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神々のゲーム2 新ヒロインはドジで抜けていますが、ドラゴンの子供を子分にしてしまいました
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「黒服、今度のパティちゃんは何かめちゃくちゃひ弱そうだが、大丈夫か」
戦神が心配して聞いてきた。
アンタラに比べたら普通は皆、ひ弱だ!
俺は思わず叫びそうになりながら、
「たしかにそう見えますが、閻魔様にも喧嘩売るほど気は強いですよ」
「そうか、閻魔相手に喧嘩を売るほどか! じゃあ大丈夫なんだな」
戦神は納得したが、大声で啖呵切った後は、ヒロインが青くなっていたのは言う必要もないだろう。
「ちょっと待ちなさいよ。黒服! 今度の子は全然胸が無いじゃない。それで恋愛できるの? 少なくともこのゲームは恋愛ゲームなのよ。いつも戦神が怪獣ゲームにしているけれど、王子様に恋させないとゲームエンドよ。そこは私は許さないわよ」
何か愛の女神様が余計なことを言ってくれるんだけど…… 確かに今度のヒロインは恋愛には疎そうだけど、そこまで面倒見られるわけ無いでしょ。既に二けたに届くほど失敗しているのだから。
でも、女神相手にそんな文句は言えない……
「何言っているんですか? まだ5歳の女の子ですよ。5歳の子が胸があるわけ無いでしょ」
俺は常識論で言い返した。
「何言っているのよ。私は5歳の時から胸は大きいわよ」
「愛の女神様と一緒にしないでください。普通は胸ないですから」
俺は必死にヒロインをかばった。
ここでやり直しなんかになった日にはたまったものではない。
「まあ、女神様。ここまで黒服が必死にやってくれたんですから、少しは見てみましょうよ」
何故か悪魔がかばってくれるんだけど、絶対にこいつは何か企んでいる。
「そう、仕方がないわね。じゃあ、悪魔ちゃん。貴方がそう言うならば、ここは我慢して見ていてあげるわ。でも、この子が王子を落とせなかったらあなたが私の相手をしてよ」
悪魔に向かって女神がしなを作っていうのだが……
おいおい、何の相手をさせる気だ? お前らもう少し真面目にしろよ!
少なくとも俺が何年もかけて作り上げた世界の邪魔をするな!
でも、心の中でそう叫んでいる俺も次の瞬間、目が飛び出してしまった。
皇子は転移させたのに、卵だけが残っていたのだ!
さすがアラサーのパティは全身血だらけの王子を見ても、ビクともしなかった。
今回新登場の魔法少女に変身してくれてヒールで治してくれたのだ。
この魔法少女の姿は戦神と悪魔には受けたようだ。女神は頭を抱えていたけど……
そして、王子を村長の家の前まで、転移させるのも上手くいった。
よしよし、と俺は思ったのだ。
でも、この子は抜けていたのだ。
なんと、皇子と一緒に転移させなければならないドラゴンの卵が残っていたのだ……
でも、この卵は史上最悪のドラゴンを呼び出す卵なのだ。何忘れてくれるんだよ!
慌ててパティは卵を転移させようとしたけれど、なんと、その卵にヒビが入ったのだ。
「えっ?」
俺の目が点になった。
お、終わった! 俺は最悪の予感が的中したのだ。
次の瞬間、ぱこっとドラゴンの子供が卵から孵ったのだ。
これは泣き出す、そして、ドラゴンが転移してきて終わりだ。
俺は真っ青になった。今までの俺の苦労が……
しかし、何故か、ドラゴンの子供はパティを見たのだ。
その瞬間ヒロインとドラゴンの目と目が合ったのだ。
何だこの二人、いや、一人と一匹の間に何かが走る!
「ぴー」
ドラゴンが鳴いたのだが、今までの鳴き方とは違う。何というか親愛の情があるのだ。
「えっ?」
これはうまくいくのでは?
そして、パティはなんとドラゴンの子供を抱きしめていたのだ。
「ぴーちゃん」
と名前までつけて。
チロリロリン
チャイムが鳴って裏ルートが勝手に開いた。
『最強のドラゴンの子がパティを親に認定しました』
『パティは子供を『ぴーちゃん』と名付けて契約しました』
「はっ?」
俺は空いた口が塞がらなかった。
ドラゴンの子供がパティを親認定してしまったのだ。
「なんてこった、こいつすげえな。竜を子分にしてしまったぜ」
戦神は笑って喜んでいたけど。
「なるほど、面白い。この子は魔王の素質ありますね」
おいおい、悪魔、余計なことを言うな。
俺は悪魔を睨みつけたが、悪魔はどこ吹く風だ。
「竜を子分にしたのは良いけれど、王子とは全然目を合わせなかったじゃない。これで本当に王子と恋できるの?」
恋の女神がぴーぴー言ってくれるけど、そんなのは知ったことじゃない。
取り敢えず、第一ラウンドクリアで俺はホッとしたのだ。
戦神が心配して聞いてきた。
アンタラに比べたら普通は皆、ひ弱だ!
俺は思わず叫びそうになりながら、
「たしかにそう見えますが、閻魔様にも喧嘩売るほど気は強いですよ」
「そうか、閻魔相手に喧嘩を売るほどか! じゃあ大丈夫なんだな」
戦神は納得したが、大声で啖呵切った後は、ヒロインが青くなっていたのは言う必要もないだろう。
「ちょっと待ちなさいよ。黒服! 今度の子は全然胸が無いじゃない。それで恋愛できるの? 少なくともこのゲームは恋愛ゲームなのよ。いつも戦神が怪獣ゲームにしているけれど、王子様に恋させないとゲームエンドよ。そこは私は許さないわよ」
何か愛の女神様が余計なことを言ってくれるんだけど…… 確かに今度のヒロインは恋愛には疎そうだけど、そこまで面倒見られるわけ無いでしょ。既に二けたに届くほど失敗しているのだから。
でも、女神相手にそんな文句は言えない……
「何言っているんですか? まだ5歳の女の子ですよ。5歳の子が胸があるわけ無いでしょ」
俺は常識論で言い返した。
「何言っているのよ。私は5歳の時から胸は大きいわよ」
「愛の女神様と一緒にしないでください。普通は胸ないですから」
俺は必死にヒロインをかばった。
ここでやり直しなんかになった日にはたまったものではない。
「まあ、女神様。ここまで黒服が必死にやってくれたんですから、少しは見てみましょうよ」
何故か悪魔がかばってくれるんだけど、絶対にこいつは何か企んでいる。
「そう、仕方がないわね。じゃあ、悪魔ちゃん。貴方がそう言うならば、ここは我慢して見ていてあげるわ。でも、この子が王子を落とせなかったらあなたが私の相手をしてよ」
悪魔に向かって女神がしなを作っていうのだが……
おいおい、何の相手をさせる気だ? お前らもう少し真面目にしろよ!
少なくとも俺が何年もかけて作り上げた世界の邪魔をするな!
でも、心の中でそう叫んでいる俺も次の瞬間、目が飛び出してしまった。
皇子は転移させたのに、卵だけが残っていたのだ!
さすがアラサーのパティは全身血だらけの王子を見ても、ビクともしなかった。
今回新登場の魔法少女に変身してくれてヒールで治してくれたのだ。
この魔法少女の姿は戦神と悪魔には受けたようだ。女神は頭を抱えていたけど……
そして、王子を村長の家の前まで、転移させるのも上手くいった。
よしよし、と俺は思ったのだ。
でも、この子は抜けていたのだ。
なんと、皇子と一緒に転移させなければならないドラゴンの卵が残っていたのだ……
でも、この卵は史上最悪のドラゴンを呼び出す卵なのだ。何忘れてくれるんだよ!
慌ててパティは卵を転移させようとしたけれど、なんと、その卵にヒビが入ったのだ。
「えっ?」
俺の目が点になった。
お、終わった! 俺は最悪の予感が的中したのだ。
次の瞬間、ぱこっとドラゴンの子供が卵から孵ったのだ。
これは泣き出す、そして、ドラゴンが転移してきて終わりだ。
俺は真っ青になった。今までの俺の苦労が……
しかし、何故か、ドラゴンの子供はパティを見たのだ。
その瞬間ヒロインとドラゴンの目と目が合ったのだ。
何だこの二人、いや、一人と一匹の間に何かが走る!
「ぴー」
ドラゴンが鳴いたのだが、今までの鳴き方とは違う。何というか親愛の情があるのだ。
「えっ?」
これはうまくいくのでは?
そして、パティはなんとドラゴンの子供を抱きしめていたのだ。
「ぴーちゃん」
と名前までつけて。
チロリロリン
チャイムが鳴って裏ルートが勝手に開いた。
『最強のドラゴンの子がパティを親に認定しました』
『パティは子供を『ぴーちゃん』と名付けて契約しました』
「はっ?」
俺は空いた口が塞がらなかった。
ドラゴンの子供がパティを親認定してしまったのだ。
「なんてこった、こいつすげえな。竜を子分にしてしまったぜ」
戦神は笑って喜んでいたけど。
「なるほど、面白い。この子は魔王の素質ありますね」
おいおい、悪魔、余計なことを言うな。
俺は悪魔を睨みつけたが、悪魔はどこ吹く風だ。
「竜を子分にしたのは良いけれど、王子とは全然目を合わせなかったじゃない。これで本当に王子と恋できるの?」
恋の女神がぴーぴー言ってくれるけど、そんなのは知ったことじゃない。
取り敢えず、第一ラウンドクリアで俺はホッとしたのだ。
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