待ち構えていたイェルド様の敵ではなかった。
気付いたら、我が兵士たちによって敵兵士たちの大半は拘束されていたのだ。
敵が攻撃してくるって掴んでいたのなら、元々私にも言っておいてよね! 本当に!
私は一人でキレていた。
私はいきなり槍が体から生えていたのだ。
何が起こったのか、現実感がなかった。
槍がいきなり体に生えることなんてあり得るの?
私は暢気に考えてしまったくらいだ。
それほど現実感が無かったのだ。
「アン!」
血相変えてフィル様が駆け寄ってきたのがはっきりと見えた。それほど槍が突き刺さっている現実味がなかったのだ。
階下でそんな私を見た貴族たちが悲鳴をあげる。
「はははは、見たか。下賤の娘が」
下段で大声で叫ぶ貴族がいた。
確か、あれは何故かやってきた淫乱側妃側の代理だった。確か名前はノルディンソン、新スカンディーナの宰相とか言っていたはずだ。そうか、奴は私を襲撃するために来たのか。私はやっと納得した。
「スカンディーナ王国はエスカールの姫君、ドロテーア様のものなのだ」
男は大声で宣言した。
「エスカールの陰謀だ!」
それを聞いてイェルド様の大声がした。えっ、これってエスカールの陰謀なの? 淫乱側妃じゃなくて? まあ、エスカールが支援しているから同じと言えば同じだけど、私はエスカールのせいにするイェルド様の黒い思惑が手に取るように判った。
「その不届き者とエスカールの侵略者どもを拘束せよ」
イェルド様の大声で、衛兵がその宰相とエスカールの外務卿代理の元に殺到する。
「わああああ!」
しかし、その時、貴族達の後ろから剣を抜刀した100人くらいが現れたのだ。彼らは場内に乱入してきて我が方の兵士たちと直ちに戦闘に入る。
それと同時に、スカンディーナの貴族たちの中にも短剣を抜刀して近くの者に襲い掛かるものが出だした。
会場は戦場と化したのだ。
そして、それとほぼ同じくしてクリスティーン様の前に剣を握った騎士が魔術師とともに転移してきた。
「敵襲!」
しかし、転移してきた二人は、そう叫んだクリスティーン様の宝剣の元、一刀で両断されていた。
だが、次々に魔術師に連れられた騎士たちが転移してきた。
現れると同時にメルケルやクリスティーン様に斬りかかる。
転移してくる中には階段の途中に転移してきた馬鹿な魔術師たちもいて、バランスを崩してそのまま階段の下に真っ逆さまに落ちていく者もいた。
祭壇の上に転移してきた不届き者は燃えていたろうそくの炎に一瞬にして焼き尽くされていた。
私と国王陛下はメルケルらが守ろうとするんだけど、数が少ない。何しろフィル様は私に抱きついたままだし。
仕方がない。
私はそのまま一歩前に出た。
「下がって」
メルケルらに指示すると、
「えっ、アン、体は」
ビックリしてフィル様が叫ぶ。
「えっ、これですか?」
私は槍の破片を投げ捨てていた。
それを見た、皆が目を剥く。
襲撃してきた奴まで一瞬手を止めたんだけど・・・・
「嘘! アンって、槍で刺されてもびくともしないんだ!」
化け物見るみたいにアルフが言うんだけど・・・・
違う。元々、私はドレスの下に、防御用の魔道具を着ているのだ。その魔道具はガーブリエル様が丹精込めて作ってくれたのだ。そんじょそこらの攻撃ではびくともしない。転移してきた槍はそれに刺さっていただけなのだ。
「おおおお、我らの女王陛下は無敵ぞ! 槍もその鋼鉄の肌を突き破れなかったぞ」
なんか下でイェルド様が酷い事を叫んでいるんだけど。鋼鉄の肌って何だ? 絶対にわざと言っている。魔道具の事は知っていたくせに!
私はムカついたので、上にいた敵兵士をアルフも巻き込みつつ、水鉄砲で下のイェルド様めがけて叩き落としていた。
「ギャっ」
敵兵士たちが叫ぶが、私の見た目はしょぼいが威力は絶大な水鉄砲はそんな兵士や魔術士たちを次々に巻き込んで叩き落としていく。
「アン! 酷いじゃ無いか!」
アルフが下から叫んでいた来るんだけど、敵兵をクッションにして無事だから良いじゃない!
と無視することにした。
当然、イェルド様は落ちてきた敵をあっさりと躱していたし。
階下に叩き落された多くの敵兵士たちは叩き落されたショックでもはや抵抗も出来ないみたいだった。
「おのれ、貴様らよくも。王大后殿下に栄光あれ」
魔術師が自爆しようとしたが、ガーブリエル様に完全に障壁で囲まれて、自分一人で爆発して誰も道連れに出来ずに死んでしまった。
敵は結構頑張って抵抗したみたいだが、所詮待ち構えていたイェルド様の敵ではなかった。
気付いたら、我が兵士たちによって敵兵士たちの大半は拘束されていたのだ。
敵が攻撃してくるって掴んでいたのなら、元々私にも言っておいてよね! 本当に!
私は一人でキレていた。
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