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最後の区画は『黒の間』ではなくて『宇宙の間』でした
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「宜しいですか? では次の間に行きたいと思います」
ボンゴレは皆を見回してそう言うと、奥に歩き始めた。
そして、歩いて行くと大空の中にいきなり大きな扉が現れたのだ。
くすんだグレーの扉の前に赴く。
全員が門の前に揃ったのを確認すると
「開門!」
ボンゴレは門に向かって詠唱してくれた。
扉が大きく開く。
「「「おおおお!」」」
門の中に入った途端に皆大きな声を上げていた。
私が門の中に入るとそこは見る限り真っ赤だった。
辺り一面火の海だった。
足下は真っ赤に燃えていて火山の中というか、太陽の上にいるような感じだった。天井も真っ赤だ。
そして、周囲は一面火の海だった。
周り一面燃えており、本当に火の海だった。
「でも、全然熱くないのね」
不思議そうにステファニーが呟いた。
「あら、本当だわ」
「何故かしら」
皆不思議そうにする。
「こちらが『赤の間』です。ごらんのように火が燃えているように見えますが、あくまでも迷宮が見せてくれる映像なのです。実際に燃えている訳ではございませんので、そこは問題はありません」
ボンゴレが説明してくれた。
「この赤の間は今は亡き皇太后様がお好きでした」
そうだ。ここはお祖母様が火山の中にいるみたいとお気に入りだったのだ。
次の『黄の間』はその名の通り一面黄色だった。
地面は一面タンポポの花が咲いていた。そして、周りは巨大な銀杏の木が空まで伸びていて、全体が紅葉というか黄色になっていて周り一面黄色だった。
「凄いわ、一面真っ黄色よ!」
ステファニーが嬉しそうに叫んでくれた。
その後は一面新緑の『緑の間』と紫のスミレとあじさいだらけの『紫の間』、白亜の建物群のある『白の間』だった。
「さて、皆様、最後の部屋になります」
ボンゴレは皆を見渡した。
「開門!」
ボンゴレの声とともに巨大な門が大きく開いた。
「えっ」
そこは真っ暗だったのだ。
黒いと言うよりもくらい。
でも、遠くに何かが瞬いている。これは何だろう?
「この真っ暗なのが『黒の間』です」
ボンゴレが案内してくれた。
でも、私は『黒の間』にも何度も来たことがあるが、これは違う。『黒の間』はこんな感じではないのだ。それに空に多くの星が瞬いているのだ。暗闇になれた私の目は多くの星を捉えだしていた。
「これが『黒の間』か?」
不審そうにロンバウトが声を出してくれた。
「そうですが、何かご不満でも?」
ロンバウトの声に不満そうにボンゴレが言い放ったが、
「『黒の間』はもっとはっきりした黒だったと思うわ」
ファルハーレン伯爵夫人が否定してくれた。
そうだ。これは『黒の間』ではない。
私は思いだしていた。
「何をおっしゃるのです。これは『黒の間』です。その証拠に真っ黒ではないですか」
あくまでも『黒の間』だとボンゴレは言い張ったが、私はこれが『黒の間』でないことを知っていた。
グウォーーーー
そんな時だ。腹の底に響くような低音の巨大な音が聞こえてきた。
「えっ?」
「何か来るわ!」
「それも凄いものが」
皆騒然としていた。
私はこの音を知っていた。
大音響を鳴り響かせて頭上を巨大な白い物が現れた。
「何なの、これは?」
ステファニーは上を呆然と見ていた。
その周りの皆も同じだ。
皆無言だった。
私は何故これがここに出てきたのか、全く判らなかった。そう、これは前世で見た映画のワンシーンだった。
通過していく巨大な白い塊はどう考えても、前世の宇宙戦争映画のオープニングに現れた宇宙空間を飛ぶ巨大戦闘艦だった。
「ここは『宇宙の間』よ」
私は皆に広言した。
「なんだと、そんな部屋は知らないぞ」
ボンゴレが反論してきた。
「何故知らないの?」
私はボンゴレを睨み付けた。
「はああああ? そんな部屋は知らなくて当然だろう!」
「あなたは本当にここの研究員なの?」
私は冷たい視線で男を見た。
「な、何を言い出すのだ? 当然私はここの研究員だ」
「研究員なら、必ず知っているはずよ。この『宇宙の間』は『黒の間』の代わりに1万回に一回くらいの確率で現れるのよ。研究員なら、誰でも知っているわ。何故、あなたがそれを知らないの?」
そう、私は昔、ここにロンバウトと一緒に迷い込んだのだ。ここから出るのは大変だった。後で研究員達に言われたのだ。
「姫様、1万回に一回の確率でしか入れない『宇宙の間』に入れるなんてとても幸運でしたね」
と。
「『宇宙の間』を知らないのは研究員じゃないわ!」
「おのれ、死ね!」
私がそう指摘すると、いきなりボンゴレは、投げナイフを私に向けて投げていた。
私は反射神経でばしっと人差し指と中指の間で受け止めていたのだ。
「「「えっ?」」」
周りの皆が慌てて私を見ていたが、今はそれどころでは無い。
「くっそう!」
私に受け止められたと知るや、ボンゴレはそう叫ぶと、後ろの扉に向かって駆け出したのだ。
「待ちなさい!」
私は慌てて、投げナイフをボンゴレ目指して投げつけていた。
「ギャーーーー」
ボンゴレは悲鳴をあげると扉にぶち当たっていた。
でも、そのまま、扉を開けてその中に飛び込んでいた。
「逃がさないわ!」
後を追いかけていた私は止まれなくて、そのまま、突っ込んだのだ。
私は次の知らない部屋に飛び込んでいたのだ。
************************************
ここまで読んで頂いて有難うございました
知らない部屋に飛び込んだリーゼの運命やいかに
続きはお昼の予定です
ボンゴレは皆を見回してそう言うと、奥に歩き始めた。
そして、歩いて行くと大空の中にいきなり大きな扉が現れたのだ。
くすんだグレーの扉の前に赴く。
全員が門の前に揃ったのを確認すると
「開門!」
ボンゴレは門に向かって詠唱してくれた。
扉が大きく開く。
「「「おおおお!」」」
門の中に入った途端に皆大きな声を上げていた。
私が門の中に入るとそこは見る限り真っ赤だった。
辺り一面火の海だった。
足下は真っ赤に燃えていて火山の中というか、太陽の上にいるような感じだった。天井も真っ赤だ。
そして、周囲は一面火の海だった。
周り一面燃えており、本当に火の海だった。
「でも、全然熱くないのね」
不思議そうにステファニーが呟いた。
「あら、本当だわ」
「何故かしら」
皆不思議そうにする。
「こちらが『赤の間』です。ごらんのように火が燃えているように見えますが、あくまでも迷宮が見せてくれる映像なのです。実際に燃えている訳ではございませんので、そこは問題はありません」
ボンゴレが説明してくれた。
「この赤の間は今は亡き皇太后様がお好きでした」
そうだ。ここはお祖母様が火山の中にいるみたいとお気に入りだったのだ。
次の『黄の間』はその名の通り一面黄色だった。
地面は一面タンポポの花が咲いていた。そして、周りは巨大な銀杏の木が空まで伸びていて、全体が紅葉というか黄色になっていて周り一面黄色だった。
「凄いわ、一面真っ黄色よ!」
ステファニーが嬉しそうに叫んでくれた。
その後は一面新緑の『緑の間』と紫のスミレとあじさいだらけの『紫の間』、白亜の建物群のある『白の間』だった。
「さて、皆様、最後の部屋になります」
ボンゴレは皆を見渡した。
「開門!」
ボンゴレの声とともに巨大な門が大きく開いた。
「えっ」
そこは真っ暗だったのだ。
黒いと言うよりもくらい。
でも、遠くに何かが瞬いている。これは何だろう?
「この真っ暗なのが『黒の間』です」
ボンゴレが案内してくれた。
でも、私は『黒の間』にも何度も来たことがあるが、これは違う。『黒の間』はこんな感じではないのだ。それに空に多くの星が瞬いているのだ。暗闇になれた私の目は多くの星を捉えだしていた。
「これが『黒の間』か?」
不審そうにロンバウトが声を出してくれた。
「そうですが、何かご不満でも?」
ロンバウトの声に不満そうにボンゴレが言い放ったが、
「『黒の間』はもっとはっきりした黒だったと思うわ」
ファルハーレン伯爵夫人が否定してくれた。
そうだ。これは『黒の間』ではない。
私は思いだしていた。
「何をおっしゃるのです。これは『黒の間』です。その証拠に真っ黒ではないですか」
あくまでも『黒の間』だとボンゴレは言い張ったが、私はこれが『黒の間』でないことを知っていた。
グウォーーーー
そんな時だ。腹の底に響くような低音の巨大な音が聞こえてきた。
「えっ?」
「何か来るわ!」
「それも凄いものが」
皆騒然としていた。
私はこの音を知っていた。
大音響を鳴り響かせて頭上を巨大な白い物が現れた。
「何なの、これは?」
ステファニーは上を呆然と見ていた。
その周りの皆も同じだ。
皆無言だった。
私は何故これがここに出てきたのか、全く判らなかった。そう、これは前世で見た映画のワンシーンだった。
通過していく巨大な白い塊はどう考えても、前世の宇宙戦争映画のオープニングに現れた宇宙空間を飛ぶ巨大戦闘艦だった。
「ここは『宇宙の間』よ」
私は皆に広言した。
「なんだと、そんな部屋は知らないぞ」
ボンゴレが反論してきた。
「何故知らないの?」
私はボンゴレを睨み付けた。
「はああああ? そんな部屋は知らなくて当然だろう!」
「あなたは本当にここの研究員なの?」
私は冷たい視線で男を見た。
「な、何を言い出すのだ? 当然私はここの研究員だ」
「研究員なら、必ず知っているはずよ。この『宇宙の間』は『黒の間』の代わりに1万回に一回くらいの確率で現れるのよ。研究員なら、誰でも知っているわ。何故、あなたがそれを知らないの?」
そう、私は昔、ここにロンバウトと一緒に迷い込んだのだ。ここから出るのは大変だった。後で研究員達に言われたのだ。
「姫様、1万回に一回の確率でしか入れない『宇宙の間』に入れるなんてとても幸運でしたね」
と。
「『宇宙の間』を知らないのは研究員じゃないわ!」
「おのれ、死ね!」
私がそう指摘すると、いきなりボンゴレは、投げナイフを私に向けて投げていた。
私は反射神経でばしっと人差し指と中指の間で受け止めていたのだ。
「「「えっ?」」」
周りの皆が慌てて私を見ていたが、今はそれどころでは無い。
「くっそう!」
私に受け止められたと知るや、ボンゴレはそう叫ぶと、後ろの扉に向かって駆け出したのだ。
「待ちなさい!」
私は慌てて、投げナイフをボンゴレ目指して投げつけていた。
「ギャーーーー」
ボンゴレは悲鳴をあげると扉にぶち当たっていた。
でも、そのまま、扉を開けてその中に飛び込んでいた。
「逃がさないわ!」
後を追いかけていた私は止まれなくて、そのまま、突っ込んだのだ。
私は次の知らない部屋に飛び込んでいたのだ。
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ここまで読んで頂いて有難うございました
知らない部屋に飛び込んだリーゼの運命やいかに
続きはお昼の予定です
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