使用人の僕とお嬢様の秘められた情事

１８. たっぷり精を吸い尽くして

「あなたは動かなくていいの。私に身を任せなさい」
そう言ってお嬢様は立ち上がり、病室の鍵をかけた。カシャンという無機質な音が病室に響き、僕は妙な緊張感を覚えた。
そして、おもむろにお嬢様が僕の体を覆っていた毛布をめくると、僕のパジャマに包まれた下半身が現れた。
それから何の躊躇いもなく、ミエル様は僕のズボンと下着をあっという間に脱がしてしまった。
「えっ、お嬢様・・・？！」
僕はひどく混乱した。お風呂にもあまり入れず清潔ではないその場所を、この世で最も美しい女性であるお嬢様に晒されてしまい、僕は羞恥心でどうにかなってしまいそうだった。
「いけません、そんな汚い部分を・・・」
お嬢様は何も言わず、蠱惑的な笑みを浮かべながら、ハンカチを濡らして僕のその部分を拭った。
「これで綺麗になったでしょ」
お嬢様のしなやかな白い手に触れられ、僕のそこはピクリと反応してしまう。
「ああ・・・お嬢様・・・僕はとても恥ずかしいです」
「ジュール、あなたも私の恥ずかしい部分にたくさん触れたでしょ」
そう言って、今度はお嬢様は僕のその部分を手でしごき出す。それはすぐに硬度を増し、あっという間に臨戦体制になった。
お嬢様は手を離すと、今度は僕のそれを可愛らしいお口で食べ始めた。温かく滑らかなミエル様のお口の中は、何とも言えず気持ちがいい。
「ああ・・・そんな汚いものをお口に入れてはいけません・・・」
お嬢様は僕の動揺にはお構いなく、僕の硬いあそこを美味しそうに舐っていらっしゃる。
男のイチモツをしゃぶるという行為を、あの男に仕込まれたのかもしれないー。そう思うと、僕の嫉妬の炎がめらめらと燃え盛った。自分のモノをしゃぶらせるだけじゃなく、お嬢様の全身に触れ、あの花園に精を放ったのだろうー。僕はそれが心底悔しくて腹立たしかった。だがその一方で、何とも言えない倒錯的な興奮を覚えている自分に気がついた。
お嬢様を他の男に穢されたくはないはずなのに、穢されてしまったかもしれないという事実に、僕の心はどうしようもなくざわめいてしまう。
「こんなことを、あの男に教え込まれたんですか」
僕は嫉妬のあまり、そんなことを口にしていた。
お嬢様は何も言わず、ちらりと僕の目を見てしゃぶり続けた。お嬢様の僕を惑わすような目は、美しい猛獣の好戦的な目を思い出させた。
興奮に押し流された僕は、すんでのところで果ててしまいそうになる。
「ああ・・・いってしまいます・・・」
僕が弱りきった声を上げると、お嬢様は僕のモノからお口を離した。
それから、ご自分のワンピースの裾の中に手を入れ、ショーツを下ろした。脱いだ黒色の下着をベッドの端に置き、僕の顔の上に跨った。お嬢様のむき出しの花園が、僕の目の前に露わになる。そのあからさまに淫らな行為に、僕の情欲が強く刺激される。僕への愛撫で昂ったのか、そこは既に濡れ始め、えもいわれぬ甘い匂いを撒き散らしている。
太ももを包んでいる、ガーターベルトに吊るされた黒いレースのストッキングも非常に扇情的で素晴らしかった。すっかり大人になったお嬢様は、男にはたまらない格好を心得ているようだった。
「今度は僕が、舐めて差し上げますね」
僕がぺろりと一舐めすると、お嬢様は体を震わせて「はあっ」と吐息を吐いた。
僕の絶え間なく動く舌を敏感な部分に受けながら、お嬢様は「んっ、んんっ」と押し殺した声を上げる。そうだ、ここは病院なのだ。
性的なこととは無縁のはずの場所なのに、僕たちはこんなに淫らなことをしているー。その事実に、僕はさらに興奮を掻き立てられる。廊下で誰かの足音が聞こえると、心臓が早鐘を打った。
「・・・もういいわ。始めましょう」
お嬢様はご自分の準備が整うと、僕の元から立ち上がり、今度は股間の上に跨った。まくれ上がったスカートの下から、黒いストッキングに包まれたむっちり柔らかい太ももが覗いている。
ミエル様の濡れた花園が、僕の男性に触れる。その熱を帯びた感触に、僕の肌はざわっと震える。お嬢様は手を使い、僕のモノをご自分の中へと導いていく。しっかり潤ったお嬢様の下のお口は、何の抵抗もなく僕を呑み込んでしまった。
お嬢様はまず少しだけ腰を動かし、そして段々激しく腰を振るようになった。僕のモノで快感を得ているお嬢様の火照ったお顔はとても綺麗で艶かしく、僕はずっと見ていたい気持ちになる。
お嬢様は腰を動かしながら胸元のボタンを外し、下着をずらして豊満な胸を露わにした。動くたびにぶるぶる揺れる乳房を飾る、ぷりっとした乳暈と木苺のような乳頭が、僕の目を潤す。
お嬢様は、僕の怪我をしていない左手を、そのお胸に導いてくださった。僕はその柔らかさに感動を覚え、夢中で触った。乳頭をカリカリと軽く引っ掻くと、お嬢様は「ああんっ」と鼻にかかった声を小さくあげた。
お嬢様は動きを早めたり、ゆっくり動いたり、思い思いに僕を堪能している。僕も、怪我に支障がでないくらい少しだけ腰を動かして、ミエル様の中を味わった。
お嬢様の動きが急に激しくなった時、ついに僕は耐えられなくなった。
「そのまま、出して」
お嬢様の言葉を受け、僕は遠慮なくその中に思い切り発射した。

お嬢様が身繕いを終えて病室を出て行った後も、僕はその余韻を忘れることができなかった。
今思うと、お嬢様は僕の精で子を孕むおつもりだったのかもしれない。それはミエル様にとって、辛い状況から脱却する一つの方法なのかもしれない。
僕にはお嬢様の真意はわかりかねたが、とにかくお嬢様が他でもなく僕の子種を望んだことは、ミエル様を愛する者として嬉しいことだった。
ほんの少しだけ、人妻のお嬢様と事を致してしまったことに罪悪感のようなものも感じたが、それよりも僕の中で優越感が上回っていたのだった。

とにかく、お嬢様は僕の入院中に３回ほど「お見舞い」にやってきて、僕の精をたっぷり吸い尽くして帰っていった。

数週間の後に僕は退院し、いつもの生活に戻った。
それからしばらく経ったある日、僕はお嬢様のご懐妊の知らせを受け取ったのだった。